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導入
「モンベルのフリースが欲しいけど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない…」そんな悩みを抱えていませんか?シャミース、クリマプラス100、クリマプラス200、クリマエア…カタログを見ても専門用語ばかりで、初心者には違いがさっぱりわかりません。
この記事では、登山ガイドの先生が、モンベルフリースの全ラインナップを徹底解説。素材の違い、保温性の比較、用途別の選び方まで、初心者にもわかりやすく説明します。あなたにぴったりの一枚が必ず見つかるはずです。
登場人物紹介
登山を始めたばかりの初心者。見た目重視で、専門用語が苦手。「かわいい」「軽い」「安い」が大事。
登山歴20年のベテランガイド。機能性を重視するが、初心者の気持ちも理解している。落ち着いた口調で的確にアドバイスする。
なぜモンベルのフリースは種類が多いのか?
先生、モンベルのフリース買おうと思ってカタログ見たんですけど、種類多すぎません?シャミースとかクリマプラスとか、もう呪文みたいで…
ははは、確かに最初は混乱するだろうな。でも、種類が多いのには理由がある。登山は季節や標高、運動量によって必要な保温性が全く違うんだ。だから、薄手から厚手まで、用途に応じて選べるようになっている。
でも、パタゴニアとかノースフェイスは、そんなに種類ないですよね?
いい質問だ。モンベルは日本のブランドで、日本の山の気候に合わせて細かく作り分けているんだ。春の低山ハイキングから、真冬の北アルプスまで、全部カバーできるようにね。
なるほど…でも、それって逆に選びにくくないですか?
その通り。だから今日は、君に合った一枚を見つけられるように、それぞれの違いを説明していこう。
モンベルのフリースは、主に以下のシリーズに分かれている:
- シャミース: 最薄手で軽量。春・秋のミドルレイヤーや夏の携行用
- クリマプラス100: 薄手で運動性重視。行動着として最適
- クリマプラス200: 中厚手でスタンダード。冬の中間着
- クリマエア: 厚手で最高の保温性。厳冬期向け
- トレールアクション: ストレッチ性抜群。クライミングなど激しい動き向け
- クリマプラスニット: ニット調でタウンユースにも
- クリマプラスシーリング: 羊毛風で最高保温。普段使いにも
大丈夫だ。保温性で言えば、シャミース<クリマプラス100<クリマプラス200<クリマエアの順に暖かくなる。まずはこれを覚えておけばいい。
最薄手で万能なら「シャミース」
まず紹介したいのが、シャミースだ。モンベルのフリースの中で最も薄手で軽量なモデルだな。
それが違うんだ。人間の髪の毛の10分の1という極細のマイクロファイバーを密に編み込んでいるから、薄くても空気をたっぷり蓄えて暖かい。
Image Prompt: シャミースジャケットを着た登山者が春の山道を軽快に歩く写真。薄手でかさばらないシルエット。
シャミースの特徴とメリット
シャミースの最大の特徴は、その軽さとストレッチ性だ。抜群の伸縮性があって、体の動きを全く妨げない。しかも乾きが非常に早い。洗濯後すぐに着られるし、行動中に少し濡れても体温で乾いてしまう。
それ、めっちゃいいじゃないですか!汗かいてもベタベタしないってことですよね?
その通り。通気性と速乾性に優れているから、運動量の多い登山では蒸れにくい。春や秋の中途半端な季節に、アウターとしても中間着としても使える万能選手だ。
シャミースカーディガンで6,600円。モンベルのフリースの中では最も安価な部類だな。
え、それって安いんですか?パタゴニアのR1とか2万円くらいしますよね?
そう、コストパフォーマンスが非常に高い。パタゴニアや他社のフリースと比較しても遜色ない暖かさを持ちながら、価格は半分以下だ。
シャミースのリアルな使用感
いや、冬でもミドルレイヤーとして十分使える。ただし、真冬の厳冬期や風の強い稜線では、これ一枚だと心もとない。アウターシェルと組み合わせる必要がある。
春・秋の低山ハイキングをメインにする人、夏の高山で携行保温着が欲しい人、普段使いもしたい人だな。実際、3年以上愛用しているユーザーも多く、耐久性も高い。
できにくいと評判だ。ただし、洗濯の際は裏返して洗濯ネットに入れ、弱水流コースで洗うこと。これを守れば長持ちする。
シャミースのQ&A
シャミースはゆとりのあるシルエットが特徴だ。ただし、クリマプラス100よりは若干タイトに感じる場合もある。試着して確認するのが一番だな。
もちろんだ。肌触りが非常に柔らかく、「自分の皮膚のような自然な着心地」と表現するユーザーもいる。肌寒い時期の普段使いに最適だ。
運動性と快適性のバランスなら「クリマプラス100」
次に紹介するのは、クリマプラス100だ。シャミースよりもやや厚手で、保温性とストレッチ性のバランスが良い素材だな。
シャミースとどう違うんですか?見た目じゃわからないんですけど…
厚みが少し増した分、保温性が上がっている。でも、通気性と速乾性は依然として優れているから、かいた汗を素早く外に逃がしてくれる。
Image Prompt: クリマプラス100ジャケットを着た登山者が秋の紅葉の中を歩く写真。適度な厚みで快適そうな表情。
クリマプラス100の特徴
クリマプラス100は、春、秋、初冬のインナーやミドルレイヤーとして最適だ。運動量の多い場面での使用に向いている。軽量性も特徴の一つで、カーディガン感覚で羽織れる。
クリマプラス100ジャケットで8,140円だ。シャミースより少し高いが、それでも十分安い。
じゃあ、シャミースとクリマプラス100、どっちを買えばいいんですか?
運動量が多く、汗をかきやすい人はシャミース。もう少し保温性が欲しい人はクリマプラス100だ。ただし、正直なところ、この2つの違いは微妙だから、価格で選んでもいい。
ははは、適当というより、どちらも優秀だから大きな失敗はないということだ。強いて言えば、シャミースの方がストレッチ性が高く、クリマプラス100の方が保温性が高い。
冬の定番中間着なら「クリマプラス200」
さて、ここからが本格的な冬用フリースだ。クリマプラス200は、中厚手のフリース素材で、モンベルのフリースの中で最もスタンダードな位置づけだな。
やっと冬っぽいのが出てきましたね!これなら暖かそう!
その通り。細かく密集した繊維が多くの暖かい空気を保持するから、軽量ながら優れた保温性を提供する。
Image Prompt: クリマプラス200ジャケットを着た登山者が雪山を歩く写真。中厚手でしっかりとした保温性が伝わるシーン。
クリマプラス200の保温性
クリマプラス200は、シャミースやクリマプラス100よりも明らかに暖かい。ただし、クリマエアには及ばない。保温性のバランスが非常に良く、冬の登山、キャンプ、サイクリング、釣りなどのアウトドア活動におけるミドルレイヤーとして推奨されている。
いや、あくまでミドルレイヤーだ。外側にアウターシェル(レインウェアやハードシェル)を着る必要がある。ただし、春や秋にはアウターとしても着用できる。
その通り。幅広いシーズンで活躍するから、一枚持っておくと便利だ。
クリマプラス200の機能性
クリマプラス200には、いくつかの機能的な工夫がある。ジッパーが顎に当たらない仕様になっているし、ジッパー付きのポケットも複数配置されている。
いや、安いフリースだとジッパーが顎に当たって痛いことがある。モンベルはこういう細かい部分にも気を配っているんだ。
「スラントテックカフ」という独自の袖口構造を採用していて、腕をまくった際のストレッチ性も確保されている。縫い目が段差にならないから、肌当たりも良い。
クリマプラス200のデメリット
確かにシャミースやクリマプラス100と比べると重い。ただし、それでも軽量な部類だ。本当に重いのは、次に紹介するクリマエアやクリマプラスシーリングだな。
その通り。運動量が多い場合はオーバースペックになることもある。そういう時はクリマプラス100の方が適している。
冬の登山で中間着が欲しい人、動きの少ない場面や寒冷地での使用を考えている人だな。価格は8,600円程度で、コストパフォーマンスも高い。
クリマプラス200のバリエーション
クリマプラス200には、裏地付きのモデルもある。ナイロンの裏地を付けることで防風性を高めつつ、帯電防止加工により重ね着の際の滑りやすさも考慮されている。
そうだ。風を通しにくくなるから、保温性が格段に上がる。ただし、その分通気性は下がるから、運動量の多い場面では蒸れやすくなる。
だから、自分の使い方をよく考えて選ぶ必要がある。休憩時の保温着として使うなら裏地付き、行動中も着続けるなら裏地なしがいいだろう。
厳冬期の最強保温なら「クリマエア」
さて、ここからはモンベルフリースの最高峰だ。クリマエアは、毛足が長く、羊毛のようなモコモコとした風合いが特徴で、モンベルのフリースの中で最も高い保温性を誇る。
うわ、見た目からしてモコモコですね!これなら絶対暖かいじゃないですか!
その通り。長い毛足が特徴で、粗めに編み込むことで繊維量を抑えながらも、多くの暖かい空気を繊維の間に蓄える「ハイロフト構造」になっている。
Image Prompt: クリマエアジャケットを着た登山者が厳冬期の雪山を歩く写真。モコモコとした風合いが伝わるシーン。
クリマエアの驚きの軽さ
それが、実は非常に軽いんだ。繊維量を抑えた構造により、最小限の重量で最大限の保温力を得られる。実際に着用すると非常に軽く、肩が凝りにくいため、長時間の着用やデスクワークでも快適だという評価が多い。
もちろん登山用だが、その快適さから普段使いする人も多い。街着としても違和感のないルックスで、室内での着用にも適しているんだ。
クリマエアの通気性の秘密
クリマエアのもう一つの特徴は、優れた通気性だ。繊維の編み目が粗いため、高い通気性があり、効率的に湿気を外へ逃がし、蒸れにくい。
え、暖かいのに蒸れにくいんですか?それって矛盾してません?
いい質問だ。普通のフリースは、保温性を上げると通気性が下がる。でも、クリマエアは粗い編み目によって、保温性と通気性を両立させているんだ。
すごい…でも、通気性が高いってことは、風が吹いたら寒いんじゃないですか?
その通り。真冬の風の強い状況でアウターとして単体で着用すると寒さを感じる場合がある。だから、ウィンドシェルやアウターシェルと組み合わせるのが基本だ。
クリマエアの汗冷え対策
クリマエアの粗い編み目は、運動中の汗による不快な「汗冷え」を大幅に軽減してくれる。休憩時もヒヤッとすることが少ない。
汗冷えって、めっちゃ嫌なんですよね…汗かいて、止まったら一気に寒くなるやつ。
そう、それだ。クリマエアは通気性の良さから、登山やウィンタースポーツなど運動量の多いアクティビティに適している。
クリマエアの便利な機能
クリマエアには、サムホール(親指を通す穴)が付いているモデルが多い。手袋なしでも手の甲を暖かく保つことができるから、非常に便利だ。
それ、めっちゃいいじゃないですか!手袋って、すぐ落としちゃうんですよね…
ははは、わかる。サムホールがあれば、ちょっとした作業の時に手袋を外しても、手の甲は暖かいままだ。
クリマエアの耐久性
でも、こんなにモコモコだと、すぐ毛玉だらけになりそう…
それが、意外と耐久性が高い。ユーザーレビューの中には、10年間着用してもほつれや毛玉がほとんどできず、耐久性が非常に高いという声もある。
ただし、洗濯ネットに入れての洗濯や、起毛をブラシで整えるといった手入れは必要だ。これを守れば、美しい状態を長く保つことができる。
クリマエアはどんな人におすすめ?
で、クリマエアってどういう人におすすめなんですか?
厳冬期の登山をする人、非常に高い保温性を求める人、汗冷えを避けたい人だな。ただし、価格はシャミースやクリマプラス100よりも高い。
モデルにもよるが、1万円前後だ。それでも、パタゴニアのR1(2万円程度)と比べれば安い。
なるほど…でも、私みたいな初心者には、ちょっとオーバースペックかもですね。
そうだな。最初はシャミースやクリマプラス200から始めて、厳冬期の登山に挑戦するようになったらクリマエアを検討するのがいいだろう。
クライミングなど激しい動きなら「トレールアクション」
次は、ちょっと特殊なモデルだ。トレールアクションは、縦横2方向への優れたストレッチ性を備えたフリースで、体の動きにしなやかに追従する。
ストレッチ性って、シャミースもストレッチ性高いって言ってませんでしたっけ?
いい記憶力だ。シャミースもストレッチ性は高いが、トレールアクションはさらに上を行く。腕の上げ下げや曲げ伸ばし、肩を回すなどの激しい動きでも突っ張ることなく、快適な着心地を実現している。
Image Prompt: トレールアクションジャケットを着たクライマーが岩壁を登る写真。スリムなシルエットで動きやすさが伝わるシーン。
トレールアクションの用途
トレールアクションは、クライミングやアルパイン要素のある登山など、激しい動きを伴うアクティブな場面で真価を発揮する。スリムなシルエットながらも動きやすさを妨げず、クライミングなどの全身を使うスポーツにも適している。
いや、そんなことはない。秋の登山ではアウターとして、冬の登山ではミドルレイヤーとして一年を通して幅広く活用できる。ただし、激しい動きをしない人にとっては、シャミースやクリマプラス100の方がコスパが良いかもしれない。
トレールアクションの特徴
トレールアクションは、薄手でありながら裏面が暖かな起毛地になっているため、適切な保温性を備えている。通気性にも優れており、運動中の汗による蒸れを軽減するため、行動着としても適している。
表面は滑らかな素材で、雪が付きにくく、アウターとのレイヤリングもしやすい。これは、クライミングやスキーなどで重要なポイントだ。
トレールアクションのバリエーション
トレールアクションには、ジャケットタイプだけでなく、フードがバラクラバとしても使用できるパーカータイプ、タイツ、プルオーバー、グローブ、ネックゲイター、バラクラバなど、多様なアイテムが展開されている。
そうだ。全身をトレールアクションで揃えることもできる。身体にフィットするデザインは、隙間を減らすことで保温性を高めている。
でも、全身タイツって、ちょっと恥ずかしくないですか…?
ははは、確かに街中では目立つかもしれないな。でも、厳冬期の登山では、保温性と動きやすさを両立させる最良の選択肢の一つだ。
パタゴニアR1との比較
トレールアクションって、パタゴニアのR1に似てません?
よく気づいたな。トレールアクションは、パタゴニアのR1に相当すると言われることもある。ただし、やや厚手で通気性が良くないという意見もある。
一概には言えない。R1は非常に優れたフリースだが、価格が2万円程度と高い。トレールアクションは、高い運動性、保温性、通気性、そしてコストパフォーマンスの良さから、登山者やスノースポーツ愛好者に特におすすめだ。
タウンユースにも使えるニット調「クリマプラスニット」
さて、ここからは少し趣向の違うモデルだ。クリマプラスニットは、フリース素材をニット調に仕立てており、セーターのような上質な風合いを持つ。
そう、見た目はニットだが、中身はフリースだ。フリースならではの軽さ、暖かさ、速乾性を兼ね備えながら、セーターのような上質な風合いを持っている。
Image Prompt: クリマプラスニットジャケットを着た人が街中のカフェでくつろぐ写真。上質な風合いでタウンユースに適したシーン。
クリマプラスニットの特徴
クリマプラスニットは、裏面は柔らかな起毛地で、適度なストレッチ性も持ち合わせている。秋冬の登山の中間着としてはもちろん、普段使いやタウンユースにもおすすめだ。
その通り。見た目がおしゃれだから、アウトドアっぽさを出したくない人にも人気がある。
クリマプラスニットパーカで10,450円だ。少し高めだが、普段使いもできることを考えれば、コスパは悪くない。
でも、登山用としてはどうなんですか?機能性は落ちるんじゃないですか?
いや、機能性は十分だ。保温性はクリマプラス200と同程度で、速乾性もある。ただし、ニット調の風合いを出すために、若干重くなっている。
最高保温の羊毛風「クリマプラスシーリング」
最後に紹介するのは、クリマプラスシーリングだ。ポリエステル繊維に特殊加工を施し、刈り取ったばかりの羊毛のような柔らかい風合いに仕上げた厚手のフリース素材だ。
そう、ポリエステルだ。でも、見た目も触り心地も羊毛そっくりで、ふっくらとした厚みで多くの空気を蓄え、モンベルフリース素材の中で最も高い保温性を誇る。
Image Prompt: クリマプラスシーリングジャケットを着た人が冬の街中を歩く写真。ふっくらとした厚みと羊毛のような風合いが伝わるシーン。
クリマプラスシーリングの保温性
そうだ。クリマエアは通気性が高い分、風が吹くと寒さを感じることがある。でも、クリマプラスシーリングは裏地が付いているモデルが多く、防風性も備えているから、一枚でも暖かく過ごせる。
じゃあ、登山にはクリマプラスシーリングの方がいいんですか?
いや、そうとも言えない。クリマプラスシーリングは、適度な通気性もあり、保温性と蒸れにくさを両立しているが、クリマエアほど通気性は高くない。だから、運動量の多い登山では蒸れやすくなる。
普段使いや、動きの少ない場面での保温着として最適だ。ふっくらと柔らかい肌触りで、街着としても違和感がない。
クリマプラスシーリングの価格
クリマプラスシーリングジャケット(メンズ)で13,200円、ウィメンズで12,650円だ。モンベルのフリースの中では最も高価な部類に入る。
高い…でも、普段使いもできるなら、そこまで高くないかも?
そう考える人も多い。一枚で真冬を乗り切れる保温性があるから、ダウンジャケットの代わりとして使う人もいる。
その他のフリース素材
ここまで主要なフリースを紹介してきたが、他にもいくつかのバリエーションがある。簡単に紹介しておこう。
クリマグリッド
クリマグリッドは、ストレッチ性と通気性に優れたフリースで、オールシーズン活躍する。価格も7,000円台と手頃だ。
それって、シャミースやクリマプラス100とどう違うんですか?
グリッド状の構造が特徴で、通気性がさらに高い。ただし、保温性はやや劣る。真夏の高山や、運動量の非常に多い場面で活躍するモデルだな。
クリマツイード
クリマツイードは、ツイード調の上質な風合いが特徴で、軽量ながらも暖かさを備えている。タウンユースに特化したモデルだ。
その通り。ただし、登山用としては、他のモデルの方が機能性が高い。
パタゴニアR1フリースとの徹底比較
先生、さっきから何度もパタゴニアのR1が出てきますけど、結局どっちがいいんですか?
いい質問だ。パタゴニアR1とモンベルフリースを比較してみよう。
パタゴニアR1の特徴
パタゴニアR1は、テクニカルフリースとして知られ、特に高い通気性と速乾性が特徴だ。多くの場合、ポーラテック・パワーグリッド素材を使用しており、グリッド状の構造が保温性と通気性のバランスを両立させている。
グリッド状って、モンベルのクリマグリッドと同じですか?
似ているが、ポーラテック・パワーグリッドの方が高性能だ。汗を素早く外部に逃がす吸湿発散性と速乾性に優れており、激しい運動時でも快適な着心地を保つ。
ただし、非常に暖かく、軽量でありながら保温性に優れているが、活動量が多い場合は暑すぎると感じることもある。それに、ややタイトな作りになっている傾向がある。
モンベルフリースの強み
モンベルフリースの最大の強みは、優れたコストパフォーマンスと、用途に応じた豊富なラインナップだ。パタゴニアや他社のフリースと比較しても遜色ない暖かさを持ちながら、価格は半分以下だ。
そう。モンベルのシャミースなら6,600円、クリマプラス100なら8,140円だ。学生や初心者にとっては、この価格差は大きい。
どちらを選ぶべきか
激しい運動を伴うアウトドア活動のミドルレイヤーに最適で、予算に余裕があるならR1。コストパフォーマンスを重視し、用途に応じて選びたいならモンベルだ。
それが賢明だ。モンベルのフリースは、軽量薄手の日常使いから、高機能な登山用まで幅広いラインナップがある。自分の用途に合ったモデルを選べば、R1に負けない満足度が得られるはずだ。
フリースの洗濯とメンテナンス方法
もちろんだ。ただし、適切な方法で洗わないと、生地が劣化したり、機能が低下したりする。
洗濯の基本
まず、必ず製品の内側にある洗濯表示タグを確認すること。同じフリース製品でも、中綿や裏地などの素材によって洗濯方法が異なる場合がある。
ははは、でもこれを守らないと、せっかくのフリースがダメになってしまう。洗濯の手順は以下の通りだ:
- フリースを裏返す
- 洗濯ネットに入れる
- 洗濯機は「弱水流」「手洗いコース」「おしゃれ着コース」など、生地への負担が少ないコースを選ぶ
- 洗剤はおしゃれ着用の中性洗剤を使用
- 柔軟剤を使用すると、繊維の絡まりがほぐれてふっくら仕上がり、摩擦が起きにくくなり静電気の発生を抑える効果が期待できる
そう、むしろ使った方がいい。ただし、洗剤の残留成分が残ると、防水性や撥水性が低下する可能性があるため、十分にすすぎを行うこと。
乾燥の注意点
フリースは熱に非常に弱い素材だ。乾燥機を使用する場合は低温設定のみ可能だが、基本的には自然乾燥がおすすめだ。
直射日光による色あせを防ぐため、裏返して陰干しするのがおすすめだ。干す前に、肩と袖口を持って数回振ると毛足が立ち上がり、ふんわりと乾かすことができる。
完全に乾いた後、洋服ブラシやペット用ブラシなどでブラッシングすると、毛並みが整い、ふわふわ感を復活させることができる。
長持ちさせるコツ
汗や皮脂などの汚れを放置すると、生地の劣化や機能低下の原因となる。汚れが付着した際はできるだけ早く洗濯し、清潔な状態を保つことが製品を長持ちさせる秘訣だ。
毎回洗う必要はない。ただし、汗をかいた後や、汚れが目立つ時は早めに洗うこと。洗濯ネットの使用や裏返し洗いは、毛玉の発生を抑えるのに役立つ。
サイズ感と選び方のポイント
先生、フリースってサイズ選びが難しいって聞いたんですけど…
そうだな。モンベルのフリースは、モデルによってサイズ感が異なるから、注意が必要だ。
サイズ感の違い
ゆったりとしたサイズ感を求める場合は、「アウター」と商品名に記載されているモデルや、裏地付きの「ライニング」モデルがおすすめだ。これらはアウターとしての着用が想定されているため、比較的ゆったりとした作りになっている。
女性向けモデルは、美しいシルエットを出すためにウエストがくびれていることが多い。もし、ゆったりとした着心地を希望する場合は、メンズまたはユニセックスモデルを検討し、ユニセックスモデルであれば通常よりも1サイズ下を選ぶと良い。
そう、女性でもメンズモデルを着る人は多い。特に、レイヤリングを考えると、ゆとりのあるサイズの方が使いやすい。
サイズ表の確認
モンベルのサイズは他のブランドとやや異なる場合があるため、購入前に必ず公式サイトのサイズ表を確認することが重要だ。特に2013年秋冬以降、女性用モデルのサイズ規格が変更されているため、注意が必要だ。
その通り。可能なら、店舗で試着するのが一番だ。一部のモデルでは、同じサイズでもフィット感が異なることがある。例えば、「シャミース」シリーズは「クリマプラス100」よりも若干タイトに感じる場合がある。
用途に応じた選び方
フリースを選ぶ際は、用途と着用シーンを明確にすることが重要だ。
- インナーとして着たい場合や、春・秋の軽い羽織り、夏の肌寒い時の携行用には、薄手の「シャミース」や「クリマプラス100」
- 秋冬の中間着や、タウンユース、ある程度の保温性が欲しい場合は、中厚手の「クリマプラス200」や「クリマプラスニット」
- 真冬のアウター、または非常に高い保温性を求める場合は、厚手の「クリマプラスシーリング」
- クライミングなど激しい動きを伴うアクティビティには、「トレールアクション」
君は登山を始めたばかりだから、まずはシャミースかクリマプラス100から始めるのがいいだろう。春・秋の低山ハイキングをメインにするなら、どちらでも十分だ。
それなら、クリマプラス200も検討するといい。ただし、最初は一枚だけ買って、実際に使ってみてから、必要に応じて買い足すのが賢明だ。
まとめ・比較表
先生、結局どれを選べばいいか、まだ迷ってるんですけど…
ははは、そうだろうな。最後に、わかりやすく比較表にまとめてみよう。
| シリーズ名 |
特徴 |
おすすめユーザー |
価格目安 |
| シャミース |
最薄手で軽量。優れたストレッチ性と速乾性。 |
春・秋のハイキング、夏の高山、普段使い |
6,600円〜 |
| クリマプラス100 |
薄手で運動性重視。通気性と保温性のバランス良好。 |
運動量の多い登山、春・秋・初冬の中間着 |
8,140円〜 |
| クリマプラス200 |
中厚手でスタンダード。高い保温性。 |
冬の登山の中間着、秋キャンプのアウター |
8,600円〜 |
| クリマエア |
最高の保温性と通気性。軽量でモコモコ。 |
厳冬期の登山、汗冷えを避けたい人 |
10,000円〜 |
| トレールアクション |
抜群のストレッチ性。激しい動きに対応。 |
クライミング、アルパイン登山、スキー |
価格不明 |
| クリマプラスニット |
ニット調でおしゃれ。タウンユースにも。 |
登山と普段使いの兼用、おしゃれ重視 |
10,450円〜 |
| クリマプラスシーリング |
羊毛風で最高保温。防風性も高い。 |
普段使い、動きの少ない場面での保温 |
12,650円〜 |
迷ったら、まずは店舗で試着することだ。実際に着てみると、肌触りやフィット感がよくわかる。それに、店員さんに相談すれば、君の用途に合ったモデルを提案してくれる。
そうですね。とりあえず、シャミースとクリマプラス200を試着してみます!
それがいい。フリースは、登山の快適性を大きく左右する重要なアイテムだ。自分に合った一枚を見つけて、楽しい登山ライフを送ってくれ。
最後に一つだけ。フリースは万能ではない。雨や雪には弱いから、必ずアウターシェルと組み合わせること。それと、洗濯とメンテナンスを怠らないこと。これを守れば、長く愛用できるはずだ。