Tags: バックパック
Image Prompt: モンベル (Montbell) のロゴと、日本の美しいアルプスの山並み。実用的で信頼感のある雰囲気。
導入
先生!登山用品ってお金かかりすぎじゃないですか?リュックに3万も4万も出せませんよぉ…。
確かに、海外ブランドのバックパックは高価なものが多いな。だが、日本には我々の強い味方がいるじゃないか。
違う。いつの生まれだお前。モンベル (Montbell) だ。「Function is Beauty(機能美)」と「Light & Fast(軽量と迅速)」を掲げる、日本が誇るアウトドアブランドだ。
あー、モンベル!安くていいって聞きますけど、実際どうなんですか?「安かろう悪かろう」じゃないんですか?
その偏見を今日で払拭しよう。モンベルのリュックがなぜ「コスパ最強」と呼ばれるのか、プロの視点で本音レビューするぞ。
概要: モンベルの「コスパ」の正体
モンベルは1975年に辰野勇氏によって設立された日本のアウトドアブランドだ。最大の特徴は、圧倒的なコストパフォーマンスと日本の気候・体型への適応だ。
- 価格: 海外ブランドの同等スペック品の6〜7割程度の価格設定。30Lクラスで2万円を切るモデルもある。
- 機能: 多湿な日本の気候に合わせた通気性や、日本人の体型にフィットする設計。
- 入手性: 全国に店舗があり、修理などのアフターサポートも手厚い。
でも安いってことは、どこか妥協してるんじゃないですか?
良い質問だ。確かにデザイン性では海外ブランドに劣る面もある。だが、登山に必要な機能は一切妥協していない。むしろ日本の山に特化している分、実用性は高いとも言える。
[万能・スタンダード]なら「チャチャパック (Cha Cha Pack)」
Image Prompt: モンベル「チャチャパック」を背負い、樹林帯を歩く登山者。シンプルだが機能的なデザイン。
まずはモンベルのド定番、チャチャパックだ。日帰りから小屋泊まで幅広く使える万能モデルだ。
名前は可愛いが、中身は質実剛健だ。モンベルのリュック作りへのこだわりが詰まっている。
機能とメリット
エアスルーバックパネル
背面に「エアスルーバックパネル」という通気システムを採用している。背中に当たる部分が立体メッシュ構造になっており、空気の通り道を確保しているんだ。
それって本当に効果あるんですか?背中ってどうせ汗だくになりますよね?
完全に蒸れないわけではないが、効果は確実にある。私が8月の富士山でチャチャパック30を使った時、下山後に背中を触ってみたら、他のザックより明らかに湿り気が少なかった。特に日本の夏山は湿度が高いから、この通気性は馬鹿にできないぞ。
3Dフィット・ステー
内蔵されたアルミフレームを自分の背中のカーブに合わせて調整できる「3Dフィット・ステー」が搭載されている。これにより、荷重が腰と肩に分散され、長時間背負っても疲れにくい。
専用のアルミ素材だから大丈夫だ。ただし、店舗で店員に調整してもらうのが確実だな。自己流で無理に曲げると破損の原因になる。
日本人の体型に最適化
海外ブランドのザックは、欧米人の体型を基準に設計されていることが多い。肩幅が広く、胴が長い体型だ。一方、チャチャパックは日本人の平均的な体型—肩幅がやや狭く、胴が短め—に合わせて設計されている。
ショルダーハーネスの取り付け位置や角度、ヒップベルトの位置が日本人に最適化されている。私が以前、グレゴリーのザックを試した時、ヒップベルトが骨盤の位置より高くて違和感があった。チャチャパックはその点、ピタリと骨盤に収まるんだ。
豊富な収納
- トップリッド: 雨蓋部分にジッパーポケット
- フロントポケット: マチ付きで意外と大容量
- サイドポケット: ストレッチメッシュでペットボトルやトレッキングポールを収納
- ヒップベルトポケット: 行動食やスマホを入れるのに便利
ただし、ポケットが多いからといって何でも外付けにすると、ザック全体のバランスが崩れる。基本は本体に重いものを入れ、頻繁に使うものだけポケットに入れるのが鉄則だ。
レインカバー標準装備
多くのモデルでレインカバーが底部のポケットに内蔵されている。急な雨でもサッと取り出して装着できる。
いや、実はそうでもない。これが重要なデメリットの話につながる。
リアリティとデメリット
防水性の限界
私が10月の涸沢でチャチャパック45を使った時のことだ。朝から雨が降り続き、レインカバーをしっかり装着していたにもかかわらず、下山後にザックを開けたら着替えの一部が湿っていた。
レインカバーは上からの雨は防げるが、ザックと背中の隙間から雨水が侵入することがある。特に長時間の雨では、ジッパー部分やステッチ(縫い目)から徐々に浸水する。だから、濡らしたくないものは必ず防水スタッフバッグに入れることを推奨する。
被りまくる問題
ミレー以上に被る。去年の夏、北アルプスの燕山荘に泊まった時、玄関に同じ色のチャチャパック35が5つ並んでいた。自分のザックを見分けるために、私はキーホルダーを3つも付けている。
うっ…確かに、なんか「お父さんのリュック」って感じがしなくもない…。
デザインは確かに地味だ。機能美を追求した結果、装飾的な要素は削ぎ落とされている。若者には「ダサい」と映るかもしれないな。
重量
30Lモデルで約1.26kg。超軽量モデルと比較するとやや重い。
後で紹介するバーサライトパック30は約395gだ。その差は約860g。ペットボトル1本弱の差だな。ただし、その重さの分、クッション性や耐久性が高いとも言える。
背面長の調整不可
一部のモデルでは背面長(背中の長さ)の調整ができない。身長が極端に高い人や低い人には合わない場合がある。
店舗で試着してみるのが確実だ。モンベルは全国に店舗があるから、必ず実物を背負ってから購入しろ。
Q&A: よくある質問
Q: 洗濯はできますか?
手洗いは可能だが、洗濯機は避けろ。中性洗剤をぬるま湯で薄めて、スポンジで優しく洗う。その後、陰干しでしっかり乾燥させることだ。
Q: 寿命はどれくらいですか?
使用頻度にもよるが、月1回程度の使用なら5〜10年は持つ。私の知人は同じチャチャパックを8年使っている。ただし、ジッパーやバックルは消耗品だから、壊れたらモンベルショップで修理してもらえる。
Q: 冬山でも使えますか?
日帰りなら問題ない。ただし、冬のテント泊は荷物が増えるから、45Lでも厳しい。60L以上のモデルを検討した方がいいだろう。
[防水重視・整理上手]なら「キトラパック (Kitra Pack)」
Image Prompt: モンベル「キトラパック」の2気室構造を使っているシーン。下のジッパーから荷物を取り出している様子。
パッキング(荷詰め)が苦手な人や、雨の多い時期に登山する人には、キトラパックがおすすめだ。
2020年にリニューアルされたモデルで、防水性と2気室構造が最大の特徴だ。
機能とメリット
アクアバリアサック内蔵
本体内部に「アクアバリアサック」という防水性の高い内袋が標準装備されている。防水素材にシームテープ処理が施されており、レインカバーなしでもかなりの防水性を発揮する。
完全防水ではないから過信は禁物だ。特に底部のアクセスジッパーからは浸水の可能性がある。ただ、チャチャパックよりは確実に防水性が高い。私が6月の梅雨時に丹沢で使った時、3時間の雨でも中身は完全にドライだった。
ロールアップ式開閉部
開口部を巻いて留める「ロールアップ式」を採用している。荷物の量に応じて容量を調整でき、開口部が大きく開くので荷物の出し入れがスムーズだ。
ジッパーは便利だが、長期使用で壊れやすい。ロールアップ式は構造がシンプルで故障しにくく、さらに防水性も高い。ただし、慣れるまでは「巻く→バックルで留める」という動作が面倒に感じるかもしれないな。
2気室構造
内部のファスナーで1気室と2気室を切り替えられる。
例えば、下の部屋に濡れたレインウェアや汚れた靴、上の部屋に着替えや食料を入れられる。底部のジッパーから直接アクセスできるから、上の荷物を全部出さなくても下のものが取り出せるんだ。
それ最高!私、いつもリュックの中がゴミ屋敷みたいになるから…。
ただし、仕切りがある分、少し重くなる。30Lモデルで約1.45kg。チャチャパックより約200g重い。
トップリッドの多機能性
取り外し可能なトップリッド(雨蓋)は、単体でウエストバッグとしても使用できる。山小屋に荷物を置いて、貴重品だけ持って散策する時に便利だ。
そうだな。私も槍ヶ岳山荘に泊まった時、トップリッドだけ持って槍の穂先に登った。財布とカメラだけ入れて身軽に動けたぞ。
リアリティとデメリット
重量
さっきから「重い重い」って言ってますけど、200gってそんなに違いますか?
登山では「100g単位で軽量化を考えろ」と言われる。200gはリンゴ1個分だ。日帰りなら気にならないが、2泊3日の縦走になると、その200gが肩にずっしり来る。
価格
エントリーモデルと比べると高価だ。キトラパック30で2万円台後半。チャチャパックより数千円高い。
ただし、防水性と2気室構造を考えれば妥当な価格だ。別途防水スタッフバッグを複数買うことを考えれば、トータルではコスパは悪くない。
ロールアップシステムへの慣れ
最初は「巻く」という動作が面倒に感じる人もいる。特に急いでいる時や、手がかじかんでいる時は、ジッパーの方が楽だと感じるかもしれない。
5回も使えば慣れる。むしろ慣れると、ジッパーより早く開閉できるようになるぞ。
テント泊での不便さ
40Lモデルでも、テント泊には容量がやや不足するという意見がある。特に冬のテント泊は厳しいだろう。
春〜秋の1泊2日なら問題ない。ただし、装備を厳選する必要がある。初心者がテント泊デビューするなら、もう少し大きいモデルの方が安心だな。
Q&A: よくある質問
Q: アクアバリアサックは取り外せますか?
取り外し可能だ。防水が不要な日帰りハイキングなら外して使える。その分、軽量化にもなる。
Q: 2気室の仕切りは固定ですか?
ジッパーで開閉できるから、1気室としても使える。長いテントポールなどを入れる時は仕切りを開ければいい。
[とにかく軽く]なら「バーサライトパック (Versalite Pack)」
Image Prompt: モンベル「バーサライトパック」を片手で軽々と持っている様子。薄い生地感と軽さを強調。
これは「アタックザック」としても使えるくらい軽い。30L・40Lクラスでも驚異的な軽さを誇る。
機能とメリット
圧倒的な軽量性
- 15Lモデル: 約93g
- 20Lモデル: 約220-253g
- 30Lモデル: 約395g
395g!?ペットボトル1本より軽いじゃないですか!
そうだ。チャチャパック30が約1.26kgだから、その差は約865g。この軽さは、長時間の行動で確実に疲労軽減につながる。
バリスティックナイロンの高強度
軽いだけでなく、モンベル独自開発の30デニール「バリスティックナイロン・リップストップ」を使用している。同重量の従来のナイロンと比較して約2倍の引き裂き強度を持つ。
繊維の織り方に秘密がある。リップストップ構造といって、格子状に太い糸を織り込むことで、破れにくくしているんだ。ただし、鋭利な岩角に引っかけたら破れる可能性はあるから、扱いは慎重にな。
ポケッタブル仕様
15L・20Lモデルは、雨蓋部分に本体を収納できる「ポケッタブル仕様」だ。使わない時はコンパクトに畳んで、メインザックに入れておける。
その通り。私は槍ヶ岳に登る時、メインザックは山荘に置いて、バーサライトパック20だけ持って穂先にアタックした。カメラと水だけ入れて、身軽に岩場を登れたぞ。
必要十分な機能
軽量化のため装飾は最小限だが、以下の機能は備えている。
- チェストストラップ
- サイドストラップ
- ハイドレーション対応(内部にポケット)
- 30L・40Lモデルには取り外し可能な背面パッド
リアリティとデメリット
背面パッドの薄さ・フレームの不在
一般的な登山用ザックのような厚い背面パッドやフレームがない。だから、パッキングが下手だと荷物が背中にゴツゴツ当たる。
私が初めてバーサライトパック30を使った時、テント泊の装備を詰め込んだら、ガスカートリッジが背中に当たって痛かった。慌てて荷物を詰め直したが、それでも下山時には背中が赤くなっていた。
パッキングのコツは、柔らかいもの(着替えやシュラフ)を背中側に、硬いもの(食料やクッカー)を外側に配置することだ。これができないと、バーサライトパックは苦痛になる。
型崩れ
荷物が少ないと、ザックがくしゃくしゃになる。見た目が悪いだけでなく、バランスも崩れやすい。
ユーザーの中には、100円ショップの銀シート(保温シート)やエアマットを背面に入れて形を整える工夫をしている人もいる。私もエアマットを背面に入れたら、かなり快適になった。
重い荷物への不向き
容量の割に重いものを持ち運ぶ用途には向かない。20Lモデルでも、快適に使える荷物量は15L程度に留めるのが良い。
容量いっぱいまで詰め込むのではなく、「余裕を持って軽い荷物を入れる」ための設計なんだ。スピードハイクや日帰り登山に最適だ。
耐久性
生地が薄いため、一般的な登山用バックパックに比べると耐久性は劣る可能性がある。
通常の使用なら問題ない。ただし、岩場でザックを地面に置きずりしたり、枝に引っかけたりすると破れるリスクがある。扱いは丁寧にな。
透け感
ライトグレーなどの明るい色のモデルでは、中身がやや透けて見える。
プライバシーが気になるなら、濃い色(ブラックやネイビー)を選ぶといい。
初心者への不向き
構造がシンプルなため、荷物のパッキング技術が求められる。登山初心者が最初に買うザックとしては推奨しない。
ただし、以下の用途なら初心者にも適している。
軽装での日帰り登山
旅行のサブバッグ
* 普段使いのリュック
Q&A: よくある質問
Q: 雨に弱いですか?
生地自体に防水加工はされていないから、雨の日は別途レインカバーが必要だ。ただし、軽量なレインカバーも売っているから、それを併用すればいい。
Q: どんな人におすすめですか?
登山に慣れてきて、より軽量な装備を求める中級者以上。または、メインザックとは別にアタックザック用途で持ちたい人だな。
[長期縦走・テント泊]なら「アルパインパック (Alpine Pack)」
Image Prompt: モンベル「アルパインパック」を背負い、テント泊装備で稜線を歩く登山者。重厚で安定感のある雰囲気。
もう一つ、紹介しておきたいモデルがある。アルパインパックだ。
これは30Lから100Lまで幅広い容量展開があり、特に長期縦走やテント泊に適したモデルだ。
機能とメリット
スーパーウイッシュボーンシステム
ザック内に内蔵されたアルミフレームが強度と軽量性を両立している。フィットプレートは取り外して自分の背中に合わせて曲げることができ、カスタマイズにより高い安定感を実現する。
そうだ。ただし、これはチャチャパックの3Dフィット・ステーよりさらに本格的だ。私は北アルプスの縦走でアルパインパック60を使ったが、テント・シュラフ・食料を詰め込んでも、驚くほど安定していた。
ロールアップシステム
キトラパックと同じく、開口部を巻いて留める「ロールアップ式」を採用している。大きく開くので、テントなどの大型装備も出し入れしやすい。
その通り。さらにアルパインパックには「アクアバリアサック」も付属しているから、防水性は非常に高い。ただし、水中での使用や長時間の大雨では浸水する可能性もあるから、過信は禁物だ。
E.V.Aフォーム背面
背面にはE.V.Aフォームが使用され、ソフトな背負い心地とブロック状の配置による通気性でムレにくい工夫がされている。
ヒップベルトとショルダーハーネスに厚めのクッション素材が使われているから、肩や腰への負担が軽減される。私が15kgの荷物を背負って8時間歩いた時も、肩の痛みはほとんどなかった。
背面長の調整
ショルダーハーネスの取り付け位置をS、M、Lの3段階(49cm、53cm、57cm)に調整可能だ。
そうだな。身長150cm台の人はS、160〜170cm台の人はM、180cm以上の人はLを選ぶといい。
コストパフォーマンス
アルパインパック60で3万円台前半。海外ブランドの同等モデルなら5万円以上するから、コスパは非常に高い。
リアリティとデメリット
外面ポケットの少なさ
外面にメッシュポケットなどが少ないため、パッキングによっては形が不格好になりやすい。
確かに。ただし、これは「ザック本体に全て収納する」というコンセプトだ。外付けが多いとバランスが崩れやすいから、あえてシンプルにしているんだ。
重量
60Lモデルで約2.3kg。軽量モデルと比較すると重い。
テント泊装備を入れると総重量15kg以上になる。その中の2.3kgは誤差の範囲だ。むしろ、その重さの分、耐久性とクッション性が高いと考えるべきだな。
まとめ・比較表
モンベル、やっぱりすごいですね。安いだけじゃないんだ。
そうだ。「安かろう悪かろう」ではなく、「必要な機能を適正価格で提供している」のがモンベルの凄さだ。
| シリーズ名 |
容量範囲 |
重量(30L) |
特徴 |
おすすめユーザー |
価格帯 |
デメリット |
| チャチャパック |
30L, 35L, 45L |
約1.26kg |
通気性良好、日本人体型に最適 |
初心者、コスパ重視の人 |
2万円以下 |
被りやすい、デザインが地味 |
| キトラパック |
30L, 35L, 40L, 45L |
約1.45kg |
高防水性、2気室構造 |
雨の多い時期、整理が苦手な人 |
2万円台後半 |
やや重い、価格が高め |
| バーサライトパック |
15L, 20L, 30L, 40L |
約395g |
超軽量、ポケッタブル |
中級者以上、アタックザック用途 |
1万円台 |
パッキング技術必要、初心者不向き |
| アルパインパック |
30L〜100L |
約2.3kg(60L) |
高安定感、長期縦走向け |
テント泊、長期縦走 |
3万円台前半 |
重い、外面ポケット少ない |
初心者なら、まずはチャチャパックかキトラパックを試着してみろ。そして、浮いたお金で良いレインウェアや登山靴を買うんだ。それが賢い登山の始め方だぞ。
ただし、必ず店舗で試着すること。ザックは体型によって合う合わないが大きい。ネットで買って後悔するより、店舗で店員に相談しながら選ぶ方が確実だ。
わかりました!早速モンベルショップ行ってきまーす!
店員に「背面長を測ってください」と言えば、適切なサイズを教えてくれる。そして、店内で実際に荷物を入れて背負わせてもらうといい。空のザックと荷物入りのザックでは、フィット感が全く違うからな。
モンベルショップには試着用のダミーウェイト(重り)が置いてある。それを入れて店内を歩いてみろ。肩や腰への当たり具合、歩いた時の揺れ具合を確認できるぞ。
仕方ないな。ただし、店員の言いなりになるなよ。自分の感覚を大事にしろ。
他社ブランドとの比較: モンベル vs オスプレー vs グレゴリー
ところで先生、モンベルと海外ブランドって、具体的にどう違うんですか?
良い質問だ。代表的な海外ブランド、オスプレーとグレゴリーと比較してみよう。
モンベルの強み
- 日本人の体型にフィットする設計: 肩幅がやや狭く、胴が短めの日本人に最適化
- コストパフォーマンス: 海外ブランドの6〜7割程度の価格
- 国内サポートの充実: 全国に店舗、修理も迅速
- 軽量性: 「Light & Fast」を掲げる
オスプレーの特徴
- 軽量で背負い心地が良い: 高い通気性のメッシュ素材
- 豊富なラインナップ: 登山からタウンユース、ビジネス、トラベル用まで
- 女性用モデルの充実: 小柄な体型にもフィット
そうだな。ただし、価格はモンベルより1.5倍程度高い。同じ30Lクラスで、オスプレーは3万円台、モンベルは2万円以下だ。
グレゴリーの特徴
- 圧倒的なフィット感: 「背負うのではなく、着る」という哲学
- 高品質・高耐久性: 「バックパック界のロールスロイス」
- 女性専用モデル: XSサイズなど小柄な女性にも対応
確かにデザイン性は高い。ただし、価格もトップクラスだ。同じ30Lクラスで4万円以上する。
賢明な判断だ。ただし、将来的に「もっと良いザックが欲しい」と思ったら、グレゴリーやオスプレーも試してみるといい。ザックは登山の快適性を大きく左右するから、投資する価値はあるぞ。
パッキング技術: バーサライトパックを使いこなすコツ
先生、バーサライトパックって難しいって言ってましたけど、具体的にどうパッキングすればいいんですか?
良い質問だ。バーサライトパックを快適に使うには、以下のコツがある。
1. 背中側に柔らかいものを配置
これらを背中側に詰めることで、クッションの役割を果たす。
2. 外側に硬いものを配置
3. 重いものは上部・背中側に
重心を高く、背中側に寄せることで、ザックが体にフィットしやすくなる。
4. 軽いものは下部・外側に
その通り。これは全てのザックに共通する基本だが、バーサライトパックのようにクッションが薄いザックでは特に重要だ。
メンテナンスと寿命を延ばすコツ
先生、ザックって長持ちさせるにはどうすればいいんですか?
良い質問だ。以下のポイントを守れば、10年以上使えるぞ。
1. 使用後は必ず陰干し
登山後、ザックは汗や雨で湿っている。そのまま収納するとカビや悪臭の原因になる。必ず風通しの良い場所で陰干ししろ。
2. 汚れたら手洗い
中性洗剤をぬるま湯で薄めて、スポンジで優しく洗う。洗濯機は絶対に使うな。フレームやクッションが壊れる。
3. ジッパーには定期的にシリコンスプレー
ジッパーが固くなったら、シリコンスプレーを吹きかけると滑りが良くなる。
4. 保管は詰め物をして形を保つ
長期保管する時は、新聞紙や古着を詰めて形を保つといい。ペシャンコにして保管すると、クッションが潰れて復元しなくなる。
そうだ。そして、壊れたらモンベルショップに持っていけ。ジッパーやバックルの交換、縫製の修理など、有料だが対応してくれる。
免責事項
※本記事の情報は執筆時点のものです。最新の製品仕様や価格については、メーカーの公式サイト等でご確認ください。また、登山用具の使用感には個人差があります。