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モンベルのグローブを着用した登山者が山道を歩く写真。

導入

「モンベルのグローブが欲しいけど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない...」そんな悩みを抱えていませんか?

フリース、ニット、防風、防水、インナー、ミトン...モンベルのグローブは用途や季節に応じて驚くほど多様なラインナップが展開されています。初心者にとっては、この豊富な選択肢が逆に迷いの原因になってしまうことも。

この記事では、登山ガイドの先生とアウトドア初心者のJKが、モンベルグローブの種類ごとの違いを徹底解説します。あなたの登山スタイルや季節に合った最適なグローブが見つかるはずです。


登場人物紹介

JK
登山を始めたばかりの初心者。見た目も機能も両方気になる。専門用語は苦手で、わかりやすい説明を求めている。
先生
登山歴20年のベテランガイド。機能性を重視するが、初心者の気持ちも理解して優しく解説してくれる。

なぜモンベルのグローブは種類が多いのか?

JK
先生、モンベルのグローブって種類がありすぎませんか?どれを選べばいいのか全然わからないんですけど...
先生
その気持ちはよくわかるな。モンベルのグローブが多様なのは、登山やアウトドアのシーンが多様だからだ。春夏の軽登山、秋冬の防寒、雪山登山、さらには自転車や釣りなど、それぞれに最適な機能が求められる。
JK
なるほど...でも、それって逆に選ぶのが難しくないですか?
先生
確かにな。だが、用途と季節を明確にすれば、選択肢は自然と絞られてくる。まずは大きく分けて、フリースグローブ、ニットグローブ、防風グローブ、防水グローブ、トレッキンググローブ、インナーグローブ、そしてミトンの7つのカテゴリがあると覚えておくといい。
JK
7つ...まだ多いですね。
先生
ははは、そう思うだろう。だが、これから一つずつ詳しく見ていけば、それぞれの違いが明確になるはずだ。

主なカテゴリと特徴

  • フリースグローブ: 薄手で軽量ながら保温性があり、インナーとしても使える
  • ニットグローブ: 普段使いや秋冬のアウトドアに適したデザイン性の高いモデル
  • 防風グローブ: 冷たい風から手を保護する防風素材を使用
  • 防水グローブ: 雨や雪による濡れを防ぎ、汗による蒸れを逃がす
  • トレッキンググローブ: 岩場での操作性や保護性能を重視
  • インナーグローブ: 保温性向上や汗処理を目的として、メイングローブの下に着用
  • ミトン: 指全体を覆うことで、5本指グローブよりも高い保温性を実現

薄手で万能なら「シャミースグローブ」

先生
まず紹介したいのが、シャミースグローブだ。これはモンベルの定番中の定番で、初心者にも非常におすすめできる。
JK
シャミース?なんか可愛い名前ですね。
先生
シャミースというのは、モンベル独自のマイクロフリース素材のことだ。非常に細い繊維を高密度に編み込むことで、薄手でありながら優れた保温力を発揮する。

Image Prompt: シャミースグローブを着用した登山者が、スマートフォンを操作している写真。

機能とメリット

先生
シャミースグローブの最大の特徴は、その薄さと保温性のバランスだ。気温10℃前後での野外活動でも手が冷たくなりにくいと評判がいい。
JK
薄いのに暖かいんですか?
先生
そうだ。生地は非常に柔らかく、滑らかな肌触りで、チクチク感がない。着用していることを忘れるほどの快適さで、素手に近い感覚で使用できる。
JK
それはいいですね!でも、薄いと蒸れたりしませんか?
先生
いい質問だ。シャミースグローブは優れた通気性と速乾性を持っている。汗をかいても蒸れにくく、濡れてもすぐに乾く。ただし、活動中に体が温まると多少の蒸れを感じることもあるがな。
JK
なるほど。あと、スマホ操作できるんですか?
先生
もちろんだ。親指と人差し指に施された導電糸により、スマートウォッチやスマートフォンのタッチパネル操作が非常にスムーズにできる。これまでのタッチパネル対応手袋と比較しても反応が良いという声が多い。

リアリティとデメリット

JK
でも、薄いってことは、岩場とかで使うと破れやすいんじゃないですか?
先生
その通りだ。シャミースグローブには滑り止め機能がないため、鎖やはしごを掴む際には不向きと感じる場合がある。岩場や鎖場が多いルートでは、別のグローブを選ぶか、重ねて使う工夫が必要だな。
JK
やっぱりデメリットもあるんですね。
先生
どんなグローブにも得意不得意がある。シャミースグローブは、軽登山や普段使い、インナーグローブとしての用途に特化していると考えるといい。価格も約3,280円~3,780円と手頃で、耐久性も高い。洗濯機で簡単に洗え、色落ちや型崩れもしにくいという利点もある。
JK
それなら、最初の一足にはちょうどいいかもしれませんね。

防風・保温なら「クリマバリアグローブ」

先生
次に紹介するのは、クリマバリアグローブだ。これは防風性と保温性を兼ね備えた、秋冬のアウトドアに最適なモデルだ。
JK
クリマバリア...また呪文みたいな名前ですね。
先生
ははは、慣れれば覚えやすいぞ。クリマバリアというのは、防風・透湿性フィルムをシェル素材と起毛地で挟み込んだ三層構造の素材のことだ。高い保温性とストレッチ性を両立している。

Image Prompt: クリマバリアグローブを着用した登山者が、冬の山道を歩いている写真。

機能とメリット

先生
クリマバリアグローブの最大の特徴は、優れた防風・保温性だ。冷たい風を遮断し、暖かさを保つ。厳冬期でも使用できるほどの保温性を持つと評価されている。
JK
厳冬期って、どれくらい寒いんですか?
先生
雪かきや冬の釣りなど、寒い環境下での使用に適しているという声がある。透湿性も備えているから、汗による蒸れを軽減してくれる。
JK
へー、それはいいですね。操作性はどうなんですか?
先生
ストレッチ性のある生地を採用しているから、フィット感が高く、自然な操作感覚を実現している。指の形状に合わせた立体構造も特徴だ。指先や手のひらには滑り止め加工が施されており、物を掴みやすくなっている。
JK
タッチパネルも対応してますか?
先生
もちろんだ。多くのモデルでタッチパネル操作に対応しており、スマートフォンなどの操作が可能だ。

リアリティとデメリット

JK
でも、厚手だとゴワゴワしませんか?
先生
いい指摘だ。厚手のモデルは、ややゴワつきを感じる場合があるという意見もある。ただし、その分温かいという利点もあるから、トレードオフだな。
JK
なるほど。あと、手入れとかどうすればいいんですか?
先生
素材の性質上、摩擦により毛羽が抜け落ちることがあるため、衣料用ブラシなどで取り除くことが推奨されている。これは防風フリース素材の特性だから、避けられない部分だな。
JK
ちょっと面倒ですね...
先生
そうかもしれないが、その手間をかける価値はある。クリマバリアグローブは、登山やアウトドア活動だけでなく、普段使いから冬の釣り、自転車、雪かきなど、幅広いシーンで活躍する防寒アイテムとして人気を集めている。

雪山登山なら「アルパイングローブ」

先生
本格的な雪山登山を考えているなら、アルパイングローブは外せない選択肢だ。
JK
雪山...まだそこまでは考えてないですけど、どんなグローブなんですか?
先生
アルパイングローブは、雪山登山などに向けたモデルで、GORE-TEX製とドライテック製があり、インナーの着脱式や一体型などのバリエーションがある。

Image Prompt: アルパイングローブを着用した登山者が、雪山でピッケルを使っている写真。

機能とメリット

先生
アルパイングローブの最大の特徴は、その圧倒的な保温性だ。マイナス10℃の吹雪の中でも快適に行動できたというレビューがある。
JK
マイナス10℃!?そんなに寒いところで使えるんですか?
先生
そうだ。これは、アウターグローブとインナーグローブの組み合わせによるもので、インナーグローブには速乾性に優れた化繊綿「エクセロフト」や肌触りの良いスーパーメリノウールが使用されており、濡れた状態でも高い保温力を発揮する。
JK
すごいですね...でも、分厚いと操作しにくくないですか?
先生
いい質問だ。アルパイングローブには、ミトンタイプ、3本指タイプ、5本指タイプがある。ピッケル操作などには3本指タイプ、カメラ操作などには5本指タイプが推奨されている。指のカーブに合わせた立体裁断により、ピッケルやポールを使用する際の違和感を少なくしている。
JK
へー、用途によって指の形が違うんですね。
先生
そうだ。さらに、手のひら部分にはしなやかなヤギ革が配置され、グリップ力と操作性の両立が図られている。厚手のライナーを装着したままでもカメラのボタン操作やレンズ交換が可能だったという声もある。

リアリティとデメリット

JK
でも、高そうですよね...
先生
その通りだ。2 in 1 アルパイン テックグローブ Women'sは23,500円(税込)と、モンベルのグローブの中でも高価格帯に位置する。
JK
やっぱり...私にはまだ早いかもしれませんね。
先生
初心者のうちは、もっと手頃なモデルから始めるのが賢明だ。ただし、本格的な雪山登山を目指すなら、いずれは必要になる装備だと覚えておくといい。インナーグローブがアウターグローブから外れやすいと感じるユーザーや、オーバーグローブの丈がもう少し長くても良いという意見もあるが、総じて雪山登山において優れた保温性、防水性、そして必要な操作性をバランス良く兼ね備えた信頼性の高い製品と言える。

万能で出番が多い「トレールアクショングローブ」

先生
次に紹介するのは、トレールアクショングローブだ。これはモンベルの定番ともいえる万能グローブで、中厚手タイプだ。
JK
万能って、どういうことですか?
先生
夏の高山から冬の低山、通勤・通学、車の運転、アウトドア活動全般など、幅広い用途で「出番が多い優等生」として評価されているんだ。

Image Prompt: トレールアクショングローブを着用した登山者が、トレッキングポールを使って山道を歩いている写真。

機能とメリット

先生
トレールアクショングローブは、ストレッチクリマプラスというフリース素材を使用しており、しなやかで優れたストレッチ性がある。内側は起毛しており、柔らかく快適な着け心地と適度な保温性を提供する。
JK
フィット感はどうなんですか?
先生
フィット感が高く、手指をスムーズに動かせる。指先と手のひらには滑り止めプリントが施されており、細かい作業もしやすい。カメラのレンズ交換時など、通常の毛糸の手袋よりも作業性が良いという声もある。
JK
それはいいですね!暖かさはどれくらいですか?
先生
単体でも十分に暖かく、肌寒い季節のアウターグローブとして、または厳冬期にはインナーグローブとして活用できる。単体での快適な使用温度は0度程度まで、インナーとして0度から-5度程度の環境にも対応可能だ。
JK
0度まで使えるなら、結構暖かいですね。
先生
そうだな。さらに、非常に優れた通気性を持っており、手が蒸れにくいと評価されている。汗をかいても快適な状態を保ちやすい点が魅力だ。

リアリティとデメリット

JK
でも、万能って言っても、何か苦手なことはあるんじゃないですか?
先生
鋭いな。保温性はあるものの防風性がないため、単体で自転車(特にロードバイク)に使用する場合、10度以下の環境では物足りなさを感じるかもしれない。また、手のひら(母指球部分)の滑り止めが不十分だと感じるユーザーもおり、バーテープの上で滑りやすいとの指摘がある。
JK
なるほど。自転車にはあまり向いてないんですね。
先生
長距離ライドでの使用には、クッションパッドがない点からも不向きとされている。ただし、インナーグローブとしてはその限りではない。また、高頻度で使用した場合、約3年でタッチパネル機能の劣化や滑り止めの摩耗、内側の起毛部分の毛玉といった使用感が見られるとの報告もある。
JK
3年使えれば十分な気もしますけど...
先生
その通りだ。高機能ながら、モンベル製品らしく手頃な価格である点も評価されている。軽量で折りたたみ可能、収納性も良好だから、バックパックに常備しておくのに最適なグローブだと言える。

インナーに最適「ジオライン L.W.グローブ」

先生
最後に紹介するのは、ジオライン L.W.グローブだ。これはインナーグローブとして非常に優秀なモデルだ。
JK
インナーグローブって、グローブの下に着けるグローブってことですか?
先生
その通りだ。保温性向上や汗処理を目的として、メイングローブの下に着用する。ジオライン L.W.グローブは、モンベル独自のジオライン素材を使用しており、保温性、防臭性、吸水速乾性に優れている。

Image Prompt: ジオライン L.W.グローブを着用した手が、アウターグローブを重ねて着用している写真。

機能とメリット

先生
ジオライン L.W.グローブの最大の特徴は、その薄さと機能性のバランスだ。非常に薄く軽量で、肌が透けて見えるほどの薄さでありながら、快適な着用感を提供する。
JK
薄いのに暖かいんですか?
先生
そうだ。薄手でありながらも、体温を保ち、手の冷えを防ぐ効果がある。インナーグローブとして使用することで、外気温4~5℃程度の環境でも暖かさを感じられるという声もある。
JK
へー、すごいですね。でも、汗かいたらどうなるんですか?
先生
いい質問だ。ジオラインの最大の特徴である吸湿速乾性により、汗をかいてもすぐに乾き、汗冷えを防ぐ。特に寒暖差のある状況や運動量の多い活動において、この機能は高く評価されている。
JK
それは便利ですね!
先生
さらに、縫い目が少なく、手にぴったりとフィットするため、ごわつきがない。これにより、アウターグローブの下に着用しても操作性を損なうことが少なく、自転車のシフト操作なども問題なく行えるというレビューがある。

リアリティとデメリット

JK
でも、薄いってことは、破れやすいんじゃないですか?
先生
その通りだ。薄手の素材のため、ジッパーやベルクロに引っ掛けて穴を開けないよう注意が必要との意見もある。扱いには少し気を使う必要があるな。
JK
なるほど。でも、価格は安いんですか?
先生
2,970円(税込)と、非常に手頃な価格だ。自転車やバイクのツーリング、登山などのアウトドア活動におけるインナーグローブとして幅広く活用されている。春先や秋口、冬場の防寒対策として重宝されているぞ。
JK
それなら、一つ持っておくと便利そうですね。
先生
その通りだ。レイヤリングの基本として、インナーグローブは非常に重要な役割を果たす。ジオライン L.W.グローブは、その入門編として最適なモデルだと言える。

まとめ・比較表

JK
先生、いろいろ教えてもらいましたけど、結局どれを選べばいいんですか?
先生
それは、君がどんな登山をしたいか、どの季節に使うかによって変わってくる。まずは、この比較表を見てみるといい。
モデル名 特徴 おすすめユーザー 価格帯
シャミースグローブ 薄手で高い保温性と速乾性、タッチパネル対応 軽登山、普段使い、インナーグローブとして 約3,280円~3,780円
クリマバリアグローブ 防風性と保温性を兼ね備え、タッチパネル対応 秋冬のアウトドア、冬の釣り、自転車 中価格帯
アルパイングローブ 圧倒的な保温性、防水性、操作性のバランス 本格的な雪山登山 23,500円(税込)
トレールアクショングローブ 万能で出番が多い、適度な保温性と通気性 夏の高山から冬の低山、通勤・通学 中価格帯
ジオライン L.W.グローブ 薄手で吸湿速乾性に優れたインナーグローブ インナーグローブとして、春秋冬の防寒対策 2,970円(税込)
JK
なるほど...でも、まだ迷いますね。
先生
初心者なら、まずはシャミースグローブかトレールアクショングローブから始めるのがおすすめだ。どちらも汎用性が高く、様々なシーンで活躍する。
JK
わかりました!あと、お店で試着した方がいいですか?
先生
もちろんだ。グローブはフィット感が非常に重要だから、必ず店頭で試着して、自分の手のサイズに合ったものを選ぶべきだ。モンベルは日本人の体型に合わせた設計で、XSからXXLまで幅広いサイズが揃っているから、自分に合ったものを見つけやすいぞ。
JK
はい!早速お店に行ってみます!
先生
いい心がけだ。グローブは消耗品だから、用途に応じて複数持っておくのも賢い選択だ。まずは一つ、自分に合ったグローブを見つけて、登山を楽しんでくれ。
JK
ありがとうございます、先生!

Q&A: よくある質問

Q1: グローブのサイズ選びで注意することは?

先生
グローブの中で手がダボつかないように、フィット感の良いものを選ぶことが重要だ。ただし、インナーグローブと重ねて使う場合は、少しゆとりのあるサイズを選ぶといい。店頭で実際に試着して、指先まできちんとフィットするか確認しよう。

Q2: グローブのお手入れ方法は?

先生
多くのモンベルグローブは洗濯機で洗える。ただし、液温は40℃を限度とし、塩素系及び酸素系漂白剤、タンブル乾燥、アイロン、ドライクリーニングは避けるべきだ。日陰でつり干しすることが推奨されている。色落ちの可能性があるため、他のものと分けて洗い、濡れたままで長時間放置しないよう注意が必要だ。

Q3: グローブの寿命はどれくらい?

先生
使用頻度や環境によって大きく異なるが、高頻度で使用した場合、約3年でタッチパネル機能の劣化や滑り止めの摩耗、内側の起毛部分の毛玉といった使用感が見られるとの報告がある。ただし、適切にメンテナンスすれば、それ以上長く使えることも多い。

Q4: 季節ごとにグローブを変えるべき?

先生
理想的には、春夏用、秋冬用、雪山用と、季節や用途に応じて使い分けるのがベストだ。ただし、初心者のうちは、トレールアクショングローブのような汎用性の高いモデル一つと、インナーグローブを組み合わせることで、幅広い季節に対応できる。

Q5: レイヤリングのコツは?

先生
グローブのレイヤリングは、ウェアと同じ考え方だ。インナーグローブで汗を処理し、ミッドグローブで保温し、アウターグローブで防風・防水する。寒暖差の激しい山では、気温の変化に応じて脱ぎ着できるよう、複数のグローブを携行するといい。

Q6: モンベルと他ブランドの違いは?

先生
モンベルの強みは、日本人の手にフィットしやすい設計と、リーズナブルな価格帯だ。ノースフェイスやパタゴニアと比較すると、機能性とファッション性のバランスよりも、実用性とコストパフォーマンスを重視している。ただし、品質や機能性は他ブランドに劣らず、日本の登山環境に適した製品として高い評価を得ている。