Tags: テント
Image Prompt: ヨーロッパアルプスのような岩山を背景に、MSRの白いテント「ハバハバ」が張られている。赤と白のコントラストが美しく、スタイリッシュな雰囲気。夕日が当たって輝いている。
導入:憧れの「白いテント」の罠?
先生! 山でめっちゃかっこいいテント見ました! 白くて、赤のアクセントが入ってて、なんか未来っぽい形のやつ!
ほう、それは間違いなくMSR(エムエスアール)だな。アメリカのブランドで、デザインの美しさは世界一と言ってもいい
そう! それです! 私、あれが欲しいです! テント場であれ張ったら絶対目立つし!
確かにMSRはかっこいい。だが、君は『加水分解(かすいぶんかい)』という言葉を知っているか?
カスイブンカイ…? 化学の授業ですか? 食べたらお腹壊すやつ?
(笑)。食べ物ではないが、ある意味もっと恐ろしい。MSRのテントは、手入れを怠ると『ベタベタ』して『独特の匂い』を発するようになるんだ。今回は、その美しさと、維持するための覚悟について話そう
登場人物紹介
- JK (女子高生)
- 登山初心者。デザイン至上主義。「かっこいい=正義」。メンテナンスとか面倒なことは大嫌い。
- 先生 (登山ガイド)
- 登山歴20年。MSRの機能美を愛するが、過去に加水分解でテントをダメにした苦い経験を持つ。
概要:MSRは「美しさ」と「儚さ」の芸術品
MSR(Mountain Safety Research)は、その名の通り安全性を追求するブランドだが、テントに関しては『居住性と美しさ』が際立っている
やっぱり見た目ですよね! 日本のテントってなんか地味だけど、MSRはシュッとしてる!
フレームワーク(骨組み)が独特で、中が広く感じる工夫がされているんだ。だが、日本の高温多湿な気候は、MSRのコーティングにとって過酷な環境なんだ
ダメではないが、『保管方法』に命をかける必要がある。押し入れに放り込んでおくと、翌年出した時にベタベタの異臭騒ぎになるぞ
MSRの主なテントシリーズ
- ハバハバ (Hubba Hubba):MSRの代名詞。軽量・居住性のバランスが良いベストセラー。
- エリクサー (Elixir):耐久性重視のエントリーモデル。重いが丈夫で安い。
- アクセス (Access):雪山でも使える4シーズンモデル。
1. 美しきベストセラー「ハバハバ シールド」
Image Prompt: ハバハバシールドの内部。天井が高く、メッシュ部分から外の景色が見える。白を基調とした明るい室内。
まずはMSRの顔、『ハバハバ シールド (Hubba Hubba Shield)』だ。以前は『NX』という名前だったが、モデルチェンジしてコーティングが新しくなった
「加水分解」との決別!?
これが最大のトピックだ。新しい『エクストリームシールドシステム』というコーティングは、従来の3倍長持ちすると言われている。つまり、あの悪名高いベタベタが起きにくくなったんだ!
あくまで『起きにくい』だけだ。油断は禁物だが、以前よりはずっと扱いやすくなったのは事実だな
圧倒的な「映え」と居住性
そして何より、この白と赤のデザインだ。テントの中に光が入ると、全体が明るく柔らかい雰囲気になる。朝起きた時の爽快感は、他のテントでは味わえない
2. コスパ最強のタフガイ「エリクサー」
Image Prompt: 芝生のキャンプ場。エリクサーが張られている。フライシートはグレーやグリーンなど落ち着いた色味もある。家族連れや初心者が楽しそうに設営している。
予算を抑えたいなら『エリクサー (Elixir)』だ。これは山岳用というより、キャンプツーリングやフェスで大人気だ
重いけど、丈夫で安い
ハバハバより生地が分厚くて丈夫だ。その代わり重い。2人用で約2.77kgある
うっ…ハバハバ(約1.47kg)の倍近くあるじゃないですか! 重すぎ!
だから、何時間も歩く登山には向かない。だが、『車やバイクで行くキャンプ』や『歩く距離が短いベースキャンプ型登山』なら、この耐久性と安さは魅力的だぞ
そっか、用途によるんですね。私は頑張って歩きたいから、やっぱりハバハバかなぁ
3. 雪山も行くなら「アクセス」
Image Prompt: 雪山の中腹。オレンジ色の「アクセス」が雪の上に張られている。吹雪に耐えている様子。
もし将来、雪山にも行きたいと思っているなら『アクセス (Access)』という選択肢もある
4シーズン使える暖かさ
ハバハバはメッシュが多いから冬は寒いが、アクセスはメッシュを減らして保温性を高めている。そしてフレームが特殊で、雪の重みにも耐えられる構造だ
その通り。日本の低山の夏には暑すぎる。『冬メイン』の人向けだな
【重要】MSRテントの「正しい保管方法」
ここが一番重要だ。MSRを買うなら、この約束を守れるか?
1. 帰ったら即乾燥
山から帰ったら、疲れていてもその日のうちにテントを広げて干すこと。湿気を含んだまま放置するのが一番の敵だ
2. スタッフバッグに入れない
完全に乾かしたら、付属の袋(スタッフバッグ)にギュウギュウに詰め込んで保管…してはいけない!
通気性の良い大きなメッシュバッグや、布団収納袋などにふんわりと入れて、風通しの良い場所に置いておくんだ。生地同士が密着していると、そこから劣化が始まる
それが『美しさを維持する代償』だ。これができないなら、悪いことは言わないからモンベルにしておけ
Q&A:MSRテントの素朴な疑問
Q. ヨーロッパ限定カラーがあるって本当?
よく知っているな! MSRには『モスグリーン』のモデルがある。これはヨーロッパ限定カラーだったが、日本でも人気で買えるようになった。白だと汚れが気になる人や、森に溶け込みたい人におすすめだ
Q. インナーテントが「フルメッシュ」だと寒いですか?
正直、春先や晩秋のアルプスでは寒い。風が通り抜けるからな。だが、日本の蒸し暑い夏には最高に涼しいぞ。寒さは寝袋(シュラフ)のランクを上げてカバーするのが基本だ
Q. 壊れたら修理できますか?
日本の代理店(モチヅキ)がしっかりしているから、修理対応は可能だ。ただし、加水分解で生地全体が劣化した場合は修理不能になることもある。だから日頃のケアが大事なんだ
まとめ・比較表
うーん、手入れは大変そうだけど、やっぱりあの『白と赤』のデザインは捨てがたいです! 部屋に飾っておきたいくらい!
(部屋に飾るものではないが…)まあ、その『好き』という気持ちがメンテナンスのモチベーションになるなら良いだろう。手をかければかけるほど、愛着が湧くのもMSRの魅力だ
MSR テント比較表
| モデル名 |
特徴 |
重さ |
耐久性 |
おすすめユーザー |
| ハバハバ シールド |
MSRの王道。美しさと居住性が最高。コーティング改良で劣化しにくくなった。 |
★★★★☆ (軽量) |
★★★☆☆ |
デザイン重視、快適に過ごしたい人 |
| エリクサー |
コスパ最強。生地が厚く丈夫だが重い。 |
★★☆☆☆ (重い) |
★★★★★ |
フェス、キャンプ、体力がある人 |
| アクセス |
雪山対応。保温性が高く、積雪に強い。 |
★★★☆☆ (普通) |
★★★★☆ |
冬山登山、バックカントリースキー |
MSRを選ぶということは、ただ道具を買うのではなく、『美しいスタイル』を手に入れるということだ。面倒なメンテナンスも含めて愛してやってくれ!
免責事項
※本記事の情報は執筆時点のものです。価格やスペックは変更される場合がありますので、公式サイトで最新情報をご確認ください。
※登山用具の選択や使用は自己責任で行ってください。