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導入

JK
先生、足首に巻くアレ(ゲイター)、付けるの面倒くさくないですか? なんか見た目も古いというか…。ズボンの裾が汚れるだけなら、洗えばいいし。小石が入るくらい我慢しますよ。
先生
汚れだけならいいが、「靴の中に小石が入る」のは致命的だ。 歩くたびに小石が足裏を刺激し、靴擦れの原因になる。いちいち靴を脱いで出すのは時間の無駄だ。 そして雨の日。靴の上から入ってくる雨水を防げるのはゲイターだけだ。 今日は、ショートとロングの使い分けや、装着のコツを解説する。

Image Prompt: 泥だらけの登山道を歩く足元。ゲイターを付けている足は靴の中が綺麗で、付けていない足は靴の中に泥や小石が入っている断面図。


第1章: ゲイターの役割

先生
ただの汚れ防止ではない。

1. 小石・砂・枝の侵入防止

先生
ザレ場(砂利道)を下る時、ゲイターがないと靴の中が砂利だらけになる。 ゲイターが靴の履き口を塞ぐことで、異物の侵入を完全に防ぐ。 富士山の下り(砂走り)では必須アイテムだ。
JK
砂利が入るのって、そんなに痛いですか?
先生
痛いし、気になって歩行リズムが崩れる。一度入ると、脱ぐまで取れないストレスは異常だ。

2. 雨水の浸入防止

先生
レインパンツを履いていても、足首の隙間から雨が跳ね返って入ってくることがある。 ゲイターで隙間を埋めることで、靴の中への浸水を防ぐ。 ゴアテックスの靴を履いていても、上から水が入ったら意味がないからな。

3. 裾の汚れ・破れ防止

先生
泥汚れを防ぐだけでなく、アイゼンの爪でズボンの裾を引っ掛けて破るのを防ぐ効果もある(ロングゲイターの場合)。 高価なレインパンツを守るためのプロテクターでもある。
JK
確かに、泥だらけのパンツ洗うの嫌かも…。

第2章: ショート vs ロング

先生
長さで用途が違う。

1. ショートゲイター(夏山・低山)

先生
小石や砂の侵入防止がメイン。 通気性が良く、暑くない。 着脱も簡単なので、晴れた日のハイキングならこれで十分だ。

2. ロングゲイター(雪山・悪天候)

先生
膝下まで覆うタイプ。 深い雪の中を歩く時や、激しい雨の時に使う。 保温性も高いので、冬山では必須装備だ。 アイゼンガード(内側の補強)がついているものが多い。

第3章: 装着のコツとトラブル

先生
正しく付けないと意味がない。

1. 左右を間違えるな

先生
多くのゲイターには左右がある。 バックル(ベルトの留め具)が「外側」に来るのが正解だ。 内側にあると、歩く時に反対の足に引っ掛けて転ぶ原因になる。
JK
どっちがどっちかわからなくなりそう。
先生
タグやマークを確認しろ。間違えると危険だ。

2. 靴底のベルト(ストラップ)

先生
靴底に通すベルトは消耗品だ。 岩で擦れて切れることがある。 予備のベルトを持っておくか、ワイヤー製の丈夫なものを選ぶといい。

第4章: 蒸れとの戦い

先生
ゲイターを付けると足元が蒸れる。

1. ゴアテックス素材を選べ

先生
安いナイロン製は蒸れて、靴の中が汗で濡れてしまう。 少し高くても、透湿性のあるゴアテックス素材を選ぶべきだ。 足元の不快感が全然違う。

結論: 「不快」を未然に防ぐツール

先生
まとめよう。ゲイターの実用性は以下の通りだ。
  1. 異物ブロック: 小石や砂による靴擦れを防ぐ。
  2. 防水強化: 雨水の侵入を防ぎ、足をドライに保つ。
  3. 装備保護: ズボンの裾を汚れや傷から守る。
JK
靴の中に石が入るの、地味にイライラしますもんね。面倒だけど付けます。
先生
そうだ。その「イライラ」が積もり積もって疲労になる。 面倒でも、ザレ場や雨の日はゲイターを付ける。 そのひと手間が、快適な山行を約束してくれるぞ。

免責事項

※本記事の情報は執筆時点のものです。メーカーの仕様変更などにより、製品名やスペックが変わる場合があります。購入の際は公式サイトや店頭で最新情報をご確認ください。