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導入
「モンベルのレインウェアが欲しいけど、ストームクルーザーにレインダンサー、トレントフライヤー...種類が多すぎて何を選べばいいかわからない!」そんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、登山ガイドの先生が、モンベルのレインウェア全モデルの違いを徹底解説。あなたにぴったりの一着が見つかります!
登場人物紹介
JK (女子高生)
元気で好奇心旺盛な登山初心者。「形から入る」タイプで、見た目や可愛さを重視。専門用語には弱いが、素朴な疑問や不満(重い、痛い、ダサい)は正直に口にする。
先生 (登山ガイド)
40歳男性、登山歴20年のベテラン。無骨で質実剛健な性格。道具への愛と知識は深く、落ち着いた「師匠」のような雰囲気。デメリットも隠さず伝える誠実さがある。
モンベルのレインウェア、なぜこんなに種類があるの?
先生、モンベルのレインウェア買おうと思ったんですけど、種類多すぎません?
そうだな。モンベルは日本の山岳環境に特化したレインウェアを作り続けて40年以上になる。用途によって最適な素材や機能が違うから、それぞれのニーズに応えるために多くのモデルを展開しているんだ。
いや、全然違う。大きく分けると、使う素材、生地の厚さ、重さ、透湿性、価格帯が異なる。自分の登山スタイルに合わないものを選ぶと、重すぎたり、蒸れたり、逆に寒かったりする。
大丈夫だ。今日は主要なモデルを一つずつ見ていこう。まずは全体像を把握するために、代表的なモデルを紹介する。
主なモデル一覧
- ストームクルーザー: フラッグシップモデル。バランス型の万能選手
- レインダンサー: GORE-TEX採用で最もリーズナブル。耐久性重視
- トレントフライヤー: 最軽量級。スピードハイク向け
- バーサライト: 究極の軽量化。ULハイカー向け
- サンダーパス: エントリーモデル。コスパ最強
- レインハイカー: 日帰り登山・普段使い向け
これでも主要なものだけだ。他にも作業用や自転車用など、用途特化型のモデルもある。でも、登山で使うなら、この6つを押さえておけば十分だ。
【万能型】ストームクルーザー - 40年の進化が詰まったフラッグシップ
モンベルのレインウェアと言えばこれだ。1982年に誕生して以来、10回以上のモデルチェンジを重ねてきた、まさにモンベルの顔とも言えるモデルだな。
ストームクルーザーの革新 - GORE-TEXからスーパードライテックへ
ストームクルーザーって、昔はゴアテックス使ってたんですよね?
よく知ってるな。2025年春夏モデルから、モンベルが独自開発した「スーパードライテック」という素材に変更された。これが大きな話題になった。
えっ、ゴアテックスの方が良かったんじゃないんですか?
そう思う人もいるだろうな。でも、スーパードライテックの性能を見てほしい。透湿性が40,000g/m²・24hrsで、耐水圧は50,000mm以上だ。これは従来のGORE-TEX C-ニットバッカーと同等かそれ以上の性能なんだ。
つまり、雨は完全に防ぎながら、汗の蒸気はしっかり外に逃がせるということだ。しかも、環境に悪影響を与えるPFAS(有機フッ素化合物)を使っていない。裏地には60%が植物由来のナイロンを使って、二酸化炭素の排出も抑えている。
それだけじゃない。裏地に保水しにくい特殊なナイロン糸を高密度で編み込んでいるから、汗をかいても肌に張り付きにくい。さらっとした着心地が続くんだ。
40年の進化の歴史
でも、なんでそんなに何回もモデルチェンジするんですか?
常に最高のものを作り続けるためだ。初代は1982年にゴアテックスをいち早く採用した。第2世代では、当時の常識だった70デニールの生地を30デニールに薄くして、上下で570gという大幅な軽量化を実現した。世界最軽量のゴアテックスウェアになったんだ。
第6世代では止水ファスナーを導入して、フロントフラップをなくした。これで着脱が素早くできるようになった。第9世代では「K-monoカット」という独自のカットパターンを開発して、縫い目を極限まで減らした。
縫い目は防水性の弱点になりやすい。それに、縫い目が少ないほど軽くなるし、動きやすくもなる。バックパックの肩紐が当たる部分の縫い目をなくすことで、摩擦による劣化も防げる。
なるほど...細かいところまで考えられてるんですね
スペックと価格
ストームクルーザーの基本スペック:
- 重量: 254g (ジャケット・メンズ)
- 生地: 20デニール (バリスティック®ナイロン)
- 耐水圧: 50,000mm以上
- 透湿性: 40,000g/m²・24hrs
- 価格: ¥22,000〜¥22,880 (税込)
他のブランドの同等品と比べれば、かなり安い。アークテリクスのベータジャケットは6万円以上、パタゴニアのトレントシェル3Lでも2万7千円以上する。性能を考えれば、ストームクルーザーのコスパは抜群だ。
確かに、初めての一着としては少し躊躇するかもしれないな。でも、長く使えることを考えれば、決して高くはない。適切にメンテナンスすれば5年以上、人によっては10年近く使える。
ただし、君がまだ登山を続けるかわからない、とりあえず試してみたいというなら、もっと安いモデルから始めるのもありだ。
ストームクルーザーが向いている人
じゃあ、ストームクルーザーはどんな人におすすめなんですか?
オールラウンドに使いたい人だな。日帰り登山から縦走、夏山から雪山の手前まで、幅広いシーンで活躍する。「これ一着あれば大丈夫」という安心感が欲しい人に最適だ。
とにかく軽さを追求したい人や、予算を抑えたい初心者には、他のモデルの方がいいかもしれない。あと、ゴアテックスブランドにこだわる人もいるだろうな。
【コスパ最強】レインダンサー - 初心者に最もおすすめの一着
これは初心者に最もおすすめしたいモデルだ。GORE-TEXファブリクス3レイヤーを使っているのに、価格が1万8千円台から2万円ちょっとで買える。
え、ゴアテックス使ってるのにそんなに安いんですか!?
そうだ。モンベルのGORE-TEX製レインウェアの中で最もリーズナブルなモデルなんだ。
なぜこんなに安いのか?
でも、なんでこんなに安くできるんですか?怪しくないですか?
怪しくない。理由は生地の厚さだ。レインダンサーは50デニールという厚手の生地を使っている。ストームクルーザーが20デニール、トレントフライヤーが12デニールだから、かなり厚い。
耐久性が段違いに高い。岩にこすれても破れにくいし、長期間使っても劣化しにくい。その分、少し重くなるけど、335gでも十分軽い方だ。
用途によるんだ。スピードハイクやトレイルランニングでは、1gでも軽い方がいい。でも、一般的な登山やキャンプ、普段使いなら、耐久性の高さの方が重要だ。
ゆったりシルエットの利点
あと、レインダンサーってゆったりしてるって聞いたんですけど
そうだな。ストームクルーザーよりもややゆったりとしたシルエットで作られている。これが実は大きなメリットなんだ。
いや、これは計算されたデザインだ。冬場に厚手のフリースやダウンを中に着込むことを想定している。レイヤリングしやすいんだ。
重ね着のことだ。登山では気温や運動量に応じて、服を重ねたり脱いだりして体温調節する。レインダンサーのゆとりがあるデザインなら、中に何枚着ても窮屈にならない。
夏でも問題ない。身長180cmの人がMサイズを着ても、ストレスなく着られるという口コミがある。ゆとりがあるからこそ、中の空気が循環して蒸れにくいという利点もある。
スペックと実力
レインダンサーの基本スペック:
- 重量: 335g (メンズ平均280g)
- 生地: 50デニール (GORE-TEX 3レイヤー)
- 耐水圧: 50,000mm以上
- 透湿性: 25,000g/m²・24hrs
- 価格: ¥18,480〜¥21,120 (税込)
そうだ。25,000g/m²・24hrsだから、ストームクルーザーの40,000と比べると確かに低い。でも、これでも十分高性能だ。一般的な登山なら全く問題ない。
激しい運動をする時だな。トレイルランニングやスピードハイクのように、大量に汗をかく場合は、透湿性が高い方が快適だ。でも、普通のペースで歩く登山なら、レインダンサーで十分だ。
登山ガイドもリピート買いする理由
私の知り合いのガイドは、レインダンサーを何着もリピート買いしている。理由は耐久性とコスパの良さだ。ガイドは年間100日以上山に入るから、ウェアの消耗が激しい。でも、レインダンサーなら価格が手頃だから、気兼ねなく使える。
それに、厚手の生地だから、多少雑に扱っても大丈夫だ。初心者は岩に引っ掛けたり、木の枝に擦ったりすることが多いから、耐久性が高いのは大きなメリットだ。
レインダンサーが向いている人
じゃあ、レインダンサーはどんな人におすすめですか?
初めてレインウェアを買う人、コスパを重視する人、長く使いたい人だな。あと、冬場の登山が多い人や、中に厚着をする人にも向いている。
そうだ。迷ったらレインダンサーを選んでおけば、まず失敗しない。
【超軽量】トレントフライヤー - スピードハイカーの相棒
モンベルのGORE-TEX(最新モデルはスーパードライテック)レインウェアの中で最軽量級だ。ジャケットが194gしかない。
そうだ。しかも、ただ軽いだけじゃない。透湿性が44,000g/m²・24hrsと、ストームクルーザーよりも高い。
軽さと透湿性の秘密
12デニールという極薄の生地を使っているからだ。ストームクルーザーの20デニール、レインダンサーの50デニールと比べると、かなり薄い。
その通りだ。耐久性はレインダンサーやストームクルーザーに劣る。岩場でのクライミングや、藪漕ぎのような過酷な使い方には向かない。
スピードハイクやトレイルランニング、夏山縦走だ。スピードを重視する登山では、1gでも軽い方がいい。それに、運動量が多いから大量に汗をかく。高い透湿性が必要なんだ。
ピットジップの威力
脇の下に付いている換気用のジッパーだ。これを開けると、ウェア内の熱気と湿気が一気に抜ける。
特に登りで汗をかいた時に効果的だ。レインウェアを脱がなくても、ピットジップを開けるだけで涼しくなる。トレントフライヤーは、このピットジップと高い透湿性の組み合わせで、蒸れを徹底的に防ぐ設計になっている。
耐水圧は50,000mm以上だ。これは、どんな豪雨でも水が染み込まないレベルだ。薄くても、防水性能は全く問題ない。
スペックと価格
トレントフライヤーの基本スペック:
- 重量: 194g (ジャケット)
- 生地: 12デニール
- 耐水圧: 50,000mm以上
- 透湿性: 44,000g/m²・24hrs
- 価格: ¥25,080 (税込)
そうだ。軽量化には高度な技術が必要だから、価格も上がる。でも、この軽さと透湿性を考えれば、妥当な価格だ。
トレントフライヤーが向いている人
じゃあ、トレントフライヤーはどんな人におすすめですか?
スピードハイク、トレイルランニング、ファストパッキングをする人だ。あとは、夏山の縦走で荷物を軽くしたい人にも向いている。
岩場が多いルートや、藪漕ぎをする人。それに、ゆっくりペースで歩く人には、透湿性が高すぎてオーバースペックかもしれない。
性能が高すぎて、その分のコストが無駄になるということだ。普通のペースで歩くなら、レインダンサーやストームクルーザーで十分だ。
【究極軽量】バーサライト - ULハイカーの夢
モンベルのレインウェアで最軽量だ。ジャケットがわずか143g。手のひらサイズに収納できる。
7デニールの極薄生地
7デニールという極薄生地を使っている。トレントフライヤーの12デニールよりもさらに薄い。
正直、耐久性は期待できない。これは「メインのレインウェア」というより、「非常時のサブウェア」や「ULハイク専用」と考えた方がいい。
ウルトラライトハイキングの略だ。装備を極限まで軽くして、身軽に山を歩くスタイルだ。バックパックの総重量を5kg以下に抑えることを目指す人たちがいる。
そういう人たちにとって、143gのレインウェアは夢のような存在なんだ。
透湿性は最高クラス
50,000g/m²・24hrsだ。モンベルのレインウェアの中で最も高い。
すごい...でも、そんなに透湿性が高いと何がいいんですか?
トレイルランニングのように、激しく動いて大量に汗をかく時に効果を発揮する。ウェア内が蒸れないから、常に快適だ。
シンプルすぎるデザイン
本当だ。徹底的に軽量化するために、ポケットを排除している。必要最低限の機能だけを残した、究極のシンプルデザインだ。
ULハイカーにとっては問題ない。彼らはバックパックも小さく、必要なものは全てパックの中に入れる。レインウェアのポケットに物を入れることはほとんどない。
そうだな。普通の登山では、ポケットがあった方が便利だ。行動食や地図、スマホなどをサッと取り出せる。
スペックと用途
バーサライトの基本スペック:
- 重量: 約143g (メンズ)
- 生地: 7デニール (スーパー ドライテック® 3レイヤー)
- 耐水圧: 20,000mm以上
- 透湿性: 50,000g/m²・24hrs
20,000mm以上でも、実用上は全く問題ない。普通の雨なら完全に防げる。ただし、台風級の豪雨や、長時間の雨には、他のモデルの方が安心だ。
バーサライトが向いている人
ULハイカー、トレイルランナー、そして「もしもの時のサブウェア」として持ちたい人だ。メインのレインウェアは別に持っていて、予備として軽いものが欲しい場合に最適だ。
そうだ。最初の一着としては、耐久性が心もとない。ある程度経験を積んで、自分の登山スタイルが確立してから検討するといい。
【エントリーモデル】サンダーパス - 初めての一着に最適
モンベル独自の防水透湿素材「ドライテック」を使ったエントリーモデルだ。価格が1万円台前半と、非常にリーズナブルだ。
ドライテックって、ゴアテックスじゃないんですよね?
そうだ。モンベルが独自に開発した素材だ。GORE-TEXほどの高性能ではないが、登山に必要な基準は十分に満たしている。
ドライテックの実力
安いからといって性能が低いわけじゃない。耐水圧は20,000mm以上、透湿性は8,000〜15,000g/㎡・24hだ。
耐水圧20,000mmあれば、どんな豪雨でも水は染み込まない。透湿性も、普通のペースで歩く登山なら十分だ。激しい運動をしない限り、蒸れを感じることはほとんどない。
長時間の激しい運動や、極端な悪天候では、GORE-TEXの方が快適だ。でも、日帰り登山や低山ハイキングなら、ドライテックで全く問題ない。
3レイヤー構造の利点
生地が3層構造になっているということだ。表地、防水透湿膜、裏地の3つが貼り合わされている。
耐久性が高いんだ。2.5レイヤーのモデルは裏地がないから、防水透湿膜が直接肌に触れる。汗をかくとペタペタして不快だ。でも、3レイヤーなら裏地があるから、さらっとした着心地が続く。
サンダーパスは、エントリーモデルでありながら3レイヤー構造を採用している。これが大きな魅力だ。
コスパ最強の理由
サンダーパスの基本スペック:
- 価格: ¥10,560〜¥12,320 (税込)
- 3レイヤー構造
- 耐水圧: 20,000mm以上
- 透湿性: ストームクルーザーの半分程度
1万円ちょっとで3レイヤーって、すごくないですか?
そうだ。他のブランドで同等の性能を求めると、2万円以上はする。サンダーパスのコスパは本当に優れている。
確かに、ストームクルーザーと比べると半分程度だ。でも、これは「山岳用として十分」なレベルだ。普通のペースで歩く登山なら、全く問題ない。
雨に対する「無敵感」
口コミで『雨に対する無敵感がある』って見たんですけど
それは本当だ。サンダーパスを着ていれば、どんな雨でも怖くない。防水性能が高いから、長時間の雨でも水が染み込むことはない。
ただし、蒸れやすさは他のモデルより少し劣る。夏場の暑い日や、激しい登りでは、少し蒸れを感じるかもしれない。
春秋の登山、冬の低山、雨の日のハイキングなどに最適だ。あとは、普段使いにも向いている。通勤や自転車、キャンプなど、幅広く使える。
サンダーパスが向いている人
初めてレインウェアを買う人、予算を抑えたい人、普段使いもしたい人だな。あと、「とりあえず一着持っておきたい」という人にも向いている。
ただし、本格的な登山を続けるつもりなら、いずれストームクルーザーやレインダンサーにステップアップすることをおすすめする。
【普段使いOK】レインハイカー - 日帰り登山の相棒
モンベルのレインウェアの中で最も低価格なモデルだ。約8,470円で買える。
安いが、性能は侮れない。モンベル独自の防水透湿素材を使っていて、軽量でしなやかな着心地が特徴だ。
日帰り登山に特化
用途を絞っているんだ。レインハイカーは「日帰り登山」「ハイキング」「普段使い」に特化している。縦走や本格的な登山には向かないが、日帰りなら十分だ。
縦走では、何日も山の中にいるから、天候が急変することもある。長時間の豪雨に耐える必要がある。でも、日帰りなら、天気予報を見て、雨が降りそうな日は避けられる。
だから、レインハイカーのような「ほどほどの性能」でも問題ないんだ。それに、重量も300gを切る軽量設計だから、持ち運びも楽だ。
幅広い用途
できる。フェス、キャンプ、自転車、通勤など、様々なシーンで活躍する。登山専用のレインウェアは、街で着るとゴワゴワして目立つが、レインハイカーはシンプルなデザインだから普段使いしやすい。
ただし、ファッション性を求めるなら、他のブランドの方がいいかもしれない。レインハイカーは「機能性重視」のデザインだ。
レインハイカーが向いている人
じゃあ、レインハイカーはどんな人におすすめですか?
日帰り登山やハイキングが中心の人、普段使いもしたい人、とにかく安く済ませたい人だな。
いいと思う。ただし、本格的な登山を始めるつもりなら、最初からサンダーパスやレインダンサーを買った方が、長く使えるだろう。
モンベルレインウェアの選び方 - 用途別おすすめモデル
用途別おすすめモデル
初めての一着・オールラウンドに使いたい
→ レインダンサー (¥18,480〜)
- GORE-TEX採用で高性能
- 耐久性が高く、長く使える
- ゆったりシルエットで重ね着しやすい
- コスパ最強
本格登山・縦走・オールシーズン
→ ストームクルーザー (¥22,000〜)
- フラッグシップモデルの安心感
- 高い透湿性で快適
- 軽量で動きやすい
- 環境に優しいスーパードライテック採用
スピードハイク・トレイルランニング
→ トレントフライヤー (¥25,080)
- 194gの超軽量
- 透湿性44,000g/m²・24hrsで蒸れない
- ピットジップで換気も完璧
ULハイク・サブウェア
→ バーサライト
- 143gの究極軽量
- 手のひらサイズに収納
- 透湿性50,000g/m²・24hrsで最高クラス
予算重視・初心者
→ サンダーパス (¥10,560〜)
- 1万円台で3レイヤー
- 山岳用として十分な性能
- 普段使いもOK
日帰り登山・普段使い
→ レインハイカー (約¥8,470)
- 最も低価格
- 軽量でしなやかな着心地
- フェス、キャンプ、自転車にも
私は初心者だから、レインダンサーかサンダーパスがいいのかな...
そうだな。予算があるならレインダンサー、抑えたいならサンダーパスだ。どちらも初心者に優しいモデルだ。
他社製品との比較 - モンベルの強みは?
価格と性能のバランスが圧倒的にいい。同等の機能を持つ他社製品と比べて、半額程度で買えることもある。
主要ブランドとの価格比較
| ブランド |
モデル |
価格 |
特徴 |
| モンベル |
ストームクルーザー |
¥22,000〜 |
バランス型万能選手 |
| モンベル |
レインダンサー |
¥18,480〜 |
GORE-TEX最安 |
| アークテリクス |
ベータジャケット |
約¥68,200 |
最高峰の性能とデザイン |
| アークテリクス |
ベータSL |
約¥44,000 |
軽量モデル |
| パタゴニア |
トレントシェル3L |
約¥27,500 |
環境配慮と機能性 |
そうだな。でも、最先端の技術と洗練されたデザイン、高い耐久性を考えれば、妥当な価格だという人もいる。ブランド価値も含めての価格だ。
パタゴニアは環境配慮に力を入れている。トレントシェル3Lは、100%リサイクルされた表面素材を使い、PFASフリーのDWR加工を施している。機能性とデザイン、環境配慮のバランスがいい。
そうだ。性能だけで見れば、モンベルのコスパは抜群だ。特に初心者には、モンベルをおすすめする。
モンベルの強み
- 圧倒的なコストパフォーマンス
- 日本人の体型に合うサイズ展開
- 日本の山岳環境に最適化された設計
- 全国に店舗があり、試着しやすい
- アフターサービスが充実
海外ブランドは、欧米人の体型を基準に作られている。腕が長く、胴が短い。日本人が着ると、袖が余って、丈が短いということがよくある。
モンベルは日本のブランドだから、日本人の体型に合わせて設計されている。フィット感が全然違う。
モンベルレインウェアのデメリットも知っておこう
もちろんだ。完璧な製品はない。デメリットも知った上で選ぶべきだ。
デザイン性
正直、ファッション性を重視する人には向かないかもしれない。モンベルは「山での機能美」を追求していて、流行を追わないデザインだ。
最近のモデルは、以前よりスタイリッシュになっている。単色を選んで、コーディネートを工夫すれば、洗練された印象を与えることもできる。
デザインで選ぶなら、アークテリクスやパタゴニアの方がいいだろう。でも、山で大切なのは機能性だ。見た目よりも、雨を防いで、蒸れを逃がして、快適に歩けることの方が重要だ。
他人と被る問題
確かに、山に行くとモンベルだらけだ。特にストームクルーザーとレインダンサーは人気が高い。
捉え方次第だな。「みんなが持っている=品質の証」とも言える。プロのガイドも使っているし、信頼性が高い証拠だ。
なら、色を工夫するといい。定番の赤や青ではなく、グレーやベージュなど、落ち着いた色を選べば、少し差別化できる。
シャカシャカ音
レインウェアって、シャカシャカ音がうるさいって聞いたんですけど
素材によっては、衣擦れ音が気になることがある。特に、薄い生地のモデルは音が大きい傾向がある。
完全には防げない。でも、慣れれば気にならなくなる。山では風の音や鳥の声の方が大きいから、そこまで目立たない。
素材変更への賛否
ストームクルーザーがゴアテックスじゃなくなったのって、どうなんですか?
賛否両論だな。ゴアテックスブランドを信頼している人は、衝撃を受けた。でも、スーパードライテックの性能を見れば、同等かそれ以上だ。
性能的には問題ない。むしろ、環境に優しくなった。でも、「ゴアテックスじゃないと嫌だ」という人もいる。それは個人の価値観だ。
それなら、スーパードライテックのストームクルーザーで十分だ。
サイズ選びのポイント - 失敗しないために
必ず試着することだ。ネットで買うと、サイズが合わないことがよくある。
中に着る服を想定する
中に着る服を想定して試着することだ。夏なら薄手のシャツ、冬なら厚手のフリースを着た状態で試着する。
レインウェアは、中に何枚も重ね着することを前提に作られている。Tシャツ一枚で試着して、ちょうどいいサイズを選ぶと、冬に着られなくなる。
動きやすさを確認する
腕を上げ下げしたり、前かがみになったりして、動きやすさを確認することだ。つっぱり感がないか、窮屈じゃないかをチェックする。
登山では、岩を登ったり、バックパックを背負ったり、様々な動作をする。試着の時に動きにくいと感じたら、山ではもっと不快だ。
モデルによるサイズ感の違い
違う。レインダンサーはゆったりめ、ストームクルーザーは標準的、トレントフライヤーはやや細身だ。
そうだ。だから、複数のモデルを試着して、自分に合うものを選ぶといい。
特殊なサイズ表記
がっしりとした体型の方向けの、ゆったりサイズモデルだ。標準サイズではフィットしにくい人のために用意されている。
モンベルは、幅広い体型の人に対応できるよう、サイズ展開が豊富なんだ。レインパンツは、同じウエストサイズで股下が6cm短いショートモデルと6cm長いロングモデルがあって、最大14サイズから選べる。
メンテナンス方法 - 長く使うための秘訣
レインウェアって、どうやってメンテナンスするんですか?
驚くかもしれないが、モンベルは「使用するたびに洗濯すること」を推奨している。
なぜ洗濯が重要なのか
汗、皮脂、泥などの汚れが生地に付着すると、撥水基が倒れて、撥水性が低下する。結果として、透湿性も損なわれる。だから、汚れを落とすことが重要なんだ。
正しい洗濯方法
1. ジッパーやベルクロを全て閉める
2. 専用洗剤か中性洗剤を使う(酸性・アルカリ性はNG)
3. 洗濯ネットに入れて、デリケート洗いコースで洗う
4. 通常の2倍の時間すすぐ(洗剤の残りが撥水性低下の原因になる)
5. 強く絞らず、軽く押して水気を切る
慣れれば簡単だ。これをやるかやらないかで、レインウェアの寿命が大きく変わる。
撥水性の回復 - 熱処理が鍵
洗濯で汚れは落ちるが、撥水基は倒れたままだ。熱を加えることで、撥水基が再び立ち上がり、撥水性が回復する。
乾燥機が使えるなら、それが一番楽だ。乾燥と撥水性の回復が同時にできる。乾燥機が使えない場合は、陰干しした後、アイロンやドライヤーで熱処理する。
必ず当て布をして、低温で円を描くように動かす。スチームは使わない。ドライヤーなら、約10cm離して温風を当てる。
撥水剤の使用タイミング
洗濯と熱処理だけでは撥水性が回復しなくなった時だ。
水をかけてみて、水滴が玉になって転がり落ちなくなったら、撥水剤を使うタイミングだ。
モンベルは3種類の撥水剤を出している。
- スプレータイプ: 手軽に吹き付けるだけ
- リキッドスプレータイプ: 濡れた状態のウェアに散布して熱処理
- つけ込みタイプ: 洗濯後、撥水剤を入れた水にウェアを浸して熱処理
一着だけならスプレータイプが楽だ。複数のウェアを一度に処理するなら、つけ込みタイプが効率的だ。
レインウェアの寿命
一般的には5年程度と言われている。でも、適切なメンテナンスを続ければ、それ以上に長く使える。
あるユーザーは、モンベルのゴアテックス製レインウェアを6年間日常的に使って、定期的な洗濯と乾燥機での熱処理を行うことで、機能性を維持できたと報告している。
そうだ。こまめなメンテナンスが、ウェアの寿命を延ばす最善策だ。
まとめ - あなたにぴったりの一着を見つけよう
君の登山スタイルと予算次第だ。もう一度整理しよう。
モデル別比較表
| モデル |
価格 |
重量 |
透湿性 |
おすすめユーザー |
| ストームクルーザー |
¥22,000〜 |
254g |
40,000 |
オールラウンド・本格登山 |
| レインダンサー |
¥18,480〜 |
335g |
25,000 |
初心者・コスパ重視 |
| トレントフライヤー |
¥25,080 |
194g |
44,000 |
スピードハイク・トレラン |
| バーサライト |
- |
143g |
50,000 |
ULハイク・サブウェア |
| サンダーパス |
¥10,560〜 |
- |
- |
予算重視・初心者 |
| レインハイカー |
約¥8,470 |
300g未満 |
- |
日帰り登山・普段使い |
※透湿性の単位: g/m²・24hrs
私は初心者で、予算は2万円以内で、オールシーズン使いたいです
なら、レインダンサーが最適だ。GORE-TEX採用で高性能、耐久性が高く、ゆったりシルエットで重ね着しやすい。コスパも最強だ。
サンダーパスだな。1万円台で3レイヤー、山岳用として十分な性能がある。
将来的にトレイルランニングもやってみたいんですけど
それなら、最初はレインダンサーを買って、トレイルランニングを始める時にトレントフライヤーを追加で買うといい。用途に応じて使い分けるのがベストだ。
最後に - 必ず試着を!
サイズが合わないと、せっかくの高性能レインウェアも意味がない。中に着る服を想定して、腕を上げ下げして、動きやすさを確認する。
それと、色も実物を見て選んだ方がいい。写真と実物では印象が違うことがある。
いい買い物をしてくれ。そして、適切なメンテナンスを忘れずにな。