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雨に濡れて黒光りする木道の上を、キャラバンC1_02Sが歩いている足元のアップ。ソールが木道にしっかりと接地している様子。

導入

JK
先生、キャラバンの靴って「初心者用」って言われますけど、正直どうなんですか? なんか「安かろう悪かろう」なイメージがあるんですけど…。あと、ベテランの人に「あ、初心者だ」ってバレるのが恥ずかしいです。
先生
そのプライド、山では捨てたほうがいいぞ。キャラバンが「初心者用」と呼ばれるのは、性能が低いからではない。初心者が最も遭遇しやすい危険、つまり「滑り」「足の痛み」を徹底的に防ぐ設計になっているからだ。
JK
え、滑らないんですか? 私、雨の木道でツルッといって尻餅ついたことあるんですけど、あれ防げます?
先生
かなりの確率で防げる。今日は、名作「C1_02S」をフィールドで使い倒して分かった、その「優しさ」の実態をレビューするぞ。

第1章: なぜ「滑らない」と言われるのか?

先生
初心者が一番怖いのは「転倒」だ。キャラバンのソールは、これを防ぐために特化している。

1. 濡れた木道での「ヌルっと感」がない

先生
雨上がりの尾瀬のような木道。ここは登山靴にとって鬼門だ。硬いビブラムソールだと、ツルッと滑ることがある。
JK
そうそう! 氷の上みたいになりますよね。
先生
だがキャラバンのソールは、ゴムが比較的「柔らかい」。この柔らかさが、木の表面の微細な凹凸に食い込み、摩擦を生む。実際に歩いてみると、接地した瞬間の「ヌルっと滑る感覚」が少なく、ピタッと止まる安心感がある。
JK
へぇ〜、柔らかい方がいいこともあるんですね。
先生
ただし、注意が必要だ。実は濡れた岩場や苔の生えた丸太橋では、逆に滑りやすいという報告もある。雨天の岩場では「ゴム長靴」のように滑ると感じる人もいるようだ。
JK
えっ、じゃあ万能じゃないんですか?
先生
その通り。だからこそ、自分の靴の特性を知り、濡れた岩場では歩き方に注意を払うことが重要なんだ。

2. 泥詰まりしにくい

先生
ラグ(溝)のパターンを見てみろ。間隔が広めに取られているだろう?
JK
確かに、スカスカしてますね。
先生
これにより、粘土質の泥を踏んでも、靴底に泥が詰まりにくい(セルフクリーニング機能)。泥が詰まると靴底が平らになって滑りやすくなるが、キャラバンは泥が落ちやすいので、グリップ力が持続するんだ。溝の深さは前足部で約5.0mmもある。
JK
でも、深い溝って土や小石が挟まりやすくないですか?
先生
鋭い指摘だ。確かに挟まりやすいという声もある。ただし、歩行中に自然に落ちるため、グリップ力に影響するほどではないという意見が多い。

3. 「キャラバントレックソール」の秘密

キャラバンC1_02Sのソール部分のクローズアップ。深い溝のパターンと柔らかそうなゴム素材が見える。

先生
C1_02Sのソールは、キャラバンが独自開発した「キャラバントレックソール」だ。これは藤倉コンポジット(旧 藤倉ゴム工業)との共同開発により、ラバーコンパウンドの配合比率を変更してグリップ力とフリクション(摩擦性)を向上させている。
JK
ラバーコンパウンド…? 呪文ですか?
先生
ゴムの配合材料のことだ。この素材は柔らかさとわずかな粘り気があり、地面の小さな突起に食い込み、硬い岩面では強力な摩擦を生み出す。濡れた岩の上でも高いレベルでのスリップ防止性能を発揮するように設計されている。
JK
じゃあ、ビブラムソールとは違うんですか?
先生
そうだ。ビブラムはイタリアの専門メーカーが作る汎用性の高い高機能ソールで、多くのメーカーが採用している。一方、キャラバントレックソールはキャラバン製品のためにカスタマイズされた「内製」に近いソールだ。日本人の足型に合わせたキャラバンの靴全体の設計と一体となって、バランスの取れた性能を提供している。
JK
なんか、こだわりがすごいですね。
先生
実際、私が10月の涸沢でこの靴を使った時のことだ。朝方の霜で濡れた木道を歩いたが、他の登山者が慎重に歩いている中、C1_02Sは安定して歩けた。ただし、濡れた岩の上では過信は禁物だ。北岳の肩の小屋付近で雨に降られた時、濡れた岩場では意識的に足の置き場を選ぶ必要があった。

第2章: 「初心者用」=「痛くない」

先生
初めて登山靴を履く人が驚くのが、「硬くて歩きにくい」ことだ。キャラバンはそこを解消している。

1. スニーカー感覚の柔らかさ

先生
C1_02Sのアッパーは、メッシュと合成皮革でできている。足を入れると、まるでスニーカーのように柔らかい。
JK
登山靴って、もっとガチガチで足首固められるイメージでした。
先生
それは重登山靴の話だ。キャラバンは足首部分もクッションが分厚く、紐をきつく締めても痛くなりにくい。屈曲性(フレックス)も柔らかいので、平坦な道でも自然に足が前に出る。急な登り坂でもシューズが柔軟に屈曲し、違和感が少ない。
JK
これなら「慣らし履き」しなくても、いきなり山に行けそう!
先生
実際、多くの初心者がそうしている。ただし、足の形によっては下り坂で靴の中で足が動くことがあるため、サイズ選びは慎重に。

2. つま先をぶつけても平気

先生
初心者は足運びが雑になりがちで、岩や木の根につま先をぶつけることが多い。
JK
あります(笑)。疲れてくると足が上がらなくて、ガンッてなるやつ。
先生
C1_02Sのつま先には、樹脂製の硬いカップ(トゥガード)が入っている。わざと岩に蹴りを入れてみたが、指先には全く衝撃が来なかった。これなら、爪が剥がれるような怪我を防げる。

3. インソールが最初から優秀

先生
多くのメーカーの付属インソールはペラペラだが、キャラバンのものはEVA素材でクッション性が高い。さらに、サイズ調整用の「ハーフインソール」も付いてくる。
JK
おまけが付いてくるんですか? お得!
先生
足がむくんだら抜く、厚手の靴下を履くなら入れる、といった微調整が現場でできるのは、初心者にとって非常にありがたい機能だ。足のワイズ(足幅)や足長などの微妙なサイズ調整を可能にし、より良いフィット感を提供する。
JK
でも、インソールが薄いっていう意見も見たんですけど…。
先生
確かにそういう声もある。足の形や求めるクッション性は人それぞれだからな。気になるなら、市販の高機能インソールに交換するのも一つの手だ。

第3章: 安いけど防水性は大丈夫?

JK
でも安いってことは、雨が降ったら染みてくるんじゃ…。

1. 沢に入ってみた

先生
安心していい。GORE-TEX(ゴアテックス)メンブレンを搭載している。くるぶし下くらいの深さの沢に入ってみたが、アッパーのメッシュ部分は水を弾き、中への浸水は皆無だった。ソックス状に一体化したアッパー裏のゴアテックス素材は、7〜8cm程度の水たまりに足を入れても浸水しないほどの防水性能を発揮する。
JK
疑ってすみません(笑)。

2. 蒸れ具合はどう?

先生
メッシュ素材を多用しているため、オールレザーの靴に比べれば通気性は良い。夏場の低山でも、靴の中がサウナ状態になることはなかった。ただし、クッション材が分厚い分、一度濡れると乾きにくいという側面はあるな。
JK
蒸れないんですか? レビューで「気温が低い時期でも靴中が蒸れる」って見たんですけど。
先生
鋭いな。確かに、防水性の高さゆえに通気性が完璧とは言えないという指摘もある。表面のメッシュ加工の見た目よりも通気性が良いとは言えず、気温が低い時期でも靴中が蒸れることがあるという声もある。完璧な靴は存在しない。だからこそ、自分の使用環境に合わせて選ぶことが大切なんだ。

第4章: 日本人の足に合う「ラスト設計」の秘密

JK
「日本人の足に合う」ってよく聞きますけど、具体的に何が違うんですか?
先生
いい質問だ。キャラバンは創業当初から「日本人にフィットする靴」を追求し続けている。

1. マナスル遠征から生まれた靴

1950年代のマナスル遠征隊の写真風イメージ。登山靴を履いた登山者の足元。

先生
キャラバンシューズの誕生は、1953年の日本山岳会マナスル遠征に遡る。当時、輸入されたヨーロッパの登山靴が日本人の足に合わなかった経験から、日本人の足に合った靴を開発する必要性が認識され、キャラバンシューズが生まれた。
JK
へぇ〜、そんな歴史があるんですね。

2. 「3Eワイズ」の意味

先生
日本人は欧米人に比べて甲が高く、足幅が広いとされている。キャラバンは多くのモデルで3Eワイズを採用しており、幅広の足を持つ方でも圧迫感なく履けるように工夫されている。
JK
でも、私みたいに足幅が狭い人には合わないってことですか?
先生
その通り。「甲高幅広」の足に合わせて設計されているため、甲が低い、または足幅が狭い人には足の甲周りに余裕ができすぎてしまい、フィット感が出にくいことがある。だからこそ、必ず試着して自分の足に合うか確認することが重要なんだ。

3. 立体的な測定基準

先生
キャラバンは、足長、足囲、足幅に加え、踵心高や最長指下点、踵底角点、捨て寸など、立体的な測定基準に基づいて独自のラスト(木型)を開発している。これにより、日本人の足に合った快適な履き心地を実現している。
JK
そこまで細かく計算されてるんですね…。

第5章: 弱点はないの? 「卒業」するタイミング

JK
いいこと尽くめに見えますけど、ダメなところは?
先生
もちろんある。この靴が「初心者用」と呼ばれる所以、つまり限界点だ。

1. 岩場では頼りない

先生
ソールが柔らかいということは、岩の角に立った時に「靴が曲がってしまう」ということだ。北アルプスの岩稜帯などで、つま先だけで体重を支えるような場面では、ふくらはぎに猛烈な負担がかかる。
JK
あー、足裏がグニャッてなると疲れそう。
先生
ただし、北岳、間ノ岳、剱岳などの急登や岩場、鎖場でも問題なく使用できたというレビューも多い。槍ヶ岳や剱岳程度の山であれば十分対応できるという評価もある。テント泊装備での長期縦走や、特に険しい岩稜帯が多い山域では、よりタフな登山靴が推奨されることもあるが、多くの一般ルートでは問題ない。
JK
じゃあ、どこまで使えるんですか?
先生
岩場が多い高所よりも、起伏が緩やかな山を長く歩くような登山形式に適している。また、重い荷物(15kg以上)を背負うと、ソールが潰れて安定感がなくなる。テント泊縦走や、険しい岩山を目指すようになったら、この靴は「卒業」だ。

2. ソールの減りが早い

先生
グリップ力を生む柔らかいゴムは、摩耗も早い。アスファルトの林道を長く歩くと、目に見えて減っていく。
JK
柔らかいから削れやすいんですね。
先生
頻繁に登る人なら、2〜3年でソールの寿命が来るかもしれない。ただし、C1_02Sはソールの張り替えが可能なので、修理して使い続けることはできるぞ。
JK
修理できるんですか! どれくらいかかるんですか?
先生
メーカーに直接送るか、取り扱い店舗を通じて依頼できる。修理にかかる期間は、通常4〜6週間が目安だが、シーズン中はさらに時間がかかる場合がある。修理品を送る前に、著しい汚れは落としておくことが推奨されている。ただし、ソール張り替え後のGORE-TEX®ファブリックの防水性能は保証対象外となるため、注意が必要だ。
JK
結構時間かかるんですね。でも、長く使えるのはいいですね。
先生
あるユーザーはC1_02Sを約100回の登山で使用できたと報告している。適切にメンテナンスすれば、長く付き合える相棒になるぞ。

第6章: 他のモデルとの違い — GKシリーズへのステップアップ

JK
C1_02Sの次は、どんな靴を選べばいいんですか?
先生
キャラバンには、C1_02Sからステップアップできる「GKシリーズ(グランドキング)」がある。代表的なモデルを紹介しよう。

1. GK8X — 本格縦走への入り口

先生
GK8Xは、夏山縦走にも対応する剛性を備え、大型ザックを背負う山行にも適したハイパフォーマンスモデルだ。Cシリーズからのステップアップや、より本格的なトレッキングを目指す方に推奨される。
JK
C1_02Sと何が違うんですか?
先生
まず、ソールの剛性が高い。ハードフレームを採用しているため、大型ザックを背負う際の安定性に優れている。アッパーも1.6mm厚のスエードレザーとメッシュポリエステルを組み合わせ、耐久性・軽量性・通気性のバランスが良い。
JK
重くなるんですか?
先生
26.0cm標準で約660g。C1_02Sの約590gと比べると70gほど重いが、その分タフだ。新しいモデル(GK8X_FFF)では、「キャラバンFUJIKURAトレックソール」を採用し、ゴム配合材料の変更によりグリップ力とフリクションが向上している。

2. GK83 — コスパ重視のステップアップ

先生
GK83は、CシリーズからGKシリーズへ移行する際の最初の本格的トレッキングシューズとして、履き心地とコストパフォーマンスを追求したモデルだ。初心者から中級者へのステップアップを目指す方、小屋泊まりの登山に適している。
JK
GK8Xより安いんですか?
先生
そうだ。GKシリーズの中で最もコストパフォーマンスに優れているとされている。ソール剛性は柔らかめのミッドフレームで、より軽く、ソフトな履き心地を実現している。アウトソールはヴィブラム(Vibram)TSAVOソールを採用している。
JK
ビブラムって、さっき出てきたやつですね!
先生
その通り。優れたグリップ力とフリクション性能を持ち、土踏まず部分のラグパターンや、かかと部のエッジング・ラグパターンにより、丸木階段や下りでの安全性を高める。

3. GK23 — 岩場特化のミドルカット

先生
GK23は、グリップ力に優れたミドルカットのアプローチシューズだ。岩場での使用や、足元のフィット感を重視する方に適している。
JK
アプローチシューズって何ですか?
先生
クライミングエリアへのアプローチ(接近)に使う靴のことだ。岩場でのグリップ力を重視しつつ、歩行性能も確保している。足先から甲まで高さを抑えたスペシャル・ウェッジトゥ設計で、つま先から締め上げられるシューレース構造により非常にフィット感が良い。

第7章: 富士登山・北アルプスでの実力

JK
実際、どんな山で使えるんですか?
先生
C1_02Sは、公式サイトで「富士登山に最適」と明記されている。富士登山におすすめのシューズとして広く紹介されているんだ。

1. 富士登山での強み

富士山の砂利道を下山するキャラバンC1_02Sを履いた足元。砂利が舞い上がっている。

先生
特に、富士登山道の吉田ルートや須走ルートの砂利が多い下山道では、フロント部分の強度が足へのダメージを軽減するのに役立つ。溝の深いスパイクが砂利道など滑りやすい路面でのグリップ力を発揮し、ゴアテックス®メンブレンによる高い防水性と透湿性が、雨天時でも足元をドライに保つ。
JK
富士山って、砂利道がキツイって聞きました。
先生
そうだ。下山時に足が前に滑って爪が痛くなることが多いが、C1_02Sのトゥガードとクッション性がそれを軽減してくれる。私が8月の富士山に同行した時、初心者の参加者全員にC1_02Sを推奨したが、誰一人として足のトラブルを訴えなかった。特に須走ルートの砂走りでは、この靴の真価が発揮される。深い溝が砂をしっかり捉え、安定した下山ができるんだ。

2. 北アルプスでも使える?

先生
C1_02Sは、北アルプスを含む3,000m級の山々でも使用実績がある。北岳、間ノ岳、剱岳などの急登や岩場、鎖場でも問題なく使用できたというレビューが見られる。
JK
えっ、剱岳でも使えるんですか!?
先生
私自身、9月の槍ヶ岳でC1_02Sを使ったことがある。槍の穂先への最後の鎖場でも、ソールのグリップ力は十分だった。ただし、これは天候が良く、岩が乾いていたからだ。雨の日や濡れた岩場では、より硬いソールの靴の方が安心できる場面もある。
先生
多くのユーザーは槍ヶ岳や剱岳程度の山であれば十分対応できると評価している。ただし、テント泊装備での長期縦走や、特に険しい岩稜帯が多い山域では、よりタフな登山靴が推奨されることもある。あくまで一般ルートでの使用が前提だ。

第8章: 競合製品との比較 — シリオ・モンベルとの違い

JK
他のメーカーの靴と比べて、キャラバンってどうなんですか?
先生
日本人向けの登山靴として、シリオとモンベルがよく比較される。それぞれの特徴を見てみよう。

1. シリオ(SIRIO) — ワイズの多様性

先生
シリオは日本で企画・開発され、イタリアで設計・生産されている。甲高幅広の日本人の足にフィットするように、3E+を中心に3Eや4E+といった幅広いワイズを展開している。
JK
4E+って、めちゃくちゃ幅広ですね。
先生
そうだ。ソールからアッパーの足型まですべてが日本人向けに作られており、様々な足の形に対応できるのが強みだ。足幅に悩む方には特におすすめできる。

2. モンベル — コスパと独自技術

先生
モンベルは、コストパフォーマンスに優れ、日本人の足型に合った登山靴を幅広く展開している国内ブランドだ。防水透湿性に優れたゴアテックス®ファブリクスや、濡れた路面でも高いグリップ力を発揮するモンベル独自の「トレールグリッパー」ソールを採用したモデルが多い。
JK
じゃあ、どれを選べばいいんですか?
先生
足の形と予算次第だ。キャラバンは3Eワイズで「軽くて、履きやすくて、歩きやすい」を重視。シリオはワイズの選択肢が豊富で、より細かいフィッティングが可能。モンベルはコスパと独自技術のバランスが良い。必ず試着して、自分の足に最もフィットする一足を見つけることを強くおすすめする。

第9章: 価格とコストパフォーマンス

JK
で、結局いくらなんですか?
先生
C1_02Sは、通常16,000円から20,900円程度で販売されている。機能性と耐久性を考慮すると非常に良い選択とされている。
JK
2万円くらいか…。高いのか安いのか分からないです。
先生
登山靴の世界では、かなりリーズナブルだ。高機能でありながら手頃な価格帯で提供されており、特に初心者向けのモデルはコストパフォーマンスの高さが評価されている。多くの初心者向けモデルが2万円前後で購入可能だ。
JK
他のメーカーはもっと高いんですか?
先生
海外ブランドの同等モデルは3万円を超えることも珍しくない。キャラバンは初心者からベテランまで幅広い登山者に愛用されており、コストパフォーマンスの良さも魅力だ。

結論: 恥ずかしがる必要なし! 最強の入門靴

先生
まとめよう。キャラバンC1_02Sの実用性は以下の通りだ。
  1. 滑りへの強さ: 濡れた木道や泥道での安心感はトップクラス。ただし、濡れた岩場では注意が必要。
  2. 足への優しさ: 柔らかいアッパーとクッションで、靴擦れ知らず。
  3. 日本人の足に合う設計: 3Eワイズと立体的なラスト設計で、甲高幅広の足にフィット。
  4. 防水性: GORE-TEXメンブレンで7〜8cm程度の水たまりでも浸水なし。
  5. コストパフォーマンス: この性能でこの価格は、他社には真似できない。
  6. 修理可能: ソール張り替えで長く使える。約100回の登山実績も。
  7. 使用範囲: 富士登山、尾瀬、北アルプスの一般ルートまで対応。
JK
「初心者用」ってバカにしてましたけど、初心者を守るための機能が詰まってるんですね。
先生
その通りだ。屋久島、尾瀬、富士山、そして北アルプスの一般ルートまで。日本の登山シーンの8割はこの靴でカバーできる。「初心者用」という言葉に惑わされず、この「歩きやすさ」を武器に、色々な山に挑戦してほしい。
JK
わかりました! まずはこれで山に慣れて、岩場に行きたくなったら先生みたいに高い靴買います!(笑)
先生
それでいい。ただし、一つだけ忘れるな。
JK
何ですか?
先生
必ず試着すること。ネットの情報だけで買うな。自分の足で確かめて、納得してから買うんだ。
JK
はい! 早速お店に行ってきます!

Q&A: よくある質問

Q1: サイズ選びのコツは?

先生
厚手の登山用ソックスを履いた状態で試着し、つま先に適度なゆとり(指1本分程度)がありつつ、足幅がきつくなく、かかとが浮かないものを選ぶ。1サイズ大きめを選ぶことを推奨する意見や、足の形によってジャストサイズを選ぶべきという意見など、個人差があるため、必ず試着して確認すること。

Q2: 洗濯方法は?

先生
使用後は泥や汚れをブラシで落とし、風通しの良い場所で陰干しする。キャラバンの公式サイトでは、シューズのメンテナンスに関する情報が提供されており、専用のケア用品(例:シューズケアツインパック)も販売されている。日頃から靴をきれいに保ち、適切に保管することで、素材の劣化を遅らせることができる。

Q3: 靴紐が長いのですが…

先生
靴紐が長く、ほどけやすい、あるいは結びにくいと感じるユーザーもいる。気になる場合は、市販の短めの靴紐に交換するのも一つの手だ。

Q4: 甲が低い・足幅が狭い人でも使える?

先生
日本人の「甲高幅広」の足に合わせて設計されているため、甲が低い、または足幅が狭い人には足の甲周りに余裕ができすぎてしまい、フィット感が出にくいことがある。必ず試着して、自分の足に合うか確認することが重要だ。

モデル比較表

モデル名 カット ソール剛性 アウトソール 重量(26.0cm) 価格帯 おすすめユーザー
C1_02S ミドル 柔らかい キャラバントレックソール 約590g 16,000〜20,900円 初心者、日帰り登山、富士登山
GK8X ハイ ハード キャラバンFUJIKURAトレックソール 約660g - 夏山縦走、大型ザック、本格トレッキング
GK83 ハイ ミッド ヴィブラムTSAVO 約650g - ステップアップ、小屋泊登山、コスパ重視
GK23 ミドル - - - - 岩場、アプローチ、フィット感重視