遭難しても見つかる?登山の命綱「ココヘリ」の仕組みから料金・デメリットまで徹底解説
Tags: Safety, Guide

目次
導入
「登山を始めたいけど、遭難したらどうしよう…」「山岳保険には入ったけど、そもそも見つけてもらえるか不安」そんな悩みを抱えている人は多いはず。
実は、山で遭難した際の最大の問題は「見つからないこと」。電波の届かない山奥で倒れていても、誰にもその場所はわからない。携帯電話も通じない。救助隊が来ても、広大な山域のどこを探せばいいのかわからない。
そんな「見つからない」という恐怖を解消するために生まれたのが、会員制捜索サービス「ココヘリ」。小さな発信機を持っているだけで、最長16km先からヘリコプターに見つけてもらえる。今回は、17万人以上の登山者が加入するこのサービスを、仕組みから料金、そして見落としがちなデメリットまで徹底解説する。
登場人物紹介


1. そもそもココヘリって何?






参考情報: 「920MHz帯の特定小電力無線局を使用し、専用受信機で最長16kmの電波到達距離を持ちます。」
出典
https://ja.wikipedia.org/wiki/


2. ココヘリの仕組み:どうやって見つけてくれるの?


捜索の流れ
- 事前準備: 会員になると、小さな発信機(会員証)が届く。登山に行く時はこれを持って行く
- 遭難発生: 山で事故に遭ったり、道に迷ったりする
- 通報: 下山予定時刻を過ぎても帰ってこないことに気づいた家族や友人が、ココヘリのコールセンター(24時間365日対応)に連絡
- 捜索開始: ココヘリが受信機を搭載した提携ヘリコプター、ドローン、または地上部隊を派遣
- 位置特定: 発信機からの電波をキャッチして、電波強度から位置を正確に特定
- 救助: 特定した位置情報を警察や消防に連絡し、公的機関が救助活動を実施
参考情報: 「発信機から定期的に発せられる電波を、最長16km先から専用受信機でキャッチし、電波強度から遭難者の位置を正確に特定します。」
出典
https://www.cocoheli.com/




3. 「山のJAF」と呼ばれる理由




ココヘリと山岳保険の違い
| 比較項目 | ココヘリ | 山岳保険 |
|---|---|---|
| 主な役割 | 早期発見のための捜索サービス | 事故・遭難による費用補償 |
| 提供形態 | 会員制サービス(発信機貸与) | 保険商品 |
| 費用対応 | 立て替え不要(サービスとして実施) | 加入者が立て替え後に請求 |
| 早期発見 | 発信機による早期発見に強み | 直接的な捜索手段は提供しない |
参考情報: 「登山における万全な備えとしては、ココヘリによる早期発見と、山岳保険による広範な費用補償を組み合わせることが推奨されています。」
出典
https://yamahack.com/




参考情報: 「2022年6月には日本山岳救助機構合同会社 (jRO) と統合され、年会費6,600円で『ココヘリ+jRO』の両方のサービスが受けられるようになりました。」
出典
https://yamahack.com/
4. 3つの料金プランを徹底比較


4.1 ベーシックプラン
主なスペック
- 年会費: 6,600円(税込)
- 入会金: 3,300円(税込)※キャンペーンで割引や無料になる場合あり
- 発信機: GPS非搭載(T05)
- 捜索・救助活動: 最大550万円相当
- 個人賠償責任補償: 最大1億円
- アウトドア用品補償: 最大3万円
参考情報: 「ベーシックプラン: 年会費 6,600円(税込)。入会金は通常3,300円(税込)ですが、特定の申し込み方法やキャンペーンで割引や無料になる場合があります。」
出典
https://www.ishii-sports.com/
こんな人におすすめ
- 登山頻度がそこまで高くない人
- まずはお試しでココヘリを使ってみたい人
- コストを抑えたい人


4.2 GPS+プラン
主なスペック
- 年会費: 13,200円(税込)
- 発信機: GPS搭載(TG01)
- 捜索・救助活動: 最大550万円相当
- 個人賠償責任補償: 最大1億円
- アウトドア用品補償: 最大3万円
- GPS機能: ネットワーク圏内での位置情報を記録
参考情報: 「GPS+プラン: 年会費 13,200円(税込)。GPS機能を搭載した発信機が特徴です。」
出典
https://www.cocoheli.com/
こんな人におすすめ
- 頻繁に登山に行く人
- 家族にリアルタイムで位置を知らせたい人
- より迅速な発見を望む人




4.3 SUMMITプラン
主なスペック
- 年会費: 18,700円(税込)
- 発信機: GPS搭載(TG01)
- 捜索・救助活動: 最大550万円相当
- 個人賠償責任補償: 最大1億円
- アウトドア用品補償: 最大3万円
- 傷害死亡補償: 最大50万円(SUMMIT限定)
- 手術補償: 入院中1万円、入院外5,000円(SUMMIT限定)
- 入院・通院補償: 入院1,000円/日、通院500円/日(SUMMIT限定)
参考情報: 「SUMMITプラン: 年会費 18,700円(税込)。GPS機能に加え、より手厚い補償が含まれる最高峰のプランです。」
出典
https://www.cocoheli.com/
こんな人におすすめ
- オールインワンで万全の備えをしたい人
- 山岳保険に別途加入する手間を省きたい人
- より手厚い補償を求める人


3つのプラン比較表
| 項目 | ベーシック | GPS+ | SUMMIT |
|---|---|---|---|
| 年会費 | 6,600円 | 13,200円 | 18,700円 |
| GPS機能 | × | ○ | ○ |
| 捜索・救助活動 | 550万円 | 550万円 | 550万円 |
| 個人賠償責任 | 1億円 | 1億円 | 1億円 |
| 傷害補償 | × | × | ○ |
5. 発信機の仕様:軽くて邪魔にならない


ベーシックプラン発信機(T05)
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| サイズ | W39mm × H58mm × D12mm |
| 重量 | 約20g |
| 充電 | USB充電式、2時間の充電で約2ヶ月稼働 |
| 防水 | 生活防水 |
| 電波到達距離 | 最長16km |
参考情報: 「本体サイズ(ベーシックプラン発信機):W39mm × H58mm x D12mm、総重量約20g。」
出典
https://www.cocoheli.com/




GPS搭載モデル(TG01)の特徴
GPS+プランとSUMMITプランで使われる発信機は、さらに便利な機能がある。
- GPS機能: ネットワーク圏内での位置情報を記録
- 位置履歴: 家族がアプリで位置を確認可能
- 省電力モード: バッテリーが減ると自動でGPS送信頻度を下げ、電波発信は継続
参考情報: 「GPS搭載モデルは、自宅から登山口までの移動履歴も可視化できるため、ご家族との共有や早期発見に役立ちます。」
出典
https://www.cocoheli.com/


6. 実際の救助実績:本当に見つかるの?


発見率データ
- 過去3年間の発見率: 96%
- 出動後3時間以内の早期発見率: 86%
参考情報: 「過去3年間で96%の発見率を達成し、出動後3時間以内の早期発見率は86%に上ります。」
出典
https://yamazuki.net/


実際の救助事例
富山県清水岳での15分発見(2019年)
遭難した夫婦の捜索で、目視での捜索が難航していたところ、ココヘリの受信機を使用したところわずか15分で発見・救助に至った。
参考情報: 「2019年には、富山県清水岳で遭難した夫婦の捜索において、ココヘリ受信機を試験導入していた富山県警が出動。目視での捜索が難航した後にココヘリ受信機を使用したところ、わずか15分で発見・救助に至り、捜索時間の大幅な短縮に貢献しました。」
出典
https://www.cocoheli.com/


声は聞こえるが発見できないケースの解決
登山者が「助けて」と声を出していたが目視できず発見に至らなかったケースでも、ココヘリ会員であることが判明し、翌朝解決に至った。
参考情報: 「登山者が『助けて』と声を出すも目視できず未発見だった遭難において、ココヘリ会員であることが判明し、翌朝解決に至りました。」
出典
https://www.cocoheli.com/


ドローンでの初発見(長野県燕岳)
悪天候でヘリが飛べない中、ココヘリ搭載ドローンが初めて位置特定に成功した事例もある。
参考情報: 「長野県燕岳での捜索では、ココヘリ搭載ドローンによる初の位置特定に成功し、悪天候などでヘリが出動できない場合の新たな捜索手段としての有効性を示しました。」
出典
https://www.cocoheli.com/

7. 見落としがちなデメリット・注意点


7.1 費用面のデメリット
注意点
- 年間6,600円以上の費用が発生する
- 家族内でも貸し借り禁止(利用者ごとに契約が必要)
- 家族全員で登山するなら人数分の契約が必要



7.2 機能の限界
注意点
- ココヘリは「捜索」をするが「救助」はしない
- 実際の救助は警察・消防などの公的機関が行う
- 遭難者自身での通報はできない(家族や友人が連絡)
- 沖縄および島嶼部でのヘリコプター捜索は対象外
参考情報: 「ココヘリは遭難者の位置を特定する『捜索』を主目的としており、負傷者の救出といった『一次救助』は行いません。」
出典
https://sangaku-info.com/




7.3 補償範囲の限定
注意点
- 医療費や死亡保険金は補償対象外
- 家族が現地へ駆けつける費用も補償対象外
- 別途山岳保険への加入が推奨される
参考情報: 「捜索費用は年間最大550万円まで補償されますが、医療費や死亡保険金、家族が現地へ駆けつける費用などは補償対象外です。」
出典
https://sangaku-info.com/


7.4 操作上の注意
注意点
- バッテリー切れに注意(月1回の充電確認推奨)
- 携行忘れに注意(小型なので忘れやすい)
- 防水は生活防水レベル(大雨時はジップロック等で保護推奨)
- 低温環境ではバッテリー性能が低下する可能性あり
参考情報: 「発信機はフル充電で約2.5ヶ月持続しますが、定期的な充電が必要です(1ヶ月に1回の充電が推奨されています)。」
出典
https://yamahack.com/


7.5 発信機の携行位置に注意
注意点
- 体の下敷きになると電波が著しく減衰する可能性あり
- ザックの雨蓋やショルダーストラップの上面など、体が覆いかぶさらない位置への装着が推奨
参考情報: 「発信機が体の下敷きになるなど、位置によっては電波が著しく減衰する可能性があります。ザックの雨蓋やショルダーストラップの上面など、体が覆いかぶさらない位置への装着が推奨されています。」
出典
https://www.cocoheli.com/


8. 公的機関との連携


参考情報: 「全国41都道府県の警察や消防航空隊がココヘリの専用受信機を導入・運用しており、遭難時の連携体制を構築しています。」
出典
https://www.cocoheli.com/



9. 会員特典:意外と知られていないメリット


会員特典
- 安全登山学校: 遭難対策やセルフレスキューを学べる講座に参加可能
- 会員限定通販(AJ MALL): アウトドア用品の会員限定通販サイト
- スマートフォンアプリ「LIFE BEACON」: 発信機との連携アプリ
- チャリティーモデル: 年会費の一部が安全登山活動に寄付される
参考情報: 「会員限定のアウトドア用品通販サイト『AJ MALL』を利用できます。」
出典
https://yamahack.com/


10. 発信機のレンタルサービス


レンタル可能な場所(一部)
- 天元台高原
- 月山フォーラム
- その他特定の山岳施設
レンタル料金
- 1泊2日: 約1,100円(税込)
- 以降: 1日ごとに550円
参考情報: 「レンタル料金は通常、1泊2日で1,100円(税込)程度で、以降1日ごとに550円(税込)が加算されます。」
出典
https://prtimes.jp/


11. 72時間の壁:なぜ早期発見が重要なのか


参考情報: 「人命救助における重要な『72時間の壁』を打ち破り、生存率を高めることを目指しています。」
出典
https://yamahack.com/




12. 利用者の声


実際に救助された登山者
「自分の豊富な経験と知識を過信していた。ココヘリを持っていたことで救助されて、持っていてよかったと心底思った」
参考情報: 「ある登山者は、自身の豊富な経験と知識を過信し遭難した際、ココヘリを持っていたことで救助された経験を語り、『持っていてよかったと心底思った』と述べています。」
出典
https://www.cocoheli.com/
家族視点での意見
「万が一の際に自身の命が助かるだけでなく、たとえ最悪の事態であっても遺族が遺体を見つけられる可能性が高まる。家族のためにも入る必要性がある」



13. まとめ:ココヘリは入るべき?


ココヘリをおすすめする理由
- 年間6,600円で安心が買える:月換算550円、コーヒー1杯分
- 96%の高い発見率:従来の捜索よりも圧倒的に見つかりやすい
- 3時間以内の早期発見率86%:72時間の壁を打ち破る
- 41都道府県の警察・消防と連携:公的機関もココヘリ電波を活用
- jROとの統合で費用対効果向上:以前よりもお得になった
- 発信機は20gと軽量:全く負担にならない


注意すべき点
- 家族に登山計画を伝えることが必須
- 自分で通報できない(家族が連絡する仕組み)
- 医療費等は別途山岳保険で備える必要あり
- バッテリー管理と携行位置に注意
- 家族全員で登山するなら人数分の契約が必要



先生の最後のアドバイス
「ココヘリはもしもの時の命綱だ。だが、それに頼りきりになってはいけない。まず遭難しないこと、それでももし遭難してしまったら…という時に助けてくれるのがココヘリだ。年間6,600円で買えるのは、自分と家族の安心だよ」
プラン・補償内容 比較表
| 項目 | ベーシック | GPS+ | SUMMIT |
|---|---|---|---|
| 年会費 | 6,600円 | 13,200円 | 18,700円 |
| 入会金 | 3,300円 | 3,300円 | 3,300円 |
| GPS機能 | × | ○ | ○ |
| 捜索・救助活動 | 最大550万円 | 最大550万円 | 最大550万円 |
| 個人賠償責任 | 最大1億円 | 最大1億円 | 最大1億円 |
| アウトドア用品補償 | 最大3万円 | 最大3万円 | 最大3万円 |
| 傷害死亡補償 | × | × | 最大50万円 |
| 手術補償 | × | × | 入院中1万円・外来5千円 |
| 入院・通院補償 | × | × | 入院1千円/日・通院500円/日 |
| おすすめの人 | 初心者・コスト重視 | 頻繁に登山する人 | オールインワン派 |