Tags: バックパック, マット
Image Prompt: 日本の美しい稜線(鎌倉や鈴鹿など)。ハイカーが「山と道」のMINIを背負って歩いている。リュックのフロントポケットには行動食や地図が無造作に入っている。リラックスした雰囲気。
導入:買いたくても買えない!?
先生!私、インスタでめっちゃ可愛いリュック見つけたんですよ!「山と道」ってやつなんですけど!
おお、出たな。「山と道」。今、日本で最も入手困難なガレージブランドの一つだ。
そうなんですよ!公式サイト見たら全部「SOLD OUT」!これ、幻のリュックなんですか?
ははは。幻ではないが、受注生産や限定販売がメインだからな。人気モデルは発売と同時に即完売する。ヤフオクを見ると、定価35,200円のモデルが63,800円で取引されることもあるほどだ。
えっ、倍近い値段!?そこまでして欲しがる理由って何なんですか?
今日は、なぜそこまで人々が熱狂するのか、その秘密を解き明かそう。そして、苦労して手に入れる価値があるのかも含めて、正直に話していくぞ。
「山と道」は何が特別なのか?
日本の山に特化した「UL」
「山と道」は、日本のウルトラライト(UL)ハイキングシーンを牽引してきたブランドだ。彼らの作る道具は、日本の気候や登山スタイルに合わせて徹底的に考え抜かれている。
日本の山に合うって、どういうことですか?海外のリュックじゃダメなんですか?
いい質問だ。例えば、日本の山は湿気が多い。梅雨時の北アルプスなんか、テントもレインウェアもびしょ濡れになる。そういう時、MINI2の大型メッシュポケットが活躍するんだ。濡れたギアを気にせずポンポン放り込める。
それに、日本の登山道はアップダウンが激しい。アメリカのロングトレイルみたいに延々と平坦な道を歩くわけじゃない。だから、腰ベルトでガチガチに固定するんじゃなく、上半身で軽やかに背負える設計が重要なんだ。
そう。山と道のバックパックは、肩甲骨から胸骨にかけての上半身で背負う感覚だ。腰が自由に動くから、急登でも岩場でも身体を柔軟に使える。実際、去年の10月に涸沢から北穂高岳に登った時、MINIを背負っていたハイカーがスイスイ登っていくのを見て驚いたよ。
独特のデザインとカラー
そう!色が絶妙に可愛いんですよね〜。なんかこう、ガチ登山!って感じじゃなくて、街でも浮かない感じ。
そうだな。2025年モデルのMINI2なんか、Classic Blue、Mustard、Slate Khaki、Blackと、どれもアースカラーで落ち着いている。自然に溶け込む配色だ。
Mustard気になります!でも、デザインだけで人気なわけじゃないですよね?
もちろんだ。機能性一辺倒ではなく、「道具としての美しさ」や「愛着」を大切にしている点が、多くのファン(特に若い世代)を惹きつけているんだ。山と道の哲学は「私たちはハイカーです」。作り手自身がハイカーだからこそ、本当に必要な機能と美しさを両立できるんだよ。
素材へのこだわり:パーテックスとの共同開発
でも、インスタのレビューで「生地が薄くて破れそう」ってコメント見たんですけど…大丈夫なんですか?
おっ、いいところに気づいたな。確かに、山と道のバックパックは生地が薄い。手に取ると「これ、本当に大丈夫?」と不安になるレベルだ。
いや、ここが面白いところでな。山と道は英国の高機能ファブリックブランド「パーテックス」と共同開発した70デニールのオリジナル生地を使っている。2025年モデルのMINI2はPertex 07RS-PCという最新素材で、軽量性と引裂き強度を両立している。
ははは、専門用語だったな。デニールは糸の太さの単位だ。数字が小さいほど細くて軽い。70デニールは相当細い。一般的な登山用リュックは210〜500デニールくらいだからな。
じゃあ、山と道は超軽量ってことですね!でも、軽いってことは弱いってことじゃ…?
普通はそうだ。でも、パーテックスとの共同開発生地は、織り構造がしなやかで衝撃を逃がしやすい設計になっている。だから、通常のナイロン生地をしのぐ高い強度を実現しているんだ。
ただし、だ。藪漕ぎや岩場が多いルートだと、やはり破れるリスクはある。私の知り合いで、丹沢の藪漕ぎルートでMINIのフロントポケットを枝に引っ掛けて小さな穴を開けた人がいる。
そうだ。万能ではない。だからこそ、自分の登山スタイルに合うかどうかを見極める必要がある。これから各モデルの特徴と、どういう人に向いているかを詳しく見ていこう。
おすすめモデル3選:どれを狙う?
1. ULの金字塔「MINI」
Image Prompt: 樹林帯を歩くハイカー。背中には山と道のMINI。シンプルな筒型のデザイン。フロントポケットにウィンドシェルが入っている。
山と道の代名詞とも言えるのが「MINI」だ。重量わずか360g、容量は約25L〜最大32L。日帰りから、慣れれば1泊2日のテント泊まで行ける。
これこれ!この形が可愛いんです!360gって、ペットボトル1本分以下ですよね?
そうだ。軽さは正義、とはよく言ったものだ。最大の特徴は、背負い心地の良さだ。フレームが入っていないのに、パッキングさえしっかりすれば背中に吸い付くようにフィットする。上半身で背負う感覚だ。
フレームなしって…大丈夫なんですか?荷物の重みで変形しちゃいません?
いい疑問だ。実は、フレームレスザックはパッキングの技術が問われる。私が初めてMINIを使った時、適当に荷物を詰めたら背中に当たる部分がゴツゴツして痛かった。
ああ、恥ずかしい話だ。でも、重いものを上部かつ背中側に配置し、ギュッと圧縮してパッキングしたら、驚くほど快適になった。ザック全体が固まって、まるで身体の一部のようにフィットするんだ。
MINIのメリット
- 超軽量: 360g
- 高い拡張性: 25-32L
- 上半身で背負う快適さ: 腰が自由に動く
- シンプルで洗練されたデザイン: 街でも使える
- ショルダーストラップの絶妙なフィット感: パッドの厚み、幅、固さが完璧
MINIのデメリット
- 生地が薄い: ピッケルやトレッキングポールの先端でひっかけないよう注意が必要
- パッキングに技術が必要: 適当に詰めると快適性が激減
- ロールトップの開け閉めが面倒: 街使いには不向き
- 荷物が少ないとフレーム形状が不自然: パンパンに詰めないと形が崩れる
- 約8kgまでの荷重が限界: 重装備には向かない
その通り。だが、UL装備を極めたハイカーには最高の相棒になる。実際、鈴鹿の山々を日帰りで歩くハイカーの間では、MINIを背負っている人を見かけることが増えたよ。
MINIのパッキング実例
参考までに、私の友人が1泊2日の残雪期・蝶ヶ岳でMINIを使った時のパッキングを紹介しよう。
- メイン室: テント、シュラフ、マット(圧縮)、着替え、食料
- フロントポケット: レインウェア、行動食、地図
- 外付け: マット、トレッキングポール
ああ。MINIは外付けすることで容量を拡張できる。ただし、丁寧にパッキングすれば3泊以上もこなせそうだと彼は言っていたな。
2. メッシュで快適「MINI2」
Image Prompt: 夏の暑い日差しの中を歩くハイカー。山と道のMINI2を背負っている。フロントポケットが大きなメッシュになっていて、中身が見える。
MINIのフロントポケットをメッシュにしたのが「MINI2」だ。2025年モデルは360gまで軽量化された。
濡れたレインウェアを入れたり、何が入っているか一目でわかったりする。あと、通気性が良いから、梅雨時の北アルプスでも中で蒸れにくい。
あー、確かに便利そう。でも、私は中身見せたくないからMINI派かな〜。
ははは、そこは好みだな。MINI2はよりULハイキングやファストパッキングに特化している。容量も25-35Lと、MINIよりやや大きく感じる。
MINI2の2025年アップデート
- 30g軽量化: 390g → 360g(Mサイズ)
- 新素材Pertex 07RS-PC採用: より軽量で強度向上
- 圧縮コードバックル小型化: 細部の軽量化
- ハイドレーション用ホース出口削除: シンプル化
ULの世界では、1gが命だ。総重量を10kg以下に抑えようとすると、30gの差は大きい。それに、細部まで軽量化を追求する姿勢が、山と道の哲学を表しているんだ。
MINI2のカラーバリエーション(2025年)
- Classic Blue: 落ち着いた青
- Mustard: 温かみのあるマスタード
- Slate Khaki: 自然に溶け込むカーキ
- Black: シンプルな黒
その通り。人気カラーは発売と同時に即完売だ。公式サイトのニュースレターを登録して、発売日を逃さないようにしないとな。
MINI2のメリット
- メッシュポケットの利便性: 濡れ物を気にせず入れられる
- 視認性: 何が入っているか一目でわかる
- 2025年モデルは360gの超軽量
- 容量25-35L: MINIよりやや大きい
- オプションでヒップベルト装着可能: ファストパッキング向け
MINI2のデメリット
- 中身が見える: プライバシーを気にする人には不向き
- メッシュポケットの耐久性: 引っ掛けると破れやすい
- MINIと同じくパッキング技術が必要
- 約5kgの荷重でテスト: 重装備には不向き
そうだ。だが、1泊-2泊のUL装備なら最高のパートナーになる。私は今年の夏、北岳でMINI2を背負ったハイカーと一緒になったが、テント、シュラフ、食料を全部入れて5kgほどだったそうだ。
3. たっぷり入る「THREE」
Image Prompt: テント場の夕暮れ。山と道のTHREEの横にテントが張ってある。40Lクラスの少し大きめのザック。フロントポケットがジッパータイプ。
もう少し荷物を持ちたいなら「THREE」だ。重量598g、容量40-45Lで、テント泊装備も余裕で入る。
THREEはフレームレスながら、約10kgの荷重に快適に対応する。ショルダーとヒップに自然に荷重を分散する設計だ。ミニマルなヒップベルトが邪魔にならず、快適に背負える。
ああ。例えば、冬山のテント泊装備(テント、冬用シュラフ、防寒着、食料3日分、水)を全部入れると、大体8-10kgになる。THREEならそれを快適に背負えるんだ。
THREEの選べるフロントポケット
THREEの最大の魅力は、フロントポケットのタイプが3種類から選べることだ。
- Standard: 標準ポケット(シンプル、中身が見えない)
- Mesh: メッシュポケット(視認性、通気性)
- Zip: ジッパー付きポケット(セキュリティ重視)
そうだ。自分のスタイルに合わせてカスタムできる感覚だな。私ならZipを選ぶ。貴重品や壊れやすいものを入れるのに安心だ。
私はMesh派かな〜。濡れたレインウェア入れたいし。
THREEの素材:X-Pacとは?
THREEは素材も選べる。ECOPAK EPX200とX-Pac UX10の2種類だ。
ははは。ECOPAK EPX200は優れた強度と防水性を持つ素材だ。X-Pac UX10は耐久性が高く、重量は半分以下。つまり、軽さを取るか、タフさを取るかだな。
なら、X-Pac UX10だな。ただし、X-Pacは独特のシャカシャカ音がする。静かな山小屋で荷物を整理する時、ちょっと気になるかもしれん。
THREEのメリット
- 容量40-45L: テント泊に余裕で対応
- 約10kgの荷重に対応: 冬山も可能
- 選べるフロントポケット: 自分のスタイルに合わせられる
- 選べる素材: 軽さかタフさか
- 重量598g: 中型ザックとしては軽量
THREEのデメリット
- MINIシリーズより重い: 598g(それでも軽いが)
- 大きいので街使いには不向き: 電車で邪魔になる
- X-Pac素材はシャカシャカ音がする
- 価格が高い: MINIより高額(ヤフオクで中古63,800円の取引も)
そうだ。だが、入手困難だから中古でもプレミア価格がつくんだ。苦労して手に入れる価値があるかは、君次第だな。
サイズ選び:失敗しないコツ
先生、サイズってどうやって選べばいいんですか?MとLがあるみたいですけど。
いい質問だ。サイズ選びは背面長(トルソー長)が重要だ。
基本ガイドライン
- Sサイズ: 男性160cmまで、女性165cmくらい
- Mサイズ: 男性160〜180cm、女性165cm以上
- Lサイズ: 男性180cm以上
待て待て。身長だけじゃないんだ。体の厚みや背面長も重要だ。同じ身長でも、男性と女性では骨格が違う。女性は平均的に足が長く、腰位置が高い。だから、女性165cmならSが合うが、男性165cmならMが適正の場合が多い。
山と道の公式サイトには、背面長の測り方や推奨サイズの記載がある。それを参考にするといい。それでも迷ったら、小さいサイズを選ぶのがコツだ。
ULバックパックの場合、背面長が長いものより少し短いもののほうが、背中に完全に密着できる。密着することで、荷重が分散されて快適に背負えるんだ。
試着の重要性
残念ながらそうだ。扱うショップも限られている。だからこそ、公式サイトのサイズガイドを熟読し、自分の背面長を正確に測ることが大切だ。
ああ。だが、ヤフオクで転売すれば、定価以上で売れる可能性もある(笑)
パッキングのコツ:フレームレスを使いこなす
先生、フレームレスザックって、パッキングが難しいんですよね?コツを教えてください!
いいぞ、前向きだな。フレームレスザックはパッキングが命だ。
基本原則
- 重いものは上部かつ背中側に配置: 重心を高く、身体に近く
- フロントポケットを活用: よく取り出すものはここへ
- ギュッと圧縮: ザック全体を固めて安定させる
- 外付けを恐れない: マットやポールは外に出す
逆だ。重心が高いほうが、上半身で背負う山と道のザックには合っている。重いものが下にあると、腰に荷重がかかってしまう。
実践例:1泊2日テント泊(MINI使用)
私の友人が蝶ヶ岳で実践したパッキングを紹介しよう。
メイン室(下から順に)
- シュラフ(圧縮袋に入れて)
- テント(最も重い→背中側)
- 着替え、防寒着
- 食料(ジップロックでまとめる)
フロントポケット
外付け
- マット(ザック下部にストラップで固定)
- トレッキングポール(サイドに差す)
なるほど!でも、これって荷物が少ないと崩れちゃうんですよね?
その通り。だから、日帰りで荷物が少ない時は、タオルや着替えを詰め物にして形を整えるといい。
購入方法:どうやって手に入れる?
1. 公式サイトで購入
山と道の公式サイトで、不定期に販売される。ただし、即完売が常だ。
ニュースレターを登録して、発売日の通知を受け取る。発売日当日は、スマホを握りしめて待機だ。
2. Custom Editionを狙う
年に数回、Custom Editionの受注期間がある。これは、カラーや仕様を選べるオーダーメイドだ。
ただし、納期が長い。2022年11月に注文して、2023年3月に発送された例もある。約4ヶ月待ちだ。
3. 取り扱い店舗に問い合わせ
全国の有名アウトドアショップで扱っている場合もある。ただし、入荷数は少ない。店舗に問い合わせて、入荷情報を聞くといい。
4. 中古市場(ヤフオク、メルカリ)
どうしてもすぐ欲しいなら、中古市場だ。ただし、プレミア価格は覚悟しろ。
定価35,200円が63,800円…倍近いですね。
人気の代償だな。だが、中古でも状態が良いものが多い。ULハイカーは道具を大切に扱うからな。
メンテナンス:長く愛用するために
せっかく苦労して手に入れたら、大切に使いたいです。メンテナンス方法を教えてください!
いい心構えだ。山と道のバックパックは、適切なケアで長持ちする。
洗濯方法(公式ガイドライン)
- 洗濯機は使用禁止: 破損の恐れがあるため手洗い必須
- パーツを外す: 背面パッド、ウエストベルトなど
- 60℃以下のぬるま湯と中性洗剤を使う
- 逆さにして吊り干し: 水切れを良くする
ああ。だが、年に1〜2回でいい。撥水や防水加工が施されているから、洗いすぎると機能が落ちる。
日常のケア
- 汚れを拭き取る: 濡れた布で表面を拭く
- 陰干し: 直射日光は避ける
- 背面パッドを洗う: 汗を吸い込むので、定期的に洗う
ああ。夏の北アルプスなんか、背中が汗でびしょびしょになる。背面パッドを洗わないと、ウレタンフォームが劣化して、クッション性が失われるんだ。
修理サービス
山と道には修理サービスがある。公式サイトで申し込めるぞ。
ただし、修理費用はかかる。だから、日頃から鋭利なものに引っ掛けないよう注意することが大切だ。
Q&A:よくある疑問に答える
Q1. 初心者でも使えますか?
私、登山始めたばっかりなんですけど、山と道使えますか?
フレームレスザックは、パッキング技術が必要だ。適当に詰めると、快適に背負えない。まずは、フレーム入りの一般的なザックで経験を積んで、ULの知識を深めてからのほうがいい。
ただし、学ぶ意欲があれば初心者でも大丈夫だ。公式サイトのジャーナルには、パッキングの実践例が詳しく載っている。それを参考にすれば、初心者でも使いこなせるぞ。
Q2. 雨の日でも大丈夫?
ああ。だから、ザックカバーか、防水スタッフサックを使うことをお勧めする。私は、重要なもの(シュラフ、着替え、電子機器)は防水スタッフサックに入れている。
そうだ。梅雨時の北アルプスなんか、1日中雨に打たれることもある。防水対策は必須だ。
Q3. 飛行機に持ち込めますか?
MINI(25-30L)やMINI2(25-35L)なら、機内持ち込み可能だ。THREE(40-45L)は、航空会社によっては大きすぎて預け入れになる場合もある。
ああ。ただし、ロールトップの開け閉めが面倒だから、頻繁に荷物を出し入れする旅行には不向きだ。山行専用と割り切ったほうがいい。
Q4. 腰ベルトはありますか?
山と道のバックパックは、基本的にミニマルな腰ベルトだ。荷重を腰で支えるのではなく、上半身で背負う設計だからな。
MINI2には、オプションで腰ベルトを装着できる。ただし、これは荷重分散ではなく、安定性のためだ。ファストパッキングやランニング向けだな。
Q5. 他のULブランドと比べてどう?
ZpacksとかGossamer Gearとか、海外のULブランドと比べてどうなんですか?
いい質問だ。実は、山と道のスタッフが2023年に10種類のULバックパックを同条件でテストしている。
ZpacksのArc Haul Ultra 60L(606g)は、フレームパックの快適さとUL相応の重量を両立していて、ロングトレイルのトップチョイスだった。Gossamer GearのKumo Fastは、中程度の荷重でランニングにも適した背負い心地だった。
いや、日本の山には山と道が最適だ。海外ブランドは、アメリカのロングトレイル(平坦な道が多い)を想定している。日本の急登・急降下には、腰が自由に動く山と道のほうが合っている。
それに、HMGの縫製は非常に強固だが、Zpacksは時間経過で摩耗や縫製の問題が起こる可能性がある。山と道は、その中間くらいの耐久性だな。
Q6. 寿命はどのくらい?
使用頻度にもよるが、5〜10年は使えるだろう。私の知り合いは、MINIを6年使っているが、まだ現役だ。
ただし、汚れと湿気が最大の劣化原因だ。登山から帰ったら、必ず乾燥させて、定期的に洗うことが大切だ。
山と道 vs 他ブランド:徹底比較
先生、他のブランドと具体的に比較したいんですけど。
山と道 MINI2 vs Zpacks Nero Ultra 38L
| 項目 |
山と道 MINI2 |
Zpacks Nero Ultra 38L |
| 重量 |
360g(2025年モデル) |
324g |
| 容量 |
25-35L |
38L |
| 素材 |
Pertex 07RS-PC(70デニール) |
Ultra 200ファブリック |
| 価格 |
約35,000円 |
約$300(約45,000円) |
| メインポケット |
やや小さめ |
やや大きめ |
| 耐久性 |
中程度 |
時間経過で摩耗の可能性 |
| フィット感 |
日本人の体型に合う |
欧米人向け |
ああ。だが、価格は高いし、日本人の体型には山と道のほうがフィットしやすい。それに、Zpacksは縫製が弱いという声もある。
山と道 THREE vs Gossamer Gear Gorilla 40
| 項目 |
山と道 THREE |
Gossamer Gear Gorilla 40 |
| 重量 |
598g |
約800g |
| 容量 |
40-45L |
40L |
| フレーム |
なし |
アルミフレーム |
| 荷重対応 |
約10kg |
約15kg |
| 価格 |
約40,000円〜 |
約$200(約30,000円) |
Gorillaのほうが重いけど、フレームがあるんですね。
そうだ。フレームがある分、重い荷物に対応できる。だが、山と道のほうが軽量で、日本の山に適している。
山と道 vs HMG(Hyperlite Mountain Gear)
HMGは、縫製が非常に強固で有名だ。山と道より耐久性は高い。
ただし、HMGは価格が高い($300〜$400)し、デザインが無骨だ。山と道のような洗練された美しさはない。
まとめ:あなたに合うのはどのモデル?
自分の登山スタイルに合わせて選ぶんだ。以下の比較表を参考にしてくれ。
| モデル名 |
重量 |
容量 |
荷重 |
特徴 |
おすすめユーザー |
デメリット |
| MINI |
360g |
25-30L |
〜8kg |
シンプル、軽量、洗練されたデザイン |
UL入門、日帰り〜小屋泊、街使いも |
パッキング技術必要、生地薄い |
| MINI2 |
360g |
25-35L |
〜5kg |
メッシュポケット、視認性、UL特化 |
1-2泊UL装備、ファストパッキング、濡れ物を外に入れたい人 |
中身が見える、メッシュ破れやすい |
| THREE |
598g |
40-45L |
〜10kg |
大容量、選べるポケット、選べる素材 |
テント泊、マルチデイ、冬山、荷物が多めの人 |
MINIより重い、街使い不向き |
選び方のフローチャート
以下の質問に答えて、自分に合うモデルを見つけよう。
-
荷物の重さは?
- 5kg以下 → MINI2
- 5-8kg → MINI
- 8-10kg → THREE
-
用途は?
- 日帰り・小屋泊 → MINI
- 1-2泊UL装備 → MINI2
- テント泊・冬山 → THREE
-
濡れたギアを外に入れたい?
- はい → MINI2
- いいえ → MINI or THREE
-
街でも使いたい?
- はい → MINI(ただし開け閉め面倒)
- いいえ → どれでもOK
私は1泊2日のテント泊がしたいから…MINI2かな!
いい選択だ。ただし、パッキング技術を磨くことを忘れるなよ。
最後に:苦労して手に入れる価値はあるのか?
先生、正直に聞きます。苦労して手に入れる価値、ありますか?
山と道のバックパックは、万人向けではない。生地は薄く、パッキング技術が必要で、入手困難だ。デメリットも多い。
いや、逆だ。だが、ULハイキングに本気で取り組みたい人にとっては、最高のパートナーになる。
私が初めてMINIを背負って鈴鹿の山々を歩いた時、身体が軽くなった感覚があった。腰が自由に動き、急登もスイスイ登れた。道具が身体の一部になる、あの感覚は忘れられない。
それに、苦労して手に入れた道具は、より一層愛着が湧くものだ。ニュースレターを登録して、スマホを握りしめて発売日を待つ。その過程も含めて、山と道を手に入れる体験なんだ。
わかりました!メルマガ登録して、スマホ握りしめて待機します!
ははは、その意気だ。ただし、最後に一つだけアドバイスだ。
必ず試着してから買え…と言いたいところだが、入手困難だから難しい。だから、公式サイトのサイズガイドを熟読し、自分の背面長を正確に測ること。そして、万が一サイズが合わなかったら、ヤフオクで転売すれば定価以上で売れる可能性もある(笑)
先生、それ最後のアドバイスとしてどうなんですか(笑)
ははは、冗談だ。真面目な話、山と道のバックパックは、日本の山を歩くULハイカーにとって最高の選択肢の一つだ。苦労して手に入れたら、大切に使ってくれ。
免
本記事の情報は執筆時点のものです。最新の製品仕様や価格については、メーカーの公式サイトや販売店でご確認ください。登山は自己責任で行い、装備は自分の体力や技術に合わせて選びましょう。