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導入
コロンビアのレインウェア、欲しいと思ったけど種類が多すぎてどれを選べばいいか分からない…そんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。「オムニテックって何?」「アウトドライエクストリームって普通のと何が違うの?」「モンベルやノースフェイスと比べてどうなの?」
この記事では、登山ガイドの先生がコロンビアのレインウェアを徹底解説します。各モデルの違い、メリット・デメリット、そしてあなたに合った一着の選び方まで、分かりやすくお伝えします。
登場人物紹介
登山初心者。見た目重視で、専門用語が苦手。素朴な疑問や不満を正直に口にする。
登山歴20年のベテラン。無骨で質実剛健な性格。道具への愛と知識は深い。
コロンビアのレインウェア、そもそも何が違うの?
先生、コロンビアのレインウェアってめちゃくちゃいっぱいあるんですけど、全部同じじゃないんですか?
全然違うぞ。コロンビアは用途に応じて、いくつかの異なる素材と技術を使い分けているんだ。主に「オムニテック」、「アウトドライエクストリーム」、そして一部に「TORAIN」という素材が使われている。
はは、そう聞こえるかもしれないな。まず「オムニテック(Omni-Tech)」はコロンビアが独自に開発した防水透湿素材だ。生地の裏側に特殊なメンブレン、つまり膜を施すことで、水の侵入を完全にシャットアウトしながら、ウェア内の湿気は外に逃がす仕組みになっている。
水は通さないけど、汗の湿気は通すってことですか?それ本当に可能なんですか?
可能だ。メンブレンには目に見えない小さな孔があってな、その孔が水蒸気は通すけど、液体の水は通さないという絶妙なサイズになっているんだ。だから雨は防ぎつつ、中の蒸れは軽減できる。
すごい…でも、そういうの他のブランドでもあるじゃないですか。ゴアテックスとか。
その通りだ。実はコロンビアもかつてはゴアテックスを採用していたんだが、より多くの人が手に取りやすい価格で高機能な製品を提供するために、自社でオムニテックを開発したんだ。品質とブランド力を重視するならゴアテックス、価格とデザイン性を重視するならオムニテックという選択肢になる。
なるほど。じゃあコスパ重視ならコロンビアってことですね。
そう考えていい。ただし、オムニテックにも弱点がある。それは経年劣化だ。
オムニテックの弱点:経年劣化
正確には、使わなくても劣化する。オムニテックの多くはポリウレタン系の素材で作られていてな、使用頻度に関わらず空気中の水分などによって徐々に分解が進むんだ。寿命は製造から3年~5年程度が目安とされている。
多くの防水透湿素材に共通するデメリットだ。裏地がべたついたり、白い粉を吹いたり、ポロポロと剥がれてきたりしたら寿命のサイン。そうなったら買い替え時だな。
だからこそ、適切な保管とメンテナンスが重要になる。後で詳しく説明するぞ。
「2層」「2.5層」「3層」って何が違うの?
カタログ見てたら「2.5層」とか「3層」とか書いてあるんですけど、これ何ですか?
これは生地の構造のことだ。オムニテックを採用したレインウェアには、2層、2.5層、3層の構造がある。それぞれ用途が違うんだ。
まず2層・2.5層は、日帰り登山などのライトな用途に適している。軽量でコンパクトになるのが特徴だ。特に2.5層のオムニテックは、裏地の防水透湿メンブレンに特殊なプリントを施すことで、汗をかいても肌に張り付きにくいという工夫がされている。ただし、2.5層のメンブレンは無孔質を使用するルールがある。
そうだな。ただし耐久性では3層に劣る。3層は表地、メンブレン、裏地の3枚構造で、高い耐久性を持つんだ。宿泊を伴う本格的な登山や長時間の使用に向いている。裏地には通気性の良いトリコットが採用されている。
じゃあ初心者は2.5層で、ガチ登山するなら3層ってことですね。
革命的な技術:アウトドライエクストリーム
さっき言ってた「アウトドライエクストリーム」ってのは何なんですか?
これはコロンビアが誇る最高クラスの防水透湿技術だ。従来のレインウェアとは全く異なる構造をしている。
通常のレインウェアは、防水透湿メンブレンを生地の内側に配置して、外側に撥水加工を施す。しかしアウトドライエクストリームは、防水透湿メンブレンを生地の最も外側に配置しているんだ。
外側に?それって大丈夫なんですか?メンブレンって傷つきやすそうなイメージあるんですけど。
逆なんだ。メンブレン自体が外部に露出しているため、摩擦などにも強く、優れた耐久性を持つ。トレッキングパンツと同等の耐摩耗性が確認されているほどだ。
アウトドライエクストリームの最大のメリット
アウトドライエクストリームの最大のメリットは、永続的な撥水性だ。
そうだ。通常のレインウェアは、表地に撥水加工が施されているが、これは汚れや摩擦に弱く、時間とともに効果が落ちていく。ところがアウトドライエクストリームは、表地が水を含むことがなく、撥水性が低下する心配がない。生地が濡れて重くなることや、透湿性が阻害されることを防ぎ、ドライな着心地が半永久的に持続するんだ。
アウトドライエクストリームの注意点
まず見た目だ。メンブレンが露出しているため、光沢があり、ビニールやプラスチックのような独特の見た目や質感がある。
人によって好みが分かれる部分だな。ただ、機能美として評価する声もある。それから、生地が擦れる音が従来のウェアより気になるという意見もある。
シャカシャカうるさいやつですか。あれ、おじさんぽくて嫌なんですよね。
機能性を追求すれば、そういうトレードオフもある。見た目と音を気にするか、性能を優先するか。それは君次第だ。
ちなみに、アウトドライエクストリームは環境にも配慮されている。撥水加工が不要なため、環境負荷物質であるPFAS(有機フッ素化合物)を使用していないんだ。
おすすめモデル紹介:初心者から本格派まで
街でも山でも使える万能タイプ「シンプソンサンクチュアリ レインスーツ」
まず初心者におすすめなのは「シンプソンサンクチュアリ レインスーツ」だ。
2.5層のオムニテックを採用した上下セットで、コストパフォーマンスに優れている。フルシームシール加工で高い防水性を誇り、胸ポケットがベンチレーション機能を兼ねるという工夫もある。
換気機能だ。ポケットを開けると、ウェア内の熱気や湿気を外に逃がせる。蒸れを軽減できるんだ。
フードは襟に収納できるし、パンツの裾は長めのファスナーで、レインシューズを履いたまま着脱が容易。スタッフバッグ付きでコンパクトに収納できる。旅行、ハイキング、自転車通勤など普段使いにもおすすめだ。
モデルによるが、レディースの上下セットなら1万円以下で購入できる場合もある。非常にコスパがいい。
Image Prompt: コロンビアのシンプソンサンクチュアリ レインスーツを着てハイキングを楽しむ人の写真。
主なスペック
- 素材: ナイロンタフタ 2.5L(ナイロン100%)
- 防水透湿素材: Omni-Tech 2.5層
- フルシームシール加工
- 胸ポケット兼ベンチレーション機能
- 収納可能なフード
- パンツ裾ジッパー付き
- スタッフバッグ付属
こんな人におすすめ
- 登山初心者
- 日帰りハイキングメイン
- タウンユースも兼ねたい
- コスパ重視
- レインウェア初購入
注意点
- 本格的な登山には耐久性が不足する場合がある
- ピットジップ(脇下のベンチレーション)はないモデルが多い
- 長時間の豪雨には向かない可能性
デザイン重視なら「グラスバレー レインスーツ」
デザイン性を求めるなら「グラスバレー レインスーツ」がある。
ジャケットにドットやボーダー柄が施されていて、フェミニンな印象のデザインだ。パンツは無地の組み合わせ。専用の収納袋も付属している。
Omni-Tech防水透湿テクノロジーを採用しているから、基本的な防水透湿性は確保されている。デザイン性を重視しつつ、ちゃんと機能も欲しいという人に適している。
ただし、シンプソンサンクチュアリで強調されているような詳細な機能についての言及は少ない。あくまでカジュアルな場面やデザイン性を重視するユーザー向けだな。
主なスペック
- 防水透湿素材: Omni-Tech
- ドット・ボーダー柄のジャケット
- 無地のパンツ
- 専用収納袋付属
こんな人におすすめ
- デザイン重視
- カジュアルな使用がメイン
- タウンユースメイン
- 女性
注意点
- 本格的な登山には向かない
- 機能性よりデザイン性を優先した設計
普段着感覚で使える「アンプライドライシェル」
レインウェア特有の「カッパ感」が嫌なら、「アンプライドライシェル」がおすすめだ。
カッパ感って分かります!なんかおじさんっぽいやつですよね。
そうだな。このモデルは普段使いから軽登山、キャンプまで幅広く使える。Omni-Techによる防水性とベンチレーション機能を備え、ストレッチ性があり動きやすい。通勤・通学にも便利だ。
ただし、あくまで軽い用途向けだ。本格的な登山には向かない。
Image Prompt: コロンビアのアンプライドライシェルを着て街を歩く人の写真。
主なスペック
- 防水透湿素材: Omni-Tech
- ストレッチ性あり
- ベンチレーション機能
- タウンユース対応デザイン
こんな人におすすめ
- カッパっぽい見た目が嫌
- 通勤・通学で使いたい
- 軽登山メイン
- 動きやすさ重視
注意点
- 本格的な登山には不十分
- 長時間の悪天候には向かない
本格登山なら「マウンテンズアーコーリングIVジャケット」
私、いつかはちゃんとした登山もしてみたいんですけど、そういう時はどうすればいいですか?
本格的な登山を視野に入れているなら、「マウンテンズアーコーリングIVジャケット」を検討すべきだ。
これはアルパインエリアでの使用にも対応するハイエンドモデルだ。3層構造のOmni-Techを採用し、脇下のベンチレーション機能を搭載している。ヘルメット対応のフード、ハーネスに干渉しないポケット配置など、本格的な機能が充実している。登山ガイドも推奨するモデルだ。
アルパインエリア、つまり高山帯では岩場も多く、落石の危険もある。だからヘルメットを被ることも多いんだ。そういう状況でも使えるようにフードが設計されている。
無理に今すぐ買う必要はない。ただ、将来的に本格的な登山を目指すなら、こういう選択肢もあるということを知っておくといい。
Image Prompt: コロンビアのマウンテンズアーコーリングIVジャケットを着て高山を登る登山者の写真。
主なスペック
- 防水透湿素材: Omni-Tech 3層構造
- 脇下ベンチレーション機能
- ヘルメット対応フード
- ハーネス対応ポケット配置
- 通年着用可能
こんな人におすすめ
- 本格的な登山を目指す人
- アルパインエリアに挑戦したい人
- 宿泊を伴う登山をする人
- 長時間の悪天候に対応したい人
- 耐久性を最優先する人
注意点
- 価格が高め
- オーバースペックになる可能性(日帰りハイキングメインなら不要)
- やや重め
最高の性能を求めるなら「OutDry Extreme レインジャケット」
そして、最高の性能を求めるなら「OutDry Extreme レインジャケット」だ。
そうだ。OutDry Extremeテクノロジーの基本モデルで、優れた防水性と透湿性を備えている。ドライ感を長時間維持でき、過酷な環境にも対応できる高機能モデルだ。
その通りだ。だがそれを補って余りある性能がある。豪雨や土砂降りの中でも完全に体をドライに保つという評価が多数ある。メンブレン自体が水を吸わないため、従来の撥水加工のように性能が低下することがなく、半永久的に効果が持続する。
半永久的ってすごいですね…!さっきのオムニテックは3年で寿命って言ってたのに。
軽量性を重視するなら「OutDry Extreme ライトウェイトジャケット」もある。標準モデルの機能を維持しつつ、より軽量化されている。胸ポケットは大きく、本体を収納できるパッカブル仕様になっている。
Image Prompt: コロンビアのOutDry Extreme レインジャケットを着て豪雨の中を歩く登山者の写真。
主なスペック
- 防水透湿素材: OutDry Extreme
- 半永久的な撥水性
- 高い耐久性
- 環境配慮(PFAS不使用)
- パッカブル仕様(ライトウェイトモデル)
こんな人におすすめ
- 最高の性能を求める人
- 長期間使い続けたい人
- 豪雨や土砂降りでも活動する人
- 環境に配慮したい人
- 軽量性と性能を両立したい人(ライトウェイトモデル)
注意点
- 価格が高い
- 見た目が独特(光沢があり、ビニールっぽい)
- 生地が擦れる音が気になる場合がある
- 好みが分かれるデザイン
モンベル、ノースフェイスとの比較
ところで先生、コロンビアってモンベルやノースフェイスと比べてどうなんですか?よく聞くブランドですよね。
いい質問だ。それぞれ特徴が異なるから、比較してみよう。
モンベルとの比較
モンベルは日本のブランドで、Gore-Tex製品を幅広く展開している。独自の「SUPER DRY-TEC」「DRY-TEC」も使用している。
確かに高価だが、モンベルは高い機能性を持ちながら、ノースフェイスと比較して優れたコストパフォーマンスが特徴だ。それに日本ブランドだから、日本人の体型に合わせたサイズ感なんだ。
あ、それは重要ですね!海外ブランドだと袖が長すぎたりしますもんね。
その通りだ。代表モデルとしては、バーサライトジャケット(最軽量)、ストームクルーザー(GORE C-knitバッカー)、レインダンサージャケット(手頃な価格のGore-Tex)がある。
じゃあモンベルとコロンビア、どっちがいいんですか?
モンベルは性能を重視し、Gore-Texの安心感を求めるなら選択肢になる。コロンビアは価格とデザイン性を重視するなら選択肢になる。どちらもコスパは良いが、方向性が少し違うんだ。
ノースフェイスとの比較
ノースフェイスは多様なGore-Tex素材を使用している。3層、2.5層、Paclite、Gore-Tex Proなどだ。
用途に応じて最適な素材を選べるということだ。高い機能性と耐久性が特徴で、ファッション性と機能性を高いレベルで融合している。アウトドアシーンだけでなくタウンユースでも人気がある。
そうだな。ただし、モンベルと比較すると高価格帯の製品が多い。代表モデルとしては、マウンテンレインテックスジャケット、クライムライトジャケット、ドライズル ゴアテックス レインジャケットがある。
ノースフェイスはファッション性と高い機能性を両立し、耐久性やデザイン性を重視する人、本格的なアウトドアからタウンユースまで幅広く使いたい人におすすめだ。コロンビアは手頃な価格で日常使いから軽いアウトドアまでカバーしたい人におすすめだ。
各ブランドまとめ
まとめると、
- コロンビア: 手頃な価格で日常使いから軽いアウトドアまでカバーしたい方
- モンベル: 高いコストパフォーマンスでGore-Tex製品を求める方、本格的な登山から幅広いアウトドアに対応
- ノースフェイス: ファッション性と高い機能性を両立、耐久性やデザイン性を重視する方
メンテナンスと寿命:長く使うための秘訣
レインウェアって、どうやって手入れすればいいんですか?
いい質問だ。適切なメンテナンスをすれば、レインウェアの寿命を延ばせる。
使用後の基本ケア
まず使用後は毎回、付着した泥や汚れを取り除き、しっかりと乾燥させることが基本だ。濡れたまま保管するとカビや異臭の原因となる。
面倒だが、これをサボると寿命が大幅に縮まる。特に泥や汚れは生地の撥水性を低下させる原因になるんだ。
保管方法
保管は、直射日光の当たらない、風通しの良い場所にハンガーにかけて保管する。車内など高温多湿な場所での保管や、通気性のないビニール袋に入れての保管はウェアの劣化を早める。
撥水性が落ちたら
使ってるうちに、水を弾かなくなってきたらどうすればいいですか?
表面のDWR加工、つまり耐久撥水加工は、時間の経過や使用、洗濯によって効果が薄れてくる。水が生地に染み込むようになったら、市販の撥水スプレーやDWR回復剤を使用して再加工すればいい。
基本的にはそうだ。ただし、汚れが残っていると効果が薄いから、洗濯してから撥水スプレーをかけるのが理想だ。
洗濯方法の注意点
洗濯ってどうやればいいんですか?普通に洗濯機に入れちゃダメですか?
洗濯機は使えるが、注意点が多い。まず洗濯前にすべてのファスナー、ボタン、面ファスナー(ベルクロ)を閉じ、コード類は緩めておく。泥などの大きな汚れは事前にブラシで落とす。洗濯機使用時はウェアを裏返しにし、洗濯ネットに入れる。
レインウェアは精密な機能を持った道具だ。雑に扱えば機能が損なわれる。洗剤も重要だぞ。
柔軟剤、漂白剤、蛍光増白剤が含まれていない中性洗剤、またはレインウェア専用洗剤を使用する。これらの成分は防水・撥水機能を低下させる可能性がある。粉洗剤を使用する場合は、水に溶かしてから使用するんだ。
レインウェアをふわふわにしてどうする。柔軟剤は防水機能を損なうから絶対に使うな。
水温は冷水を使用し、洗濯機の場合は「弱水流」や「手洗いコース」などの優しい設定を選ぶ。熱い水は生地の防水膜を損傷させる可能性がある。可能であればドラム式洗濯機を使用するのが望ましい。縦型洗濯機の攪拌翼はウェアを傷つける可能性があるからな。
なら洗濯ネットをしっかり使って、できるだけ優しいコースで洗うんだ。
乾燥の注意
脱水機は使用せず、タオルで水気を吸い取るか、風通しの良い日陰で吊るして自然乾燥させる。乾燥機を使用する場合は必ず洗濯表示を確認し、低温設定で行う。高温での乾燥は生地や内側のコーティング、シームテープを損傷させる可能性がある。
絶対にダメだ。アイロンは内側のコーティングやシームシールを溶かす可能性がある。
高度な技術が詰まった道具だからな。適切に扱えば長く使えるが、雑に扱えばすぐにダメになる。
ドライクリーニングは厳禁
えっ、なんでですか?プロに任せれば安心じゃないですか。
ドライクリーニングは防水透湿メンブレンやシームテープを傷つけ、防水機能を破壊する恐れがある。必ず自分で洗うか、レインウェアに対応したクリーニング専門店に出すんだ。
寿命のサイン:こうなったら買い替え時
さっき寿命は3~5年って言ってましたけど、具体的にどうなったら買い替え時なんですか?
寿命のサイン
1. 裏地がべたつく
2. 白い粉を吹く
3. ポロポロと剥がれてくる
4. 何度撥水スプレーをかけても水を弾かなくなる
このような症状が出たら、寿命だと考えていい。
防水膜の再コーティングによる修理はできない。劣化したウェアの使用は避けるべきだ。
確かに短いが、これは多くの防水透湿素材に共通するデメリットだ。ただし、OutDry Extremeは半永久的な撥水性を持つから、寿命はもっと長いと考えられる。
やっぱりOutDry Extremeすごいんですね。
そうだな。初期投資は高いが、長く使うことを考えればコスパがいいとも言える。
どれを選べばいい?用途別おすすめまとめ
日常使い・軽度の雨
普段使いもできるデザイン性や軽量性を重視したモデルが適している。おすすめは、シンプソンサンクチュアリ、グラスバレー、アンプライドライシェルだ。
ハイキング・軽登山
防水透湿性に加え、動きやすさやコンパクトに収納できるモデルが便利だ。おすすめは、ワバシュ II ジャケット、ライトクレストジャケット、シンプソンサンクチュアリだ。
日帰りでちょっと山登るくらいならこれで十分ってことですね。
本格登山・悪天候
耐久性、防水性、透湿性に優れ、ベンチレーション機能やヘルメット対応フードなど、より高度な機能を備えたモデルを選ぶべきだ。3層構造の生地が耐久性に優れ安心だ。おすすめは、マウンテンズアーコーリングIVジャケット、ピクシーサンクチュアリ、OutDry Extreme シリーズだ。
最高の性能を求める
豪雨や土砂降りでも活動する、長期間使い続けたい、環境に配慮したい、そういう人はOutDry Extreme レインジャケットやOutDry Extreme ライトウェイトジャケットを検討すべきだ。
比較表:コロンビアのレインウェア一覧
| モデル名 |
素材 |
特徴 |
おすすめユーザー |
価格帯 |
| シンプソンサンクチュアリ |
Omni-Tech 2.5層 |
コスパ良好、上下セット、普段使い可 |
初心者、日帰りハイキング、タウンユース |
1万円以下~ |
| グラスバレー |
Omni-Tech |
デザイン性重視、ドット・ボーダー柄 |
デザイン重視、カジュアル使用、女性 |
1万円台~ |
| アンプライドライシェル |
Omni-Tech |
カッパ感なし、ストレッチ性、普段使い |
通勤・通学、軽登山、動きやすさ重視 |
1万円台~ |
| ワバシュ II ジャケット |
Omni-Tech |
サラッとした着心地、汎用性高い |
夏登山、フェス、街・山兼用 |
1万円台~ |
| ライトクレストジャケット |
Omni-Tech |
薄手・軽量、ウィンドブレーカー兼用 |
軽登山、ハイキング、軽量重視 |
1万円台~ |
| マウンテンズアーコーリングIV |
Omni-Tech 3層 |
ハイエンド、ヘルメット対応、本格登山 |
本格登山、アルパイン、宿泊登山 |
高価格帯 |
| ピクシーサンクチュアリ |
Omni-Tech 3層 |
宿泊登山向け |
本格登山、宿泊登山 |
高価格帯 |
| OutDry Extreme レインジャケット |
OutDry Extreme |
最高性能、半永久的撥水性、高耐久 |
最高性能重視、長期使用、環境配慮 |
最高価格帯 |
| OutDry Extreme ライトウェイト |
OutDry Extreme |
軽量、パッカブル、高性能 |
軽量性と性能両立、本格登山 |
最高価格帯 |
この表を参考に、自分の用途と予算に合ったものを選ぶといい。
デメリットも知っておこう
コロンビアのレインウェア、良いところばかり聞いた気がするんですけど、悪いところもあるんですよね?
経年劣化は避けられない
何度も言っているが、Omni-Tech製品は3~5年で寿命が来る。これは避けられない。
ただし、これは多くの防水透湿素材に共通する問題だ。ゴアテックスも永久ではない。適切な保管とメンテナンスで、できるだけ長く使うしかない。
透湿性の限界
エントリーレベルや中価格帯の2層構造のモデルでは、通気性が限られている。ピットジップ(脇下のベンチレーション)がないモデルが多く、激しい運動中に蒸れやすいと感じることがある。
そうだな。蒸れが気になるなら、ベンチレーション機能がついたモデルを選ぶか、こまめに換気することだ。
フィット感とサイズ感
コロンビアは海外ブランドだから、日本のブランドと比較して袖が長めであったり、全体的にゆったりとした「バギーな」フィット感だという指摘がある。
あー、それ分かります。海外ブランドって大きめですよね。
よりスリムなフィット感を好む場合は、ワンサイズ下げることを検討するといい。試着は必須だぞ。
極端な気象条件への対応
基本的な防水性能モデルは、小雨や軽い降雨には適しているが、激しい豪雨や長時間の悪天候、極端な条件下での使用には不十分な場合がある。
じゃあ本当にヤバい天気の時は登らないのが一番ってことですね。
その通りだ。厳しい環境下での使用を想定する場合は、「OutDry Extreme」などのより専門的な技術を用いた製品を選ぶか、そもそも計画を見直すべきだ。
先生のおすすめと最終アドバイス
一概には言えないが…初心者で、これから登山を始めたい、タウンユースもしたいという人なら、シンプソンサンクチュアリ レインスーツだな。コスパが良く、基本的な機能は揃っている。
私はデザイン重視だから、グラスバレーも気になります。
デザインが気に入ったなら、それでもいい。ただし、本格的な登山には向かないことは理解しておくんだぞ。
それから、どのモデルを選ぶにしても、必ず試着することだ。
サイズが分かっているなら構わないが、初めて買うなら店頭で試着することを強く勧める。レインウェアは体にフィットしていないと、雨が入ってきたり、動きにくかったりする。袖を上げ下げしてみたり、腕を大きく動かしてみたりして、動きやすさを確認するんだ。
それから、レインウェアはジャケットだけでなく、パンツもセットで揃えることが重要だ。雨は上からだけでなく、横からも下からも来る。全身を守るには上下セットが基本だぞ。
安全への投資だ。ケチって濡れて低体温症になったら、命に関わる。
最後に、レインウェアは消耗品だと考えておくことだ。どんなに高価なものでも、いずれは寿命が来る。適切なメンテナンスをして、できるだけ長く使い、寿命が来たら潔く買い替える。それが正しい付き合い方だ。
ああ。良いレインウェアを見つけて、安全な登山を楽しんでくれ。
まとめ
コロンビアのレインウェアは、独自の防水透湿技術「Omni-Tech」と「OutDry Extreme」により、幅広いニーズに対応しています。初心者向けのコスパモデルから、本格登山向けのハイエンドモデルまで、用途に応じて選べるのが大きな魅力です。
ただし、経年劣化は避けられず、適切なメンテナンスが必要です。自分の登山スタイル、予算、求める機能を明確にして、お店で試着してから購入することをおすすめします。
レインウェアは登山における最重要装備の一つです。妥協せず、自分に合った一着を見つけてください。