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導入
「スノーピークのクッカーが欲しいけど、種類が多すぎて何を選べばいいかわからない…」そんな悩みを抱えていませんか?
アルミにチタン、ステンレス。トレックにパーソナルクッカー、フィールドクッカー…。カタログを見れば見るほど迷宮入りしてしまう方も多いはず。
この記事では、登山歴20年のベテランガイドが、スノーピークのクッカー・調理器具をわかりやすく解説。「登山向き」と「キャンプ向き」の違いから、素材の選び方、各モデルの特徴まで、初心者でも失敗しない選び方をお伝えします。
登場人物紹介
登山初心者。見た目や使いやすさを重視するタイプ。「おしゃれなギアで映えるキャンプがしたい!」が口癖。
登山歴20年のベテラン。機能性と耐久性を重視する質実剛健派。道具への愛と知識は深いが、それを押し付けることはしない。
なぜスノーピークのクッカーは種類が多いのか?
先生、スノーピークのクッカー見てきたんですけど…なんか種類多すぎません!? パーソナルなんとか、トレックなんとか、フィールドなんとか…。もう意味不明なんですけど。
ふむ、確かに初めて見ると混乱するよな。だがスノーピークが種類を増やしているのには理由がある。「使う人」と「使う場面」がまったく違うからだ。
そうだ。例えば、テント泊登山で3日間荷物を背負って歩く人と、車でキャンプ場に行ってバーベキューをする人。求めるものが全然違うだろう?
あー、なるほど。登山だと軽さが重要で、キャンプだと…料理の幅とか?
その通り。だからスノーピークは「軽さ最優先のチタン製」「調理しやすいアルミ製」「頑丈で本格調理向きのステンレス製」と、素材から使い分けられるようにしている。さらに人数やスタイルに合わせてサイズも細かく展開しているんだ。
じゃあ、自分に合ったやつを見つければ、そんなに迷わなくていいってことですか?
そういうことだ。まずは自分が「どこで」「何人で」「どんな料理を」したいのかをはっきりさせる。そこから素材と形を選んでいけば、自然と候補は絞られる。
スノーピーク クッカーの主なシリーズ
ソロ〜少人数向け:
- アルミパーソナルクッカーセット: アルミ製の定番。炊飯から焼き物まで対応
- チタンパーソナルクッカーセット: 超軽量のチタン版
- トレックシリーズ (900/1400): 深型クッカー。アルミ・チタン両方あり
- ヤエンクッカー (1000/1500): フッ素加工で焦げ付きにくい浅型
ファミリー向け:
- フィールドクッカー Pro: ステンレス製オールインワンセット
- HOME&CAMPクッカー: 家庭とキャンプ両用。IH対応
特殊調理器具:
- コロダッチシリーズ: ミニダッチオーブン
- チタンマグ: シングル/ダブルの二種
- ケトル類: ケトルNo.1、フィールドバリスタケトル
- コンパクトスモーカー: 燻製器
まず押さえたい!素材選びの基本
先生、結局アルミとチタンとステンレス、何がどう違うんですか? カタログ見ても「軽量」とか「頑丈」とかばっかりで、正直ピンとこなくて…。
よし、じゃあ実際に使う場面を想像しながら説明しよう。まずアルミからだ。
アルミニウム製 ─ 調理に強い万能選手
アルミの最大の特徴は「熱伝導率の高さ」だ。フライパンやクッカーに火をかけると、底面から側面まで均一に熱が広がる。
参
「アルミ製は熱伝導率が良く、お湯が早く沸き、炊飯にも適しています。アルマイト加工が施されており、耐摩耗性もあります。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQFMgjWrphVrHROLzsTjOje3s9KQS3C0jRnSfC2fSaPIQwmADYnJKCKpFSzNfCtFvObVjZ0jyzn6RTYecYOjtUrrrNjYVDmpBPTLY54flwPC6BQMMmfS8cSgbphdc72CWJAOYA==
大アリだ。熱が均一に回るということは、炊飯でムラなく炊けるし、炒め物も焦げにくい。逆にチタンは熱の偏りが出やすくて、火の当たっているところだけが熱くなる。
へぇ〜。じゃあ料理をちゃんとしたいならアルミってことですね。
そうだ。価格も比較的リーズナブルだから、最初の一台にもおすすめだ。ただ、チタンやステンレスに比べると変形しやすいのが弱点。まあ普通に使っていれば問題ないが。
アルミ製の特徴まとめ
- メリット: 熱伝導率が高く調理しやすい / 炊飯に最適 / 価格が手頃
- デメリット: やや変形しやすい / チタンより重い
- おすすめの人: キャンプで本格調理をしたい人、初心者
チタン製 ─ 軽さこそ正義の登山向け
次にチタン。こいつの武器は何と言っても「軽さ」だ。
例えばトレック900で比較すると、アルミ版が約265g、チタン版が約175g。90gの差だ。
90gだけ見ると大したことないように思えるだろう。だが登山では「塵も積もれば」なんだ。クッカーで90g、カトラリーで30g、ガス缶で50g…と軽量化を積み重ねていくと、最終的に1kg以上の差になることもある。
参
「チタン製は非常に軽量で耐久性が高いのが特徴です。登山やウルトラライト志向のキャンパーに適しています。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQGM-qz0qDd8K6XPQ8K5VZjO4l0EjoyRldg8tdsh8WAUCDmJnx7Jho5GUeF0vK-cTF_4HgPtcTl1dQPgX27Ky5-gt4mi0B1o8A48OOYlDn9TYmwjx6Bv8oRaf0YW_Y8rDBkcBRypC0GV
なるほど…。でもチタンって高いイメージがあるんですけど。
それは事実だ。同じサイズのクッカーで比較すると、チタンはアルミの約2倍の価格になることもある。あと、熱伝導率が低いから炊飯は苦手だ。
えっ、じゃあチタンでご飯炊くと失敗するってことですか?
失敗というか、焦げやすい。底面だけが熱くなって、そこに当たっている米が焦げるんだ。だからチタンクッカーは基本的に「お湯を沸かしてフリーズドライを戻す」用途がメインになる。
うわぁ、それ大事な情報じゃないですか! カタログには書いてないですよね。
ははは、まあメーカーとしては言いにくいところだな。でも使い方さえ間違えなければ、チタンは最高のパートナーになる。軽くて丈夫で、錆びにくくて、金属臭もしない。
チタン製の特徴まとめ
- メリット: 圧倒的な軽さ / 高い耐久性 / 金属臭が少ない
- デメリット: 熱伝導率が低く焦げやすい / 価格が高め
- おすすめの人: 登山・UL志向 / 湯沸かしメインの人
ステンレス製 ─ 焚き火と煮込みに強い
最後にステンレス。これは「タフさ」と「蓄熱性」が特徴だ。
一度温まると冷めにくい性質のことだ。煮込み料理をするとき、弱火でコトコト煮続けるのに適している。あとは焚き火にガンガンかけても変形しにくい。
そこは正直デメリットだな。アルミやチタンと比べると明らかに重い。だから登山には向かない。車でキャンプ場に行って、焚き火で本格的な料理を楽しみたい人向けだ。
ステンレス製の特徴まとめ
- メリット: 非常に頑丈 / 焚き火に強い / 蓄熱性が高い
- デメリット: 重い
- おすすめの人: オートキャンプメイン / 煮込み料理好き
ソロキャンプの定番「アルミパーソナルクッカーセット」
先生、ソロキャンプにおすすめのクッカーって何ですか? あんまり高くなくて、でもちゃんと料理できるやつがいいんですけど。
それならまず「アルミパーソナルクッカーセット」だな。スノーピークのソロ向けクッカーでは一番人気だ。
Image Prompt: ソロキャンプのテーブルの上に広げられたアルミパーソナルクッカーセット。LサイズとSサイズのクッカー、それぞれの蓋がフライパンとして使われている様子。背景には焚き火。
大小2つのクッカー(LとS)と、それぞれに蓋がついている。この蓋がフライパンや皿としても使えるから、これ一つあれば煮る・焼く・茹でる・炊く、ほとんどの調理がこなせる。
参
「大小2つの深型クッカーと、それぞれに蓋となる浅型クッカー(フライパンや皿としても使用可能)が含まれており、多様な料理に対応できます。これらすべてがコンパクトにスタッキングできるため、持ち運びに便利です。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQEjYuzsD58UkvZ_h0n39uao6adbDuyh5bW7RIGOEDLAKRR_ivvR_QJrLIspvo8OIIpaFVRo3JElKsWvREsyix8WefBKnnHO6-Wkm5H9-Vwrgldvc188KzxEcBjBKNo=
えっ、それ便利そう! でも全部合わせるとめっちゃ重くないですか?
総重量は約500g。まあソロ向けとしては標準的な重さだ。もっと軽いのが欲しければチタン版もあるが、そっちは1万円近くする。
500g…缶ビール1本くらいか。まあ許容範囲かな。
あと、2021年にリニューアルされて容量が若干増えている。型番が「SCS-020R」になってるから、購入時は確認するといい。
アルミパーソナルクッカーセットのリアルな使用感
実際に使ってみてどうですか? 不満点とかあります?
正直に言うと、蓋の取っ手がちょっとぐらつくことがある。使っているうちに緩んでくるんだ。ネジを締め直せば問題ないが、初めて使う人は「あれ?」と思うかもしれない。
参
「浅型クッカーの取っ手は『がたつく』という口コミがあり、徐々に緩む可能性があるとの指摘もあります。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQEjYuzsD58UkvZ_h0n39uao6adbDuyh5bW7RIGOEDLAKRR_ivvR_QJrLIspvo8OIIpaFVRo3JElKsWvREsyix8WefBKnnHO6-Wkm5H9-Vwrgldvc188KzxEcBjBKNo=
フッ素加工がされていないから、炒め物は焦げ付きやすい。油を多めに引くか、焦げ付き防止シートを使うといい。
なるほど…。万能だけど、ちょっとコツがいるって感じですね。
そうだな。だが価格と汎用性のバランスで考えると、初心者の第一歩としては最適だと思う。
主なスペック
- 素材: アルミニウム(アルマイト加工)
- セット内容: クッカーL/S、リッドL/S
- 重量: 約500g
- 価格: 約5,200〜5,500円
こんな人におすすめ
- ソロキャンプで炊飯やおかず作りを楽しみたい人
- スノーピークのクッカーを試してみたい初心者
- コスパ重視だけどある程度の品質は欲しい人
注意点
- 蓋の取っ手が緩みやすい(定期的な増し締め推奨)
- フッ素加工なしのため炒め物は焦げ付き注意
- 軽量性を極めるならチタン版を検討
登山者の相棒「トレックシリーズ」
先生、さっき話に出た「トレック」ってやつ、登山に向いてるんですよね? どんなクッカーなんですか?
トレックシリーズは深型のクッカーで、主に「900」と「1400」の2サイズがある。それぞれアルミ版とチタン版があるから、計4種類だな。
Image Prompt: 標高の高い山の稜線上でトレック900チタンを使ってお湯を沸かす登山者。バーナーの上にクッカーが乗り、背景には雲海が広がる。
容量だ。トレック900は900mlで、インスタントラーメン1食分やご飯2合を炊くのにぴったり。トレック1400は1400mlで、もう少し余裕がある。パスタ3人分茹でられるくらいの容量だ。
基本的にはそうだ。ただ、面白いのはトレック1400の中にトレック900を収納できること。
そうだ。だから両方持って行って使い分けるキャンパーも多い。1400で鍋をしながら、900でお湯を沸かす…なんて使い方もできる。
チタン版 vs アルミ版
えーと…チタンは軽いけど焦げやすい、アルミは重いけど調理しやすい…でしたよね。
そうだ。だから登山で「お湯沸かし専用」として使うならチタン一択。キャンプで「ご飯も炊きたい」ならアルミだ。
参
「軽量性や究極の耐久性を求めるならチタン製がおすすめです。荷物の重量を少しでも減らしたい登山やウルトラライト志向のキャンプに適しており、主に湯沸かし用途で活躍します。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQFr2nQjbFF9qM937RHTtDAgdA7aNPnkh6XpUUZK-9CxPC4uASMLyiOwuo52iIwXrEuennrDrk1Z0Frik0Xd1mEEvmYAWNG7CIZSTdc32abQGzzEbrjBBJseeW4Ulh0ChOoJ0Rc=
じゃあ私みたいに「登山も始めたいけどキャンプもしたい」って人はどうすれば…
悩ましいところだな。一つの解決策としては「最初はアルミを買って、登山にハマったらチタンを買い足す」だ。アルミはキャンプ用として残しておける。
トレック900 主なスペック
- ポット容量: 900ml(フタ: 250ml)
- チタン版重量: 約175g / アルミ版: 約265g
- 価格: チタン約5,000円 / アルミ約3,500円
トレック1400 主なスペック
- ポット容量: 1400ml(フタ: 500ml)
- チタン版重量: 約210g / アルミ版: 約305g
- 価格: チタン約6,000円 / アルミ約4,500円
こんな人におすすめ
- テント泊登山で軽量クッカーが欲しい人(チタン版)
- 深型クッカーで汁物やラーメンを作りたい人
- スタッキングを活用して収納効率を上げたい人
注意点
- チタン版は炊飯には不向き
- フタはフライパンとして使えるが、深さがないため炒め物は飛び散りやすい
焦げ付き知らず!「ヤエンクッカー」
先生、さっきから焦げ付きの話が何度も出てますけど…焦げない加工がされてるクッカーってないんですか?
Image Prompt: ヤエンクッカー1500でパスタを調理するシーン。フタを使って湯切りしている様子。フッ素加工の内面がツルツルと輝いている。
「野営」から来ている名前だな。このクッカーの特徴は、内面にフッ素樹脂加工が施されていること。テフロン加工と同じだ。
参
「フッ素樹脂加工(テフロン加工)により、調理中の焦げ付きを防ぎ、後片付けが非常に簡単になります。軽い汚れであればキッチンペーパーで拭き取るだけで済むため、洗い場の少ないアウトドアでの使用に適しています。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQH4vyNMs9hdqcsIsxbXqwY1AfwI24YjoEENx8spJiR2LV6hKH96Q8aG99FjTzd1AL5GC43Hk6rv3XMhDKdnDWIAeXrkcRQg4KhG4pEZ45cQBe9V4BzpzDMqn1GN_2__16JeIg==
おおお! じゃあ炒め物しても焦げないってことですか!?
かなり焦げにくくなる。卵料理やパスタソースを作るときなんかは特にありがたいぞ。
いいじゃないですか! でも、なんでみんなヤエンを買わないんですか?
いくつか理由がある。まず価格。アルミパーソナルクッカーより割高だ。あと形状が「浅型」なんだ。
深さがない分、汁物には向かない。ラーメンの汁がギリギリになったりする。その代わり、底面が広いから炒め物や焼き物には最適。あとスタッキングしやすい。
ヤエンクッカーの落とし穴
ハンドルが1つしか付属しないんだ。鍋とフライパン両方あるのに、ハンドルは共用。同時に使いたいときは不便だな。
まあ困る。追加でハンドルを買えばいいが、それで余計にコストがかかる。あとフタに湯切り穴が空いてるから、ご飯を炊くときに蒸気が逃げやすい。
そうだな。「炒め物メインでキャンプを楽しみたい」という明確な目的があれば、非常にいい選択だ。
ヤエンクッカー1000 主なスペック
- 鍋容量: 1.2L
- 重量: 390g(収納ケース含む)
- 価格: 約8,000円
ヤエンクッカー1500 主なスペック
- 鍋容量: 1.9L
- 重量: 520g(収納ケース含む)
- 価格: 約10,000円
こんな人におすすめ
- 炒め物や焼き物をメインでやりたい人
- 洗い物を楽にしたい人
- 浅型クッカーの形状が好みの人
注意点
- ハンドルが1つのみ(追加購入可能だが店舗確認必要)
- フッ素加工は丁寧な扱いが必要(金属ヘラ厳禁)
- フタの湯切り穴がある(炊飯には不向きな場合も)
ファミリーの味方「フィールドクッカー Pro」
先生、家族でキャンプする人はどんなクッカーを使うんですか? さすがにパーソナルクッカーじゃ足りないですよね。
ファミリー向けなら「フィールドクッカー Pro」だな。ステンレス製のオールインワンセットだ。
Image Prompt: フィールドクッカーPro.1のセット内容が芝生の上に並べられている。ビリーポット3つ、フライパン、メッシュバスケット、天然木ハンドル。家族連れのキャンプサイトを背景に。
そうだ。複数のビリーポット(鍋)、フライパン、メッシュバスケット、着脱式ハンドルがセットになっている。これ一つあればキャンプの料理は大体こなせる。
参
「オールインワンセット:フライパン、鍋(ビリーポット)、ザル(メッシュバスケット)がセットになっており、これ一つで多様な調理が可能です。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQHyBWYGiAw-Ezn1F75OU6d3W-y0OZs00WUnm53hJ-3vLbrF12jXlhMd_6MFH3IZoPr8Z3iyh6H3xM_aEmLJk2sPihxlJUZBxruEATpNCbe1799gTeI38nN7gOxhIzVLUHvYu79zwbnm4ZJ3Wxs=
麺類の湯切りや、野菜を洗ったり、揚げ物の油切りに使う。これが意外と便利でな、パスタを茹でるときにメッシュバスケットごと引き上げられる。
あ、それ良さそう! お湯を捨てなくていいってことですよね。
そうだ。お湯を再利用してスープを作ったり、連続で野菜を茹でたりできる。
Pro.1 と Pro.3 の違い
Pro.1とPro.3ってあるみたいですけど、何が違うんですか?
鍋の数とサイズだ。Pro.1は大中小3つの鍋に大きめのフライパン。約5人向け。Pro.3は中小2つの鍋に一回り小さいフライパン。3〜4人向けだ。
基本的にはそうだ。ただ価格差もあって、Pro.1は約21,000円、Pro.3は約17,000円。
まあステンレス製でこの内容だからな。長く使えるから元は取れると思うが、最初の投資としては確かに高い。
焚き火に強いステンレスの真価
でも…なんでわざわざ重いステンレスなんですか? アルミじゃダメなの?
焚き火で使うことを想定しているからだ。アルミは熱で変形しやすいが、ステンレスは頑丈だ。煤まみれにしてもガシガシ洗える。
なるほど…キャンプらしく焚き火料理を楽しむための設計なんですね。
あとフライパンは黒皮鉄板製だ。家庭の鉄フライパンと同じで、使い込むほど油が馴染んで育っていく。
フィールドクッカー Pro.1 主なスペック
- セット内容: ビリーポット230/200/180、フライパン、メッシュバスケット、ハンドル
- 素材: ステンレス(鍋)、黒皮鉄板(フライパン)
- 収納サイズ: φ258×215mm
- 価格: 約21,120円
- 対応人数: 約5人
フィールドクッカー Pro.3 主なスペック
- セット内容: ビリーポット200/180、フライパン、メッシュバスケット、ハンドル
- 素材: ステンレス(鍋)、黒皮鉄板(フライパン)
- 収納サイズ: φ227×184mm
- 価格: 約17,160円
- 対応人数: 3〜4人
こんな人におすすめ
- ファミリーキャンプで本格調理を楽しみたい人
- 焚き火・炭火での調理をしたい人
- 長く使える道具を求める人
注意点
- 重量があるため登山には不向き
- 初期投資が高め
- 鉄フライパンはシーズニング(油ならし)が必要な場合あり
家でも使える「HOME&CAMPクッカー」
先生、アウトドア用のクッカーって家でも使えたりしますか? せっかく買うなら普段使いもしたいんですけど…。
それなら「HOME&CAMPクッカー」がぴったりだ。自宅でも使うことを前提に設計されている。
Image Prompt: キッチンのIHコンロの上でHOME&CAMPクッカー26cmを使って料理している様子。強化ガラスの蓋から中の様子が見える。横にはキャンプで使用した写真が並んでいるイメージ。
使える。アルミ製なのに、底面に鉄粉を吹き付けることでIH対応を実現している。2020年にはグッドデザイン賞も取っている。
へぇ〜! じゃあ家で下ごしらえして、そのままキャンプに持っていけるってこと?
参
「自宅での料理の下準備を済ませてからキャンプ場へ持ち運び、野外で火にかけるだけで調理を完了できるため、キャンプでの調理時間を短縮し、より手軽に美味しい食事を楽しめます。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQFaFu9tSJTY3l_me2xCrGni0hg-ZZaeBNtFr174GrAseZOZVkzcmIRm7GdVG9NZVy_DpAxgwD2uPbV-oVK3U0P_sA5MzykFtU2ratrDlx0Gj5CScHqtVpaXRDiSkQ2hG-KwfBA=
そういうことだ。カレーを家で煮込んで、キャンプ場では温めるだけ。調理時間を大幅に短縮できる。
ガラス蓋の意外な便利さ
蓋がガラスなんですね。アウトドアっぽくない気がしますけど…。
そこがポイントなんだ。ガラス蓋だと中の様子が見えるから、煮込み具合や焦げの確認がしやすい。家庭用クッカーの良さを取り入れている。
強化ガラスだから普通に使う分には大丈夫だ。専用のケースも付いていて、収納時にはガラス蓋を保護しつつ、料理を入れたまま持ち運べる設計だ。
19cm と 26cm の選び方
19cmはソロ〜デュオ向け、26cmはファミリー向けだ。ただ重量が2.3kg(19cm)、3.4kg(26cm)とかなりあるから、登山には絶対向かない。
車で行くキャンプ専用だな。だがその重さの分、しっかりとした作りで安定感がある。
HOME&CAMPクッカー 19cm 主なスペック
- 鍋容量: 2.5L、フライパン: 0.9L
- 重量: 2.3kg(ケース含む)
- IH対応: ○
- 価格: 約15,000円
HOME&CAMPクッカー 26cm 主なスペック
- 鍋容量: 4.2L、フライパン: 2.7L
- 重量: 3.4kg(ケース含む)
- IH対応: ○
- 価格: 約20,000円
こんな人におすすめ
- 自宅とキャンプで兼用したい人
- 調理時間を短縮したい人
- ガラス蓋で調理状態を確認しながら作りたい人
注意点
- 重量があるため登山・バックパッキングには不向き
- ガラス蓋は衝撃に注意
- 価格は高め
キャンプの名脇役「チタンマグ」
先生、クッカー以外にもキャンプで使えるマグカップとかないですか? コーヒー飲むときにおしゃれなの使いたいんですよね〜。
スノーピークのチタンマグは定番だな。シングルとダブルの2種類がある。
Image Prompt: 朝霧の中、テントサイトでチタンダブルマグ450を手に持ちコーヒーを飲む人。マグからは湯気が立ち上り、背景には山並みが広がる。
壁の構造だ。シングルは一枚構造で超軽量、ダブルは二重構造で保温性が高い。
シングルマグの意外な使い方
一概にそうとは言えない。シングルは確かに軽いが、熱が伝わりやすいから熱い飲み物を入れると持てなくなることがある。あと結露しやすい。
参
「二重構造になっており、間に空気の層があるため、保温・保冷機能に優れています。熱い飲み物を入れてもマグ自体が熱くなりにくく、冷たい飲み物を入れても結露しにくいのが特徴です。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQG02xvPtSJFptBGB6ytr24tMFp-UaJso2W2ykiX0alARMLH3Sw2wHlUzIJM_JKkzR7zkZf47lVCw74cA2WdW4uBv5ktra1-kUH9sMM2sse4Yr-JL596aLaNHiA=
あー、冷たいビール入れたら外がびちゃびちゃになるってこと?
そうだ。だがシングルには「直火にかけられる」というメリットがある。公式には推奨していないが、ちょっとしたお湯沸かしなら可能だ。
ただしダブルは絶対に直火禁止だ。二重構造の間の空気が膨張して破裂する危険がある。
容量の選び方
コーヒー1杯なら300mlで十分。350ml缶のビールをそのまま注ぎたいなら450mlだな。
チタンシングルマグ 主なスペック
- 容量: 300ml(約50g)/ 450ml(約70g)
- メリット: 超軽量、直火使用可能(非公式)
- デメリット: 熱くなる、結露しやすい
- 価格: 300ml約2,500円 / 450ml約3,000円
チタンダブルマグ 主なスペック
- 容量: 300ml / 450ml(約120g)
- メリット: 保温・保冷性抜群、結露しにくい
- デメリット: シングルより重い、直火禁止
- 価格: 300ml約4,500円 / 450ml約5,000円
こんな人におすすめ
- シングル: 軽量重視の登山者、湯沸かしも兼用したい人
- ダブル: 飲み物の温度をキープしたい人、ゆっくり飲みたい人
注意点
- ダブルマグは絶対に直火にかけない(破裂の危険)
- 2023年以降のモデルは300mlが450mlにスタッキング可能
ダッチオーブンデビューに「コロダッチ」
先生、ダッチオーブンってやつ、一度使ってみたいんですよね。でも重くて大変そう…。
なら「コロダッチ」がいい。ミニサイズのダッチオーブンで、初心者でも扱いやすい。
Image Prompt: 焚き火の炭の中にコロダッチポットが置かれ、蓋の上にも炭が乗っている。中からは美味しそうなにおいがしそうな様子。
燕三条の極薄鋳鉄技術を使っていて、普通のダッチオーブンよりかなり軽い。そしてシリコン塗装でシーズニング不要だ。
鋳鉄製品を使い始める前に油を塗って焼き付ける「慣らし作業」のことだ。これをしないと錆びたり、焦げ付きやすくなる。
参
「シリコン耐熱塗装が施されているため、一般的なダッチオーブンのように使い始めのシーズニング(慣らし作業)が不要で、洗剤で洗うことも可能です。ダッチオーブン初心者でも手軽に扱えます。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQE7hzy9xs9OVha_j_envYVTcy3gHb2h1DEnT6V9Reyc1zJ05yi2IPAJE00nOGNopiwsG5UtWjAoPHTbpOLwZaB7dwrc8hIzC3OY7zt4cu0nV7PzP_NbZo8VXju0Qw==
え、コロダッチはそれ要らないんですか!? めっちゃ楽じゃないですか!
そうだ。洗剤で洗えるしな。ダッチオーブンに興味はあるけど手入れが面倒…という人にはぴったりだ。
野菜の蒸し焼き、煮込み料理、ローストチキン…何でもいける。蓋をひっくり返せばグリルプレートにもなる。
コロダッチの3つのサイズ
「ポット」「カプセル」「オーバル」の3種類だ。ポットは玉ねぎ1個くらいのサイズ、カプセルは魚やトウモロコシ1本向け、オーバルはレタス半分が入る楕円形だ。
ソロキャンプや少人数向けだな。ファミリーで使うなら物足りないかもしれない。
取り扱いの注意点
鋳物だから急激な温度変化や衝撃に弱い。熱い状態で水をかけたり、落としたりすると割れることがある。あと取っ手がないから、グローブが必須だ。
ない。だから耐熱グローブを用意するか、トングで持ち上げるかだな。
こんな人におすすめ
- ダッチオーブンを試してみたい初心者
- シーズニング不要の手軽さを求める人
- ソロ〜少人数でのキャンプがメインの人
注意点
- 急激な温度変化・衝撃に弱い
- 専用取っ手がない(グローブ必須)
- シングルバーナーでは分離型を使用(輻射熱対策)
コーヒー好きに「フィールドバリスタケトル」
先生、アウトドアでも美味しいコーヒーが飲みたいんですけど、おすすめのケトルってありますか?
ドリップにこだわるなら「フィールドバリスタケトル」だな。
Image Prompt: 朝のキャンプサイトでフィールドバリスタケトルからドリッパーにお湯を細くゆっくり注いでいる様子。グースネックの注ぎ口が美しく光っている。
バリスタって、あのカフェにいるコーヒー淹れる人ですよね?
そうだ。プロのバリスタが使う器具からインスピレーションを得て作られている。最大の特徴はグースネック状の細い注ぎ口。
参
「ドリップコーヒーなどに最適な細口のグースネック状の注ぎ口が特徴で、湯量を精密にコントロールできます。」出典
https://vertexaisearch.cloud.google.com/grounding-api-redirect/AUZIYQFQhwFRNbY22WqfChIx361zHaqBPiwhB0V1fr6nMEUZJ0LveHc1ij-l-7I6c94rzU6WWwCu1QvtIJN5GliH0pQtJfc9BqAcK4_GQO9bNcx7ksYi7BnlC47ySofg738k9QsCRVY3S7o3oKIBcqN1MnQc0-JSRFenY0A=
湯量をコントロール…? そんなに違うものなんですか?
ハンドドリップは「ゆっくり少しずつ」お湯を注ぐことで味が変わる。普通のケトルだとドバッと出てしまって調整が難しい。
確かに…私がやるとお湯がジャバジャバになっちゃいます。
このケトルならプロと同じように繊細なコントロールができる。天然木のハンドルもおしゃれで、キャンプ映えも抜群だ。
汎用ケトル「ケトルNo.1」との違い
もっとシンプルにお湯沸かすだけでいいんですけど…という人は?
「ケトルNo.1」がある。こちらはステンレス製のベーシックなケトル。多用途で、クッカーとしても使える。
口が広いからラーメンも割らずに入る。お湯を沸かす、スープを作る、ラーメンを煮る、と3役こなせる。
スノーピーク製品の中では手頃な価格帯だ。最初の一台にいいぞ。
フィールドバリスタケトル
- 特徴: 細口グースネック、ハンドル着脱式、天然木取っ手
- おすすめ: ハンドドリップにこだわる人
- 価格: 高め(投資に見合う価値あり)
ケトルNo.1
- 特徴: 広口設計、クッカー兼用可能、焚き火対応
- おすすめ: 汎用性重視の人、コスパ重視の人
- 価格: 手頃(エントリーモデル)
まとめ・比較表
先生、いろいろ聞いてきましたけど、結局私は何を買えばいいんでしょう…? ソロキャンプメインで、でもたまに友達とも行きたくて、料理もちゃんとしたいんですけど。
ふむ、それなら「アルミパーソナルクッカーセット」が第一候補だな。価格も手頃で、煮る焼く炊くがこなせる。
それが気になるなら「ヤエンクッカー1000」だ。フッ素加工で焦げにくく、浅型だから炒め物にも向いている。ただしハンドルが1つしかないのと、汁物は苦手だ。
まずは店頭で実物を触ってみるといい。サイズ感や持ちやすさは実際に持たないとわからないからな。
そうですね! 今度アウトドアショップ行ってきます!
スノーピーク クッカー比較表
| モデル |
対象人数 |
素材 |
特徴 |
価格帯 |
| アルミパーソナルクッカー |
ソロ〜2人 |
アルミ |
万能・コスパ◎ |
約5,500円 |
| チタンパーソナルクッカー |
ソロ〜2人 |
チタン |
超軽量 |
約10,000円 |
| トレック900 |
ソロ |
アルミ/チタン |
深型・スタッキング◎ |
約3,500〜5,000円 |
| トレック1400 |
1〜2人 |
アルミ/チタン |
深型・大容量 |
約4,500〜6,000円 |
| ヤエンクッカー1000 |
1〜2人 |
アルミ(フッ素加工) |
焦げ付きにくい浅型 |
約8,000円 |
| ヤエンクッカー1500 |
2〜3人 |
アルミ(フッ素加工) |
グループ調理向け |
約10,000円 |
| フィールドクッカー Pro.3 |
3〜4人 |
ステンレス |
ファミリー向けセット |
約17,000円 |
| フィールドクッカー Pro.1 |
約5人 |
ステンレス |
大人数向けセット |
約21,000円 |
| HOME&CAMPクッカー 19cm |
ソロ〜デュオ |
アルミ(IH対応) |
家でも使える |
約15,000円 |
| HOME&CAMPクッカー 26cm |
ファミリー |
アルミ(IH対応) |
家でも使える |
約20,000円 |
用途別おすすめまとめ
軽さ最優先(登山向け):
→ チタントレック900、ソロセットチタン
調理性能優先(キャンプ向け):
→ アルミパーソナルクッカー、ヤエンクッカー
ファミリーキャンプ:
→ フィールドクッカー Pro、HOME&CAMPクッカー
焦げ付き解消:
→ ヤエンクッカー(フッ素加工)
ダッチオーブン入門:
→ コロダッチシリーズ
最後に一つ。どんなに良いクッカーを買っても、使わなければ意味がない。「あれもこれも」と完璧を求めるより、まずは一つ買って使い倒すことだ。
はーい! まずはアルミパーソナルクッカーから始めてみます!
いいな。そして使っているうちに「もっと軽いのが欲しい」「焦げ付かないのが欲しい」と具体的な要望が出てくる。そのときに次を選べばいい。
なるほど…経験から選ぶってことですね。ありがとうございました、先生!