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Image Prompt: 霧のかかった幻想的な朝のキャンプ場。緑色の芝生の上に、独特な幾何学模様のフレーム構造を持つ「Zerogram El Chalten ZEROBONE」が張られている。フライシートは落ち着いたアースカラー(オリーブやグレー)。テントの入り口が開いており、中から朝日を眺める登山者のシルエットが見える。

導入:テント設営、面倒くさくない?

JK
先生〜、テント泊は楽しいんですけど、設営と撤収がめんどくさすぎませんか? 特に雨の日とか、インナーテントが濡れないようにフライシート被せるの、パズルみたいでイライラします!
先生
ふむ、確かにダブルウォールのテントは「インナーを立てて、フライを被せて…」という手順が必要だからな。雨の中だとインナーが濡れてしまうのも悩みどころだ。
JK
そうなんですよ! しかも朝起きたら結露でビショビショだし…。もっとこう、パッと開いてポン!で終わるテントないんですか?
先生
ポップアップテントじゃないんだから、そこまでは無理だが…。しかし、「ダブルウォールなのに3分で設営完了」、しかも「結露に圧倒的に強い」という、君の悩みを解決するテントならあるぞ。
JK
えっ、何ですかそれ!? 魔法のテント?
先生
ゼログラム (Zerogram)「El Chalten (エルチャルテン)」 だ。韓国発のブランドだが、その機能美と革新的な構造で、今日本の山でも爆発的にユーザーが増えているんだ。今日はその秘密を解説しよう。

概要:Zerogram (ゼログラム) とは?

Image Prompt: Zerogramのブランドロゴ(ミニマルなデザイン)。背景には美しい稜線と、自然に溶け込むようなデザインのテントが配置されている。

先生
Zerogramは、「Sorry to Earth(地球にすまない)」をコンセプトに掲げる韓国のブランドだ。環境への配慮はもちろん、「軽量 (Lightweight)」「快適 (Comfort)」 のバランスが絶妙なんだ。
JK
「地球にすまない」って面白いコンセプトですね。でも、韓国のブランドって登山ではあまり聞かないかも?
先生
いや、最近は感度の高いハイカーの間では常識になりつつあるぞ。特に代表作の「El Chalten」シリーズは、「フライシート、インナーテント、フットプリントが最初から連結されている」 という構造が最大の特徴だ。
JK
え? 最初から繋がってる? どういうことですか?
先生
袋から出して、ポールを通すだけで、フライもインナーも一気に立ち上がるんだ。雨の日でもインナーを濡らさずに設営できるし、何より速い。
JK
すごーい! それなら私でもできそう!

Zerogramのテントが選ばれる理由

  • 圧倒的な設営スピード: フライ・インナー一体型で、ポールを通すだけ。
  • 結露への強さ: 特殊素材「モノフィラメント」を採用。
  • 美しいデザイン: 独特のフレーム構造とアースカラーが写真映えする。

各モデルの詳細解説

1. 設営3分の革命児「El Chalten ZEROBONE」

Image Prompt: 山岳地帯のテント場。El Chalten ZEROBONE (2P) が張られている。特徴的な3本のポール(クロスポール+リッジポール)が交差する構造を強調。フライシートの色は「ディープカーキ」や「イエロー」など。入り口が大きく開き、開放感がある様子。

先生
まずはこれだ。Zerogramの代名詞とも言える「El Chalten ZEROBONE (エルチャルテン ゼロボーン)」。1.5人用、2人用、2.5人用がある。
JK
名前がかっこいい! 「ゼロボーン」って何ですか?
先生
ポールの名前だ。軽量さと強靭さを兼ね備えたオリジナル素材だな。だが一番のポイントは、さっき言った「連結構造」だ。ポールをスリーブに通してフックを掛けるだけで、テントが完成する。
JK
普通のテントだと、インナー立てて、フライ被せて、四隅を留めて…ってやりますよね。それが一発?
先生
そうだ。慣れれば3分かからない。撤収も逆の手順で一瞬だ。そしてもう一つの革命が「モノフィラメント」という素材だ。
JK
モノフィラメント? 釣り糸みたいな?
先生
近いな。インナーテントに使われている素材なんだが、「メッシュのような通気性」「撥水性」を両立している。メッシュだと寒いが、これは適度な保温性がありつつ、湿気は外に逃がす。だから結露がほとんど発生しない
JK
え、結露しないんですか!? 朝起きてシュラフが濡れてるあの不快感がないなんて…。
先生
全くゼロとは言わないが、他のテントとは次元が違うぞ。不快な結露を拭く作業から解放されるのはデカい。

【ここがリアル】デメリットは?

JK
でも先生、お高いんでしょう? それに重さは?
先生
うむ。価格は高い。2人用で8〜9万円台だ。モンベルのステラリッジの倍近くするな。 重さも、2人用で約1.5kg(ミニマム)。最近のULテント(1kg切り)に比べると、劇的に軽いわけではない
JK
うっ、9万…。バイト代が…。重さも普通ですね。
先生
だが、「フットプリント(グランドシート)込み」の重さだと思えば優秀だ。何より、この「設営の楽さ」と「結露のなさ」にお金を払う価値はある。

2. ソロハイカー待望の新作「El Chalten 1p ZEROBONE」

Image Prompt: 狭い岩場のテントスペースに張られた「El Chalten 1p ZEROBONE」。コンパクトだが、前室がしっかり確保されている様子。ソロ登山者が中でコーヒーを飲んでいる。

先生
2024年に登場したのが、1人用の「El Chalten 1p ZEROBONE」だ。日本の山岳環境に合わせて開発されたモデルだな。
JK
1人用って狭くないですか? 棺桶みたいだと嫌なんですけど。
先生
そこがZerogramの上手いところだ。1人用でも「長辺に出入り口」がある。しかも前室が2つあるんだ(※モデルによるが、基本は居住性重視)。
JK
横から出入りできるのは楽ですね! 頭から突っ込むタイプは苦手で…。
先生
うむ。重量も1kg台前半に抑えられている。ソロで快適に過ごしたいなら、最強の選択肢の一つだろう。

3. 1kg切りのダブルウォール「Thru Hiker 1p ZEROBONE」

Image Prompt: 長距離トレイル(ロングトレイル)の道中。バックパックの横に張られた「Thru Hiker 1p ZEROBONE」。非常にコンパクトで、地面スレスレの低重心なシルエット。

先生
もっと軽さを求めるなら「Thru Hiker (スルーハイカー) 1p ZEROBONE」だ。これはダブルウォールなのに1kgを切る(約978g)。
JK
1kg切り! それは軽い! でも、El Chaltenと何が違うんですか?
先生
居住性を少し犠牲にして、軽さに全振りしている。天井高が低く、足元も少し狭い。だが、長距離を歩くスルーハイカーにとっては、この軽さが武器になる。
JK
うーん、私はやっぱり広い方がいいかなあ。着替えとか大変そうだし。
先生
そうだな。JK君のように「キャンプ地での快適さ」を重視するならEl Chalten。「歩くこと」がメインならThru Hiker。住み分けができているな。

Q&A:Zerogramの疑問を解決

Q: 風には強いですか? A: 3本のポールが交差する構造(El Chalten)は非常に風に強いです。ただし、山岳用テントとして最強クラス(ヒルバーグなど)に比べると、極地用ではありません。日本の北アルプスの稜線でも問題なく使えますが、しっかりペグダウンすることが前提です。

Q: モノフィラメントって寒くない? A: メッシュよりは暖かいですが、ナイロン生地よりは通気性が良いため、冬は少しスースーするかもしれません。ただ、結露で濡れて冷えるよりはずっとマシです。厳冬期以外なら3シーズン+αで快適に使えます。

Q: 加水分解はしますか? A: 以前のモデルはありましたが、最新のモデルはシリコンコーティングなどが施され、加水分解しにくい素材に進化しています。それでも使用後の乾燥と保管は重要です。


まとめ・比較表

JK
う〜ん、やっぱり「El Chalten ZEROBONE」が魅力的ですね! 設営3分で結露なしって、ズボラな私にぴったりかも。
先生
「ズボラ」ではなく「合理的」と言いたまえ。山では時間は命だ。早く設営できれば、それだけゆっくり休めるし、景色を楽しむ時間も増える。
JK
ですよね! 色も可愛いし、これならインスタ映えも狙えそう!
先生
(やれやれ、結局そこか…)。まあいい。道具を選ぶときは、自分が何を優先するかだ。「軽さ」なら他にあるが、「トータルの快適さと楽さ」ならZerogramは間違いない選択だぞ。

Zerogramテント比較表

モデル名 重量 (最小) 設営タイプ 特徴 おすすめユーザー
El Chalten ZEROBONE 約1.5kg (2P) 吊り下げ・一体型 設営3分、結露なし、広い 快適さ重視の初心者〜中級者
El Chalten 1p 約1.2kg 吊り下げ・一体型 ソロでも快適、横入り口 ソロ登山デビューの人
Thru Hiker 1p 約978g 吊り下げ・一体型 ダブルウォールで超軽量 体力に自信がない人、UL志向
先生
最後に。Zerogramのテントは人気で品薄になることも多い。気になったら早めにショップで実物を見て、設営の簡単さを体験してみるといいだろう。
JK
はーい! お店で「3分チャレンジ」してきます!

免責事項: 本記事の情報は執筆時点のものです。製品の仕様や価格は変更される場合があります。登山用具の使用にあたっては、必ず取扱説明書を読み、適切な使用方法を守ってください。山岳環境は変化しやすいため、装備の選択は自己責任で行ってください。